旧車の命を握る部品供給! 驚くべき「復刻パーツ」の最新事情リポート (1/2ページ)

旧車の命を握る部品供給! 驚くべき「復刻パーツ」の最新事情リポート

この記事をまとめると

  • 旧車を長く維持していく上で欠かせない補修部品
  • 製造廃止となってもショップが独自に再生産
  • 最近では自動車メーカーも再生産に乗り出している

旧車を末永く愛し続けるために必要不可欠なのは部品の供給

 購入については費用の面さえクリアになれば難しくないが、維持していくことはハードルが高い。とくに問題となるのが部品の供給。国内の自動車メーカーは一定期間は部品を作り続けてくれるが、それもおおよそ生産中止から15年程度まで。今回ピックアップした世代のクルマたちは、いずれもその賞味期限が過ぎている。

 人気車種で、部品が定期的に動くのであればある程度は継続生産してくれる(それでも部品の保管費用、型が悪くなれば作り直すためその費用が上乗せされるため、年々高くなる)が、不人気車種となれば、あっさり生産中止。それがクルマを動かすために必要不可欠の部品となれば、その時点で愛車に乗れなくなってしまう。

 そのため一部の人気車種について、ヤングタイマー世代は5年ほど前からいくつかの国産自動車メーカーで純正部品の復刻を開始しているが、ヒストリックカーの世代に至ってはそれ以前からマーケットに数多くのリプロパーツが存在している。「ノスタルジック2デイズ」は全国のリプロパーツメーカーが多く集うため、実際に商品をじっくり見られる機会として、旧車ファンの恒例行事となっている。

古いパーツたち

旧車ショップが独自開発したリプロパーツは2000年代中盤に登場

 ヒストリックカー世代用のリプロパーツが登場したのは2000年代の中盤ごろ。きっかけはハコスカ(C10型)、フェアレディZ(S30Z)といった人気旧車の純正部品枯渇だ。2000年に大量生産が行われたのが最後で、2005年ごろには底をつき始め、部品が異常高騰したのきっかけだった。

 ただし、ヒストリック世代の旧車部品は現在のような自動車メーカーの手による再生産ではなく、「このままでは仕事ができなくなる」と旧車ショップが独自にルートを開拓し、「無いものは作る」精神で製造・販売にこぎつけたものだ。

各種パーツのイメージ

 また、平成に入って純正パーツは型が悪くなったため、商品のクオリティは大幅低下。取り付けるのにもひと苦労した経験から、純正以上の品質と精度にこだわったそうだ。

 当時は今ほど旧車のマーケットが盛り上がっておらず、小ロット生産だったため、生産終了前の純正部品よりもかなり高かった。そのため、ユーザーから「高い」と不満も出たそうだが、度重なる純正パーツの価格改定で、リプロパーツの方が安くなり、認知度の高まりとともに品質も高さも認められ、旧車ファン/ショップからの引き合いも増えた。

自動車メーカーのヘリテージパーツは発売まで時間がかかり高額な理由

 現在はハコスカ、ケンメリ(C110型)、初代フェアレディZ(S30Z)であれば、内外装部品、ムービングパーツ、ゴム類など骨格とエンジン本体さえ生きていれば、再生できるほどパーツは揃う。その数は1000点以上にもおよび、生き長らえさせるための体制は整っている。さらにこれまでは上記の3車種が中心であったが、旧車ブームの盛り上がりにより、対応車種は年々増え、マーケットはいまだ活気に満ち溢れている。

マットなど

 では、なぜヒストリックカー世代はここまでパーツラインアップを拡大でき、ヤングタイマー世代はなかなか増えないのか? それは製造がアフタパーツメーカーが行っているか、自動車メーカーが手掛けているかの差だ。

 現在、自動車メーカーが手掛けるヘリテージパーツの多くは、新車時に製造していた部品メーカーに製造を依頼している。一度製造中止にした部品を再生産する場合、新たに自動車メーカーの基準を満たすためのテストが必要で、世に出るまで時間がかかる=費用もかかる。品質も保証し、安心・安全なものを提供するために妥協はなく、その工程を簡略化することはできない。

ニスモがリリースするヘリテージパーツ

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