スバル初代「インプレッサ」が30周年! セダンから「WRX」まで広く愛される名車は誕生時からユニークでした (1/2ページ)

スバル初代「インプレッサ」が30周年! セダンから「WRX」まで広く愛される名車は誕生時からユニークでした

「レオーネ」の系譜を受け継ぐミドルクラスとして誕生

 今からちょうど30年前の「1992年10月」と記載のある初代スバル「インプレッサ」の最初のカタログの表紙は、「ハードトップセダン」が紺色、「スポーツワゴン」が鮮やかな赤、さらに「WRX」はモノトーンのクールな印象のものだった。1989年に登場した初代「レガシィ」の最初のカタログが臙脂(えんじ)色の渋めの表紙だったのに対し、「インプレッサ」はいかにも颯爽としたイメージで、レガシィとはまた違う世界観を打ち出してきた新型車だということは、カタログからも伝わってきた。

「新上級大衆車」を目指しコンパクトな「スポーツワゴン」も設定

 ところでインプレッサは、もともとは直列4気筒エンジンを横置きで搭載し、新規のプラットフォームをベースに誕生するはずのクルマだったという。当初は、それまでの軽自動車の「レックス」と「レオーネ」の中間車種として構想され、じつは1984年に登場したリッターカーの「ジャスティ」は、その役割をもって登場したのだった。

 だが、1989年に初代レガシィ(1.8~2L)が登場したことで、それまでのレオーネ(1.6~1.8L)ユーザーの受け皿となる車種の必要性が高まり、商品企画部門からの「1.5Lまで縮小した水平対向エンジン搭載のコンパクトカー」との提案のもと、開発に至ったのがインプレッサだったという。

「新上級大衆車」をキーワードに開発されたインプレッサは、「レガシィのプラットフォームを用いることで、カローラやサニー、シビックといった大衆車よりもポテンシャルが高く、サイズも余裕がある。大衆車にはオーバークオリティとさえいえるベースを活かして、クラスを超える走りの良さや内外装のクオリティの実現を目指した」(2004年刊『富士重工業50年史~六連星はかがやく』より)という。

 そこで軽量化や原価低減、高品質の確保などを実現しながらの開発となった。さらにライバル他車との差別化を図るため、セダンに加え、セダンと同一の全長でコンパクトなラゲッジスペースをもつユニークなワゴンの設定も発案された。このコンパクトワゴンに対して当初は社内的に反対意見もあったというが、新たな可能性を感じさせるスタイリングにより、最終的には社内の総意が得られたのだという。

【関連記事】日本が誇る高級サルーン! トヨタ「クラウン」を抜いた日産「セドリック・グロリア」を振り返ろう

スバル初代「WRX」をカタログで振り返る画像はこちら

スバルとしては珍しい(?)ソフトでカジュアルなイメージ

 こうして誕生した初代インプレッサの実車は全長4350mm×全幅1690mm、全高はセダンが1405mまたは1415mm、スポーツワゴンは仕様により1405~1450mm。ホイールベースは初代レガシィより60mm短い2520mmだ。デザインは「フローイングライン」といい、水鳥が翼を広げて飛ぶイメージでまとめられた。

 レガシィと較べるとコンパクトでやや背の高い、ユニークなフォルムが特徴で、ドアはレガシィ同様にサッシュレス方式を採用。カーゴスペース(=カタログの表記)はVDA方式で最大1275Lとし、これは当時のVWゴルフを上まわる容量だった。後席はクッションをハネ上げることで広くフラットなスペースが得られた。

 エンジンは新開発のEJ系の1.5Lと1.6L、さらに1.8Lで(それとWRXの2L)、セダンにのみ1.5Lが用意された。1995年には2ドアクーペの「リトナ」を追加するなどしたが、いずれにしろ女性誌のタイアップページが似合う(?)スバル車としてはソフトでカジュアルなイメージのキャラクターをもっていた。