軽自動車初のハイブリッドもあった! 時代を先取りしすぎた「スズキ・ツイン」のこだわりがスゴイ (1/2ページ)

軽自動車初のハイブリッドもあった! 時代を先取りしすぎた「スズキ・ツイン」のこだわりがスゴイ

この記事をまとめると

  • ふたり乗りシティコミューターの軽自動車「スズキ・ツイン」
  • 2003年から3年弱で生産台数わずか1万台強に終わった
  • 軽として初めてハイブリッドを採用した意欲作でもあった

まるでオモチャのようにファニーなスタイル

 ところでツインだが、このクルマは1999年10月の第33回東京モーターショーに出品されたコンセプトカーの「Pu3コミューター」がその原形。コンセプトカーではEVも想定されるなどしていたが、カタチそのものはほぼ生産型のツインそのもので、あえて差異を見つけるとすれば、おそらく視界要件を満足させるためだったのだろうが、生産型のツインではリヤクォーターウインドウが追加されていたこと。そしてドアパネルのビードの有無(「有」のコンセプトカーのほうがボディが引き締まって見えた)くらい。

割り切りまくった2人乗り

 クルマの媒体でスタイリングについて「アレ」なときに、「スタイルは個人の判断、好み次第だが」などと書くが、ものすごく正直に書くと、初めてツインのスタイルを見たときに筆者は「昔ながらの女性イラストレーターが描いたファニーなクルマの絵のようだ」と思った。コミューター的なフレンドリーさを打ち出したのだとすればそうだったのだろうが、一般的なクルマとして見たときの決意のようなものは感じられないスタイルだったというべきか。

 ただしフォローもしておくと、ハイト系ワゴンのように軽自動車の寸法を目一杯に使ったスタイルではなかった分、たとえばリヤ側から眺めると樹脂バンパー部分がしっかりと「構え」を作り、その上にボディ色のキャビンがチョコンと乗っかって見えるアングルなど、コンパクトカーにありがちなひ弱さはなかった。

樹脂バンパーを大きく使ったデザイン

最小回転半径3.6mで小回り性能なら最強だった

 さてこのツインだが、当時のアルトをベースに作られた。特徴はとにかくコンパクトだったことで、全長はわずか2735mm、ホイールベースに至っては1800mmしかなかった。2シーターだからこそできた寸法だった訳だが、最小回転半径は3.6mと、これも群を抜く小ささ。ちなみにトヨタがiQを登場させた際、プレス向けの試乗会会場に最小回転半径(iQは3.9mだった)の小ささをアピールするため、スマート(同・4.1m)を持ち込みデモンストレーションしていた。軽自動車だから当然ながらiQよりツインのほうがより小回りが効かせられたのだった。

日本の狭い住宅街は重宝するコンパクト特化モデル

 またコンセプトカー「Pu3コミューター」と生産車とはスタイルはほぼ同じと前述したが、コンセプトカーでは機構の提案として、助手席側にスライドドアが採用され、横スライド方式のシートが備えられていた。スズキではアルトでもスライドドアの採用があったが、このツインこそ、コンパクトなサイズをさらに活かす機能としてそうしたユニークな仕様が実現されていれば、より存在感が増したのではなかっただろうか。

荷物を積むときは助手席を倒すスタイル

スズキ・ツインの販売期間は、2003年1月から2005年12月までの3年足らずと、じつは短いものだった。ツインは相当な割り切りベースに作られたクルマだったとはいえ、2シーターのコミューターとしてのコンセプトは、今でも通用するものであるはずだ。