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フェラーリやロールス・ロイスと「同じ革」も! 最高級レザーが使われた国産車とは

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

イタリア車に多く採用されていたポルトローナフラウ社

 もう1台のレパードJフェリーに採用されたポルトローナフラウ社は、1912年創業のイタリアの名門家具メーカー。カタログによれば、ヨーロッパ各地のオペラハウス、コンサートホールでも採用されているのだという。独自のタンニング技術に定評があり、また本革ながら通気性加工技術も特徴。レパードJフェリーでは、この革シートの風合いを守るために紫外線の透過を抑える断熱グリーンガラス(電波透過型)とセットでメーカーオプション設定されていた。日産レパードJフェリーの内装

 色合いはイタリアらしいやや濃いめのタン色で、メイン部分に少し強めに寄せられたギャザーも、ラグジュアリー感を醸し出していた。前出のプレジデントがフォーマルだったのに対して、グッとパーソナルなデザインとなっているのが特徴だった。日産レパードJフェリーの内装

 で、コチラのポルトローナフラウ社製の本革シートは、イタリア車に多く採用されていることでも有名だ。フェラーリ、マセラティ、アルファロメオなどに採用されていた。とくにフェラーリは、じつは今回の記事の準備で一番時間を要したのが、どのカタログの写真を選ぼうかと迷いに迷ったことだった……。というのはさておき、ラグジュアリーな2+2モデルにしろ、スポーティな2シーターにしろ、フェラーリの室内といえばポルトローナフラウが欠かせないといったところ。フェラーリ456GT

 ただしカタログにいちいち記載がある訳ではないので、掲載した写真がもしも例外的に非ポルトローナだった場合はどうかご容赦いただきたい。フェラーリでは共革のバッグなどが用意されているケースも多い。フェラーリ456GT

 またアルファロメオも近年のブレラなどで、ポルトローナフラウの採用例があった。それとフェラーリ、マセラティとは対極の存在(!?)であるチンク(フィアット500)でも、これまでにリリースされた限定車のうちのいくつかに採用例があった。

 シートバック横にPelle Frauのエンボスが入っていて、“フラウ皮革”の証拠として見ればわかる(写真は筆者の愛車、フィアット500・パンナのシートに型押しされたロゴ)。おそらく革にもいろいろなランクがあるはずだが、庶民のクルマのチンクでもポルトローナフラウの風合いを楽しもうじゃないの! と、いかにもイタリアらしくそんなコーディネートを実現しているところが粋だ。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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