おしゃれで「映え」度バツグンなトンガリ型テント
最近、キャンプ場で目を引くのが「ワンポールテント」や「ワンポールティピー」と呼ばれるテントです。一般的なテントと比較して、とんがり屋根のデザインは懐かしくもあり、個性的。その佇まいは女子ウケも良く、インスタ映えを狙って「写真を撮らせてください」なんて声をかけられることも多いと聞きました。
この話を聞いて「ワンポールテントに買い替えようかな?」と考えたメンズ読者もいるかもしれませんが、ワンポールテントは設営が難しいと思われているようで敬遠されているのが現実です。雑誌やメディアでは「設営が簡単」と言われていますが、一般的なイメージとは逆転した不思議な現象はなぜなのでしょうか?
ルーツはネイティブアメリカンの「ティピー」
ワンポールテントやティピーの歴史は古く、そのルーツはネイティブアメリカン(昔は「インディアン」と呼ばれた)が使用していた時代へとさかのぼります。「ティーピー」、「ティピ」とも呼ばれ、束ねられた細い柱の先端を縛り、土台部分を広げた円錐形の支柱に、なめした革や布を被せていました。
そのイメージを現代風に進化させたのがワンポールテントやワンポールティピーであり、テントの中心部にメインポールを立て、円錐形を構成する柱の代わりにガイロープとペグを使うことで簡易化されています。
現代風にアレンジされたとはいえ、昭和の中頃に映画やテレビで人気を博していた西部劇に登場した「インディアン」のテントにミドルエイジたちは懐かしさを感じているようです。そのイメージとして「旧式、時代遅れ=設営が面倒」というイメージが先行してしまい、近代キャンプには向いていないのでは……と敬遠されているのかもしれません。
シンプルな構造だから慣れれば10分で設営できる
では、ワンポールテントやワンポールのティピーは本当に設営が難しいのでしょうか? その答えはNO。最近のワンポールテントは手順さえ覚えてしまえば10分程度で設営することが可能です。基本的なテントは小型なものなら5角形や6角形、大型なテントになると8角形というのが一般的。
設営はインナーテントを広げて土台となる床部分にペグを打つのですが、このときにシワにならないよう「ピン」と張るのがコツ。そして、入口部分からテントの中へと潜りこみ、インナーテントの頂点部分にポールの先端を差し込んでポールを持ち上げます。次にポールの根元部分をテントの中心部に据えるのですが、ポールの根本を差し込むための基礎が装着されている商品もあるので初心者にはおすすめです。
これで設営作業は終わったようなもので、あとはフライシートを被せて6本(6角形)、または8本(8角形)のペグに固定、またはフライシート用に打ち込んだペグにガイロープ(ストームロープ)を固定すれば完成です。
商品によってはインナーテントとフライシートを重ねてからポールを立てるものもあるので、購入するときの参考にしてください。テントを構成するパーツが少なくペグさえ打ちこめれば設営は簡単なのですが、ワンポールテントはシワがなくピンと張るのが重要です。少しでもゆるんでいるとだらしなく見えてしまうので注意しましょう。