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100年の歴史が終わってしまった伝説のカロッツェリア! ベルトーネの斬新すぎるコンセプトカー6台

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: 高桑秀典/STELLANTIS/LAMBORGHINI

いま見ても“アッ”と思わせられる斬新なデザイン

 イタリアのベルトーネは、クルマのデザインや試作を長きにわたって行ってきたカロッツェリアだ。ジョルジェット・ジウジアーロ、マルチェロ・ガンディーニ、フランコ・スカリオーネといった世界的に有名なデザイナーが在籍していたことでも広く知られている。

 ランボルギーニ・ミウラやカウンタック、ランチア・ストラトスなどのデザインを手がけてていた。スーパーカーブーム全盛時にピニンファリーナと双璧をなす名門カロッツェリアだった……といえば、そのすごさがよく分かるだろう。

 残念ながら2012年に創業100周年を迎えたにもかかわらず、わずかその2年後に裁判所に破産を申請する手続きに入り、会社としてのカロッツェリア・ベルトーネはなくなってしまった。しかし、数多くの名車やコンセプトカーを輩出した功績が色褪せることは今後もない。

 長い歴史を誇っていることもあり、その作品群を全網羅することは難しいので、今回はマニアックなコンセプトカーをピックアップしてみた。個性的すぎて奇妙だったりするけれども、思わずワクワクしてしまうプロポーションを楽しんでいただきたい。

アルファロメオ・カラボ

 まずはじめに紹介するのは、1968年のパリ・サロンで発表されたアルファロメオ・カラボだ。ベルトーネ・カラボと呼ばれることもあるこのコンセプトカーのデザインを手がけたのはマルチェロ・ガンディーニ。ウェッジシェイプを採用したクルマのパイオニアのひとつとして認識されている。ベースとなったのは、アルファロメオ ティーポ33/2ストラダーレである。

 カラボとは、イタリア語でオサムシのこと。ガンディーニは飛び立とうとしている昆虫の羽根からインスピレーションを受け、上方向に開くスイングアップドアを思いついたという。この機構を持つカラボがカウンタックをデザインする際の出発点になったといわれている。ボディの表面と一体化して見える特殊ガラスやメタリックグリーンの外装色もオサムシっぽさを強めていた。

ランチア・ストラトス ゼロ

 続いて紹介するのは、ストラトス ゼロだ。1970年のトリノ・ショーで発表されたストラトス ゼロは、当時ベルトーネ総帥であったヌッチオ・ベルトーネと、ランチアワークスチームのボスであるチェーザレ・フィオリオが企画したコンセプトカーである。全長3580mm×全幅1840mm×全高840mmという超ウェッジシェイプボディのデザインを担当したのもマルチェロ・ガンディーニだ。

 走行可能なランニングプロトとして製作されたストラトス ゼロに搭載するパワーユニットは、ランチア・フルヴィア・ラリー1.6HF用のV型4気筒SOHCエンジン。排気量1584cc、最高出力115psというスペックだった。

 シャシーは専用の鋼管スペースフレーム+サブフレームで、サスペンションはフロントがマクファーソンストラット+コイル、リヤはフルヴィアのフロントから流用したダブルウィッシュボーン+コイルであった。その車名からも分かるようにストラトス ゼロが後年ランチア・ストラトスへと発展したが、ストラトス ゼロのディテールがカウンタックに引き継がれたともいわれている。

ランボルギーニ・マルツァル

 ランボルギーニ・マルツァルはミウラのシャシーを使った4シーターモデルで、1967年のジュネーブ・ショーで発表されたベルトーネのコンセプトカーだ。エンジンはフロントではなくリヤに積まれ、リヤシートへの乗り降りを容易にするためにガラス張りのガルウイングドアを採用。4名分の座席を確保するため、ホイールベースはミウラの2500mmに対し、2620mmまで延長されていた。

 コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ2011においてベルトーネから放出され、その後のレストアによって、マルツァルはかつての美しい姿とパフォーマンスを取り戻した。1967年のF1モナコGPでレーニエ大公が運転し、グレース王妃が助手席に乗って走ったことでも知られているが、レストアされたことにより、2018年のF1モナコGPで51年ぶりに記念走行を披露している。

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