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「ターボは高回転でスーチャーは低回転」は誤解! 勘違いだらけの「過給機チューン」をプロが解説

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TEXT: 加茂 新(KAMO Arata)  PHOTO: 加茂 新/HKS/Auto Messe Web編集部

  • 人気のNAマシンだとターボキットもスーパーチャージャーキットも販売されている

  • HKSのスーパーチャージャーキット
  • 今年の東京オートサロンでHKSが出展した最新GR86にスーパーチャージャーを搭載した例
  • HKSのGT2スーパーチャージャー
  • ターボキットを搭載した先代86
  • ターボ過給の仕組み
  • ターボは排ガスでフィンを回す
  • 人気のNAマシンだとターボキットもスーパーチャージャーキットも販売されている

NA車をパワーアップするならどっちがいいのか?

 NA乗りなら一度は憧れる過給機チューン。たとえばチューニングメニューが豊富な初代「86/BRZ」には、「HKS」から「ターボキット」も「スーパーチャージャーキット」もリリースされている。ともにピークパワーはさほど変わらない。ならば、なぜわざわざ2種類出ているのだろうか?

じつは低回転から効くのはターボでスーチャーは高回転から

 ターボは排気ガスをプロペラに当ててタービンを回し、その力でエンジンに空気を押し込む過給装置。スーパーチャージャーはエンジンの回転でプロペラを回してエンジンに空気を押し込む。排気ガスでタービンを回すターボはアクセルONからタイムラグがあるのに対して、スーパーチャージャーはレスポンス良く過給するので扱いやすいと、一般的に言われている。

 レスポンスに関してはそうなのだが、「スーパーチャージャーが低回転重視で、ターボは高回転重視」と言われるのはちょっと違う。むしろ逆だ。

ターボ過給の仕組み

 スーパーチャージャーはエンジンの回転と連動してブースト圧が上がるので、低回転では高いブースト圧を掛けられない。本格的にパワーが出るのは高回転なのである。

 対するターボは排気ガスのエネルギーによって過給する。タービンが大きいと高回転にならないとタービンが回らないが、適切なサイズのタービンなら低回転の排気ガスでも十分に過給できて、エンジンに空気を押し込むことができる。なので、じつは低回転から効くのはターボなのだ。

 HKSのスーパーチャージャーキットはもっともハイスペックなバージョンで302ps/32.2kgm。ターボキットは最新の「GT4135」キットで285ps/32.5kgm。「GTIII」キットで326ps/37kg-mを発揮する。

ターボキットを搭載した先代86

ミニサーキットはターボ、国際コースはスーパーチャージャー

 ではどちらがオススメかというと難しいところ。ミニサーキットでのパワー感は圧倒的にターボの勝ち。高回転を多用する場面が少なく、コーナーからの立ち上がりの回数が多いので、低中回転からドカンとトルクが出るターボが向く。

 富士スピードウェイのような大きなコースにはスーパーチャージャーの方がオススメ。高回転でのパワーはノビが良いスーパーチャージャーが有利で、低中回転もあまり使用しないのでとくに相性がいい。

 普段乗りではどちらか? というと……ターボの方がパワー感は感じやすい。信号が青になるたびターボは加速が味わえるが、スーパーチャージャーだとその恩恵を受けるほどエンジンを回さない可能性があり、そこまで効果がないかもしれない。

ターボは排ガスでプロペラを回し空気を取り込む

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