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ニッポンでの愛されっぷりがハンパない! ルノー・カングーってそもそもどんな立ち位置なのか

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人/ルノー・ジャポン

  • 今年で日本上陸20年を迎えたルノー・カングー

  • 今年で日本上陸20年を迎えたルノー・カングー
  • カングーの先祖と言うべきエクスプレスと4(キャトル)
  • 本国で1997年に生まれた初代カングー
  • 両側スライドドアとリヤの観音開きバックドアが特徴
  • フランスでは「ルドスパス(遊びの空間)」という新ジャンルを開拓
  • 2009年からサイズアップして2代目に
  • 限定車のビボップは今でも希少で高値がつく
  • 2013年からヴァン・デン・アッカーがデザインした顔になった
  • 2013年からヴァン・デン・アッカーがデザインした顔になった

プロユースの道具を自分流に使いこなすのが粋

 そもそも論ではあるが、「ルノー・カングー」のルーツを辿るとその途中に「フルゴネット」と呼ばれた商用バンの「ルノー・エクスプレス」があり、さらに辿れば、ミレーの絵のなかで農夫の横に置いてもまったく自然そうな、「ルノー4(キャトル)」なる多目的車に行き着く。

 本文数行目にしていきなり結論めいたことを書けば、要するにルノー・カングーの極意とは「プロユースの道具を乗用車として自分流に使いこなすカッコよさ」にあるのだと思う。日本車でいえば、かつてあった日産AD MAXバン/ワゴン、エスカルゴ、スズキ・アルトハッスル、ダイハツ・ミラ・ウォークスルーバン、ミニカ・トッポ、トヨタ・ファンカーゴなどが近しかった。いずれもとっくの昔に現役を退いたクルマではあるが、もしも今でもあるなら、どれかを選んで日常使いにしてみたいものだ。

カングーの先祖と言うべきエクスプレスと4(キャトル)

今年はカングー日本上陸20周年!

 ところで今回のお題はルノー・カングー。すでに3世代目が姿を現しており、果たしてどんなクルマなのか、スノッブじゃなくなって見えるのは気のせいだといいが……などと興味はつきない。そんなカングーの初代が日本市場へ正規に導入開始されたのは今からちょうど20年前、2002年3月のこと。

「正規に……」と書いたのは、カングーそのものは本国では1997年に登場しており、一部の好き者……いや熱心な愛好家が待ちきれず、並行で引っ張って乗っていた。その状況を鑑みた(あるいは生産調整などの事情もあったのだろう)ルノーが、日本のユーザーの「乗りたい!」の声の大きさに押し切られてというか応えての導入……そんな雰囲気ではあった。当時のニュースリリースには「ハイトワゴンタイプモデルとしては日本の輸入車市場初のモデルとなるカングーは……」などと妙に堅苦しく書かれていたりする。

本国で1997年に生まれた初代カングー

コンパクトさと観音開きバックドアが受けた「小カングー」

 とはいえ「本当に売れるの?」の思いがルノーにあったのかどうか、やっとのことで用意ができたのか、当初は1.4Lモデルの1タイプで、しかもバックドアはハネ上げ式のハッチバックドアだった。その後、2003年になるとフェイスリフト&マイナーチェンジがあり、ここで顔つきがほかのルノーの乗用車風になったほか、のちのカングーのトレードマークにもなるダブルバックドアの導入が始まる。パノラミックサンルーフ車なども設定されるように。エンジンも1.6Lに格上げされ、4速ATのほか、注文生産で5速MTも用意された。

フランスでは「ルドスパス(遊びの空間)」という新ジャンルを開拓

「小カングー」と通称されるとおり、初代カングーの最大の魅力といえば全幅1675mmの気安く乗りこなせるボディサイズが何よりも魅力だった。その上で、せいせいとした頭上空間、広々とした室内、ドゥン! と頼もしい音を立てて閉まるスライドドアなど、コンパクトながら実用性に徹していることで、日本でも一躍人気車となった。

 ボディ色でいうとレモンイエローは、本国でカタログ落ちしたあとも日本仕様にだけ用意されていたり。それと、オーナーならおわかりだと思うが、懐が深くじつに心地いい乗り味、フカッ! としたシートクッションなども、カングーがファミリーカーとして十二分にその役割を果たす重要な要素だった。

両側スライドドアとリヤの観音開きバックドアが特徴

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