初代カリーナEDを追いかけたペルソナ
ペルソナ(兄弟車にユーノス300があった)は、1988年11月にマツダから登場したミドルクラスの4ドアハードトップだった。もちろん1985年にトヨタから登場し、一世を風靡した初代カリーナEDを追いかけたモデルのなかの1台だった。
「マツダから出た、あのカリーナEDみたいなクルマ」と表現する人がいたのは事実だが、そういうことを想定のうえで、おそらくマツダはこのペルソナの訴求方法にそういう作戦を立てたのだろう。つまり、外観は確かにカリーナED風の4ドアピラードハードトップだったが(全高は1335mmとEDよりも25mm高い)、外観よりも内装にこだわったクルマである、としたのだった。そのことを表現したのが“インテリアイズム”であり、冒頭から12ページも続く内装の写真だったのである。
今あらためて見ても、相当にこだわりを見せるインテリアだった。とくに後席は“ラウンジ型リヤソファシート”と名付けられ、まさにホテルのロビーか社交場のソファさながら、サイド部分をラウンドさせていかにも身体を斜めにもたせかけられるようなデザイン。
ヘッドレストは座る場所を特定しないような左右に繋がったデザインだし、アームレストクッションは、確か固定されていない、まさにラウンジのソファに置かれたクッションのような扱い。なかなかのこだわりぶりだった。