涙の生産終了! ピュアにも程があるほどピュアスポーツだったロータス・エリーゼの歴史 (1/2ページ)

涙の生産終了! ピュアにも程があるほどピュアスポーツだったロータス・エリーゼの歴史

この記事をまとめると

  • 1996年から2021年まで生産されたロータス・エリーゼ
  • 軽量化と運動性能に徹底的にこだわっていた
  • 俊敏なドライビングはライトウェイトスポーツカーの神髄といえる

経営の不安定だったロータス社を救ったヒット作

 ところでここで取り上げるのは、1960年代のエランよりずっと近代のモデル「エリーゼ」である。エリート(Elite)、エラン(Elan)、ヨーロッパ(Europa)、エスプリ(Esprit)、エクラ(Eclat)、エクセル(Excel)、さらに最新のエミーラ(Emira)もそうだが、スポーツ系、GT系のいずれもともにロータスの車名は「E」で始まるのが流儀だったが、1995年に登場したエリーゼ(Elise)も、その慣わしに従っていた。

 この世に生を受けたこのエリーゼだが、その姿はミッドシップのライトウエイトスポーツカーというものだった。ライトウエイトスポーツといえば、「エラン」やひいては「スーパー7」などにも繋がる、ロータスの王道をいくカテゴリーとなるモデル。ただし「エスプリ」以来のミッドシップレイアウトをライトウエイトスポーツのカテゴリーでやってきたところにロータスの本気度が窺われ、「やるじゃないか!」と思わせてくれた。

1996年から2021年まで生産されたエリーゼ

軽量・高剛性なアルミ製バスタブシャシー

 このエリーゼでは、何としても軽量に仕上げるための方策として、バスタブ型のアルミスペースフレームを採用。当時の資料によればこのシャシー単体重量は68kgの軽さとなっており、しかもパーツの接合部分を溶接ではなく航空工学の技術を採り入れた接着としたり、均一な肉厚を可能にした、当時としては新開発の押し出し成形技術も採り入れるなどして、軽さと同時にシャシーのポテンシャルを高める設計でもあった。

 軽量化ではほかに、ブレーキローターにはアルミ複合素材を採用し、鋳鉄製に対し約半分の重さに抑えるなどといったトライも(手元の日本仕様のカタログでは「フロント・リヤ:スチールベンチレーテッド・ディスクブレーキ」となっている)。初期型の車両重量は699kgとなっている。

アルミ製のバスタブ型シャシーをボンド接着して剛性の高さを誇った

トヨタ製エンジンをブン回すのも快感だった

 他方でエンジンは、同じイギリスの「MG F」が搭載したローバー18K型、水冷直列4気筒ベルト駆動DOHC16バルブを搭載。このエンジンは1796ccの排気量で、120ps/16.8kg・mの性能を発揮。さらにこのVVT(可変バルブタイミング)機構付きのユニットも搭載されていた。

 少し飛ぶが、エリーゼのエンジンの話題で外せないのが、われらがトヨタ製のツインカムが搭載されていた点。年式、グレードごとに異なるが、搭載されたのは1.8LのVVTL-i付き2ZZ-GE型(192ps/18.5kg・m)、1.8LのVVT-i+スーパーチャージャーの2ZR-FE型(220ps/25.4kg・m)、そして1.6LのデュアルVVT-iの1ZR-FAE型(136ps/16.3kg・m)だ。いずれのスペックも日本仕様のカタログの諸元表に記載されたものだが、2ZR-FE型を搭載するシリーズ3に2012年にラインアップに加わった「ELISE S」(車両重量=950kg)の最高速度は234km/hとなっている。

2001年にエクステリアデザインを変更してフェイズ2に移行

2021年で生産終了となったロータス・エリーゼ。1996年の発売以来、ミッドシップの本格ライトウエイトスポーツカーとして多くのファンを獲得し、近年では日本が販売台数で世界第2位になる程、わが国でも人気を誇った。フェイズ1~3までカタログで振り返る。