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旧車なのにアイドリングで暖気が不要!? 知られざる旧車特有のNG行為4つ

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TEXT: 佐藤幹郎  PHOTO: Auto Messe Web編集部

  • R30スカイラインの走り

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  • 旧車のシフトダウン
  • エンジンの燃焼室
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  • R32スカイラインGT-Rのアイドリング

旧車デビューする人に伝えたい!  意外と理解されていないNG行為

 電動化の話が身近になるにつけて話題となるのが、少し前のモデル。とくに’80〜’90年代のクルマやMT車が話題になることが増えたと思う。そこで普段は最新のAT車に乗っている人が、趣味車としてオールドタイマーなMT車の購入を検討する人に向けて、素敵なカーライフを楽しんでもらうために気を付けてほしいことをいくつか紹介したい。

NG行為その1:ノッキング

 まずMT車の扱い方として、ノッキングを気にしないドライバーが多いこと。周囲を見渡すと、近年はMT車に乗る機会がほとんどないという人も多く、MT車を久々に運転する人に見られる早めのシフトアップがとても気になる。エンジンを必要以上に回すことを躊躇しているのか、慣れないMT車に気を使っているのか、はたまたうまく変速させようと気がせくのか……、とにかくエンジン回転数を意識せずにギヤを4速や5速に入れがちだ。

 高速道路であっても、車速によっては4速で走った方が適切なシチュエーションで、5速や6速に入れてノッキングさせながら走るドライバーがいる。そうした人は、市街地走行では3速で良いのにやはり4速や5速に入れてしまっている。旧車のシフトチェンジ

 ちなみにノッキングとは異常燃焼を意味する、エンジンにとっては非常に良くない状態。一般的にエンジンが2000rpm以下で4速から加速しようとしたら、ノッキングを起こすと言われている。AT車ではどんな機構でも適切なギヤをクルマが選びシフトアップやダウンをしてくれる。だが、MT車は自分で操作するのが醍醐味で、エンジンの力を右足とシフトレバーを操作してコントロールするのが楽しい。そのため、エンジン回転数に合わせて適切なギヤ選択することが重要であることを知ってほしい。

 もちろん、燃料供給が電子制御化された’80年代以降のクルマであればノックセンサーが装着され、ノッキングを起こしてもクルマのECUにより補正が入り大事に至ることはない。ただ、普段からそのような運転にならないように意識しておくことも大切だと言える。エンジンの燃焼室

 ノッキングさせるような運転のデメリットとして、異常燃焼によるエンジンへの負担に加えて、振動が出ることでエンジンマウントにも負荷がかかるので注意したい。これはアイドリングの状態も同様で、渋滞にはまってしまった場合は仕方がないとして、クルマを走らせずにエンジンをアイドリング状態にしているのもクルマにとってあまりよろしくはない。

 アイドリングとはエンジンが停止せずに稼働できる状態でありながら、力を発揮できない状態である。現在のクルマでは問題はないかもしれないが、コンビニやサービスエリアなどで、長時間の電話をしながらアイドリングをしているドライバーを見かけると、それが旧車であればエンジンを停止した方が良いだろう。さらに付け加えるなら、その後、エンジンを高回転まで回してあげないと、とくにスチール製のマフラーの場合、錆につながることがある。

NG行為その2:アイドリングの暖気運転

 また旧車だからエンジンを暖めてからという考えはわかるのだが、旧車といっても’80年〜90年代のクルマは、3カ月ぶりにエンジンをかけるとか、極寒の地でもない限り過度の暖機運転は不要だろう。その代わりに暖機走行でエンジンや各種オイルを暖めてあげる方が無難だ。筆者が行っている暖機走行とは、エンジンを始動後に1速でおおむね2000rpm程度で数百メートル走り、次は2速に入れて同じく2000rpm程度数百メートル走る。こうすれば極寒ではない限り、最低限エンジンの準備運動にもなる。ただし、幹線道路でこれをやると迷惑千万なので、あくまでもクルマ通りが比較的少ない住宅街などの町道で行うようにしたい。R32スカイラインGT-Rのアイドリング

 その理由は、現在のクルマとは違い、旧車にはアイドリング時のエンジン回転を意図的に高めて、排ガスに関わる触媒を短い時間で温める機能がないクルマが多く、暖機走行で各部のオイルや触媒の性能を発揮させるようにするのはかなり大切。エンジン始動しただけではクルマの準備がまだできていないうえ、環境にも優しくないので、昔ながらの暖機運転じゃなくエンジンの水温や各部のオイル、触媒の温度を上げる走行で各部を適正温度に引き上げ、クルマを労るようにすれば良いだろう。例えるなら運動する前のウォーミングアップと同じだ。

 もちろん、各部が暖まったからと急の付くような運転はNG。アクセルを全開にしたいのであれば、上記の暖機運転に加えて、水温系や油圧計、感覚をもとにクルマの性能を発揮させるのが良いだろう。さらに言えば、一度エンジンをかけたのなら、可能であれば一回の走行で10km以上は走った方がクルマを労ることができる。クルマにとってさまざまなパーツの温度が一定以上にまで上がらない短距離走行は、クルマやパーツにとって大きな負担となるからだ。

水温計と油圧計と油温計

 もちろんバッテリーを長持ちさせる意味でも同じで、エンジンをかけたらある程度の距離を走った方が良いだろう。旧車は現在のような電気装備が比較的少ない時代のクルマだ。カーナビはもちろん、CDプレイヤーだって無かったことを想定して作られているかもしれない。旧車であってもETCやドラレコなどの装着で消費電力が増えている昨今、オルタネーターの容量も少ないことを考えて、ある程度の距離を走るようにしたい。

オルタネーター

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