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「若者のクルマ離れってホント?」日本大学工学部自動車部に密着! 「東北660選手権」に参戦し続ける理由とは?

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

  • 日本大学工学部自動車部の集合写真

  • 66号車の走り
  • 日本大学工学部自動車部の集合写真
  • レース中のイメージ

人気の軽自動車レースには若者が多数参戦!

 若者のクルマ離れなんて言われて久しい昨今。しかし実際にサーキットへ足を運んでみれば、クルマ好きな10代や20代は意外に多いのだ。とくに2011年に始まった軽自動車だけのレース「東北660選手権」は、若いドライバーたちが毎年のようにチャンピオン争いを繰り広げており、それにベテランが刺激されて年を追うごとにレベルが上がっている。

 若者が活躍しているのは耐久レースも同様。2022年は年3戦のシリーズが組まれた「東北660耐久レース」では、大学の自動車部などを対象とした学生クラスを設けており、7月17日に開催された第2戦は4つの学生チームが参加。そのひとつであるNUMC(日本大学工学部自動車部)をクローズアップしてみよう。

先輩から後輩へ走る楽しさを伝えてレースを満喫

 チームを仕切っていた荒井理央さんによると、今回のドライバーは5名すべてが3年生。66代目に当たるため車両のゼッケンは66を希望し、度重なるマシントラブルから蘇ってきたことから、車両名は「N.U.M.C ゾンビアルト」になったという。

66号車の走り

 マシンはHA23Vのアルトで、レギュレーションにより改造範囲が厳しく制限されている。つまりチューニングにお金をかけたくてもかけられないクラスだ。部員は1~4年生を合計すると30人を超えており、先輩たちが東北660選手権で活躍していたことから、後を追うように同じレースへ参加することになった。

 ドライバーのなかには普段クルマを運転しない人もおり、事前にレースが行われるリンクサーキットへ通って練習。速く走るためのテクニックだけじゃなく、マナーやルールも全員に覚えてもらったという。その甲斐があって当日の公式予選は3番手で1分7秒910をマークし、学生クラスのトップが1分7秒729なので上々といえるだろう。

プロのサポートを受けながら仕上げたマシンで4位入賞

 マシンの外観は「ゾンビアルト」の名前どおり満身創痍だが、プロショップ「オートリサーチ米沢」のサポートもあり、エンジンや駆動系の消耗品は入念にメンテナンス済みだ。5名のドライバー(渡辺洸己さん/齋藤真輔さん/田所宏朗さん/遠宮智善さん/谷田貝優輔さん)はもちろん、ほかの部員もドライバー交代の補助やサインボード出しなど役割を分担し、予定外のピットインも何度かあったが冷静に対応し周回を重ねていく。

レース中のイメージ

 終盤にはレースの途中から降り出した雨でスピンし、リヤをタイヤバリアに軽くヒットしてしまったが、素早く応急処置を施しコースへ復帰させるなど、冷静で素早い対応はチームワークのよさも光った。そして5時間を走り切ってチェッカー。ピットイン回数の多さが響き表彰台には届かず4位だったものの、ビギナー中心のドライバーと考えれば上々の結果といえるだろう。

 なお日本大学工学部自動車部ではジムカーナとドリフトの競技会、リンクサーキットとエビスサーキットでは「ENJOYサーキット」も主催。こちらは交流のある山形大学自動車部と共同で、学生だけじゃなく社会人も参加できるとのことだ。日本大学工学部自動車部には女子部員もいるので、女性ドライバーもこの機会にサーキットを体験してみるのもいいだろう。

 ちなみに耐久レースを走り抜いたアルトは、スプリントレースの「東北660選手権」にも参戦している。ドライバーは今回サポート役に徹した荒井さんで、次戦は2022年9月25日にスポーツランドSUGOで行われる第3戦にエントリー予定。そして耐久レースの第3戦は12月4日(日)、エビスサーキット西コースで開催される。学生クラスは大学の自動車部だけじゃなく専門学校やサークルでもOKだ。

【日本大学工学部自動車部SNSなど】
Twitter:@numc_61
Instagram:numc
ENJOYサーキット:https://enjoy-circuit.com

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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