なぜ日本で煽られ運転がなくならない? イギリスを代表するクルマの祭典「グッドウッド」は障害者への配慮が先進的だった (1/2ページ)

なぜ日本で煽られ運転がなくならない? イギリスを代表するクルマの祭典「グッドウッド」は障害者への配慮が先進的だった

この記事をまとめると

  • 6月にイギリスで開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」
  • 身体障がい者へのアクセシビリティ・ガイドも充実
  • ノブレス・オブリージュを体現している

カーイベントで類を見ない丁寧な「アクセシビリティ・ガイド」

 会場は、主催者のリッチモンド公爵家とグッドウッドのサーキットの複雑な関係から、公爵の私邸、つまり私有地で行われているので、決してパブリック・スペースではない。だがグランド・パブリック、つまり一般の観客を広く迎える機会として「アクセシビリティ・ガイド」が事前に公式サイトその他で公開&配布されているのだが、これが素晴らしくよく造り込まれている。平たくいって、ノブレス・オブリージュの完璧な一例が、自動車イベントとして体現されているような調子なのだ。

貴族の私有地で新旧のスポーツカーやレースカーが走るイベント

 最初の一文はこうだ。「われわれは訪れるすべての人々が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードという経験を楽しめるようコミットしている。そのためアクセシビリティに関するキー・インフォメーションを諸々、集めてみた」と。

 かくして、いの一番にパーキング情報が示されるのだが、すべてのパブリック・パーキングの最前列に身体障害者用スペースがあること。ブルー・バッジつまり身障者マークを掲げておけば、誘導されること。不安があれば、身障者専用のスペースやシャトルを事前予約できるし、好きなゲートで降りられること。

 要はほとんどが、広いイベント会場でアクセスやモビリティに難が起きやすい、身障者向けの情報で始まっているのだ。

アクセシビリティ・ガイドの会場マップには各種施設、動線まで丁寧に記されている

 もちろんそれらに続いて、ショップ・エリアや観戦エリアやトイレの案内、さらには場内のトラック横断時の諸注意といった説明があるのだが、ここまで至ると「身障者」ではなく「車椅子ユーザー」と言い換えられ、チケットの有無によっては入れるスタンドまで示されている。

 つまり、パブリック・スペースではない会場内で、もっともヴァルネラブルな(vulnerable/脆弱性の高い)交通参加者となる身障者が、気兼ねなくアクセス&移動できる枠組みを用意するだけでなく、健常者たる来場者にも、まず同じ諸注意を一読させ、意識させているのだ。

すべての駐車スペースは最前列に身障者用スペースがある

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