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イサム・ノグチがデザインした車があった! 元祖「宇宙船地球号」の「ダイマクション・カー」とは

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TEXT: 長尾 循(NAGAO Jun)  PHOTO: 長尾 循/Auto Messe Web編集部

  • ダイマクション・カーのビザール製1/43ミニカー

  • リヤにフォード製V8エンジンを積みフロント駆動
  • ダイマクション・カーのビザール製1/43ミニカー
  • 全長6.1mの11人乗り
  • 空力を重視したティアドロップ形のボディ
  • 1932年にイサム・ノグチが製作した石膏スタディ(Photo:F. S. Lincoln)

リヤエンジン・フロント駆動・リヤ操舵のユニークすぎる3輪車

 環境汚染や地球温暖化という言葉が生まれるよりずっと昔、人々が「科学や技術の進歩は、全人類の幸福に資する」と素直に信じ、多くの科学者や技術者たちがこぞって前衛的な研究や実験に取り組んだ1920~1930年代。アメリカの発明家、リチャード・バックミンスター・フラーが考案した「ダイマクション・カー」も、まさにそんな時代に生まれた独創的なクルマだ。今回はビザール製の1/43ミニカー(絶版)を肴に、そんなダイマクション・カーの逸話をひとくさり。

「宇宙船地球号」の提唱者が生み出した未来の乗り物

 リチャード・バックミンスター・フラーといっても、クルマ趣味の世界ではあまり馴染みのない名前であろう。彼は1895年にアメリカはマサチューセッツに生まれ、長じては「人類生存の持続可能」、現在で言うところのサスティナビリティを生涯のテーマに活動した発明家だ。SDGsが話題になる昨今、ちまたで頻繁に耳にする「宇宙船地球号」という言葉も、じつは彼が1960年代に提唱したものである。

 また、前衛的な建築物やプロダクトとその概念を多数発表。われわれにも身近なところでは、そのコンセプトが後に「ユニットバス」として発展・普及する「ダイマクション・バスユニット」の特許を出願したことでも知られる。

リヤにフォード製V8エンジンを積みフロント駆動

空力に優れる11人乗りで最高速度は190km/h!

 リチャード・バックミンスター・フラーの肩書きは発明家だけにとどまらず、建築家、思想家、デザイナー、構造家、詩人……と、その活動の場は多岐にわたったが、ここでご紹介するのは1933年に彼が考案し、実際に3台が作られたコンセプトカー「ダイマクション・カー」である。ちなみに「ダイマクション」とは、フラーの考える「より良い生活のための発明品」に付けられた自身のブランド名で、このほかにもダイマクション・ハウス、ダイマクション・マップなど、いくつものプロダクトが存在した。

空力を重視したティアドロップ形のボディ

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