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【いま赤マル急上昇中のオトナのクルマ遊び】軽自動車のサーキット仕様の耐久性とメンテナンス費用とは

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: Auto Messe Web

  • 軽自動車レースのイメージ

  • 軽自動車レースのイメージ
  • 足まわりメンテナンスのイメージ
  • 軽自動車レースのイメージカットその2
  • 軽自動車レースのイメージ

スポーツタイプじゃないのに耐久性は大丈夫?

 維持費のリーズナブルさや取りまわししやすいサイズが影響してか、数年前からチューニング界を席巻している軽自動車。しかし、スポーツカーとして作られたスズキ・アルトワークスやダイハツ・コペンはともかく、コストダウンの結晶ともいえる普通の軽自動車や商用ベースのバンは、サーキットを本気で走るような過酷な使い方に耐えられるのだろうか。

 コストを掛けずに軽カーをサーキット仕様に仕立てたものの、メンテナンスで莫大なお金が必要となったり、消耗品の交換サイクルが普通車に比べて短すぎてはガッカリだ。実情はどうなのか、AMW編集部で独自にプロショップに訊ねてみた。

※写真はすべてイメージです

【エンジン】通常通りのメンテナンスをきちんと行えば問題なし

 話を聞いたのは『東北660選手権』のドライバー、そして何台も軽カーのサーキット仕様車両を製作した実績を持つプロショップ。まずはエンジンから。現在の主力はスズキがK6Aで、ダイハツがKF-VEである。意外なことに両方ともそれほど簡単に壊れることはないという。

 当然ながらベース車両のコンディションに大きく左右されるものの、常識的な走行距離の範囲でオイル交換などのメンテナンスがしてあれば、サーキット走行の負担でブローする可能性は少ないと思われる。

 もっとも東北660選手権はレギュレーションにより、大半のクラスがエンジンをチューニングできない。改造範囲が広いクラスでも、いわゆる社外パーツは使用できない規則で、できるのはECUのセッティングぐらいだ。ただし、ECUのセッティングを攻めすぎて燃料不足でブローしたり、レブリミットを上げて高回転を使いすぎ、寿命が縮んでしまうこともあるので要注意。

軽自動車レースのイメージ

【駆動系】タイヤの高性能化でドライブシャフトやハブへの負担が……

 続いて駆動系。トランスミッションも普通車とまったく同じで、丁寧なシフト操作を心がけつつ、まめにオイル交換をしておけば「軽自動車だから壊れやすい」とはならない。街乗りオンリーの車両より消耗しやいのは仕方ないが、何年もオーバーホールせずに使っているユーザーも多いようだ。

 意外だったのはシリーズランキングのトップランカーでも、毎レースごとにオイルを交換する人が多くないことだ。つまり、それだけ耐久性においては信頼して良いということだ。

 トランスミッション本体より注意すべきは、ドライブシャフトやハブベアリングである。純正より太くグリップも高いタイヤを履き、路面のμが高いサーキットを全開で走れば、それらの部品に大きな負担がかかるのは容易に想像できる。しかし不思議と軽視されがちで、走行中に破損してタイヤが外れ大クラッシュした現場も何度か目撃した。もちろんレース以外の練習がどれくらいの頻度かにもよるものの、シーズンが始まる前に新品へ交換する人が多いようだ。

 なおエッセやL275ミラはリヤのホーシングが弱く、走行中に折れるケースが多発していた時期がある。ただし、このトラブルは強度の高いABSが付いている車両のホーシングを流用して解決。現在は大半の車両が交換しているようで、このトラブルはほとんど見かけなくなった。以上のように軽自動車だからといってすぐ壊れる、交換サイクルが異常に短いといった事例は少ない。

足まわりメンテナンスのイメージ

まとめ:たまにサーキット走行を楽しむくらいなら問題なし

 ここで例として取り上げたのは年に4~5回のシリーズ戦があるレースで、練習走行も人並み以上に熱心にこなしているドライバーたちである。サーキット走行は一般道よりクルマの負担が大きいことを十分に理解し、必要に応じたメンテナンスが大切なのは軽自動車も普通車も変わらないのだ。

 また、サーキットまで自走するには、当然ながらナンバーを取得しておかなければならない。この場合、車検費用を考えると、維持費の上では普通自動車よりも圧倒的に軽カーにアドバンテージが高いことは、いまさら説明する必要もないだろう。

軽自動車レースのイメージカットその2

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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