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家族との思い出をワゴンに搭載!? 元スバルデザイナーが溺愛する初代レオーネツーリングワゴンとの幸せな共生ライフ

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TEXT: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  PHOTO: 奥村純一(OKUMURA Junichi)  FACT CHECK: 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)

家族の思い出を乗せて走る! 元スバルチーフデザイナーのレオーネ

群馬県桐生市の群馬大学桐生キャンパスを舞台に、約260台の名車が集まる「クラシックカーフェスティバル イン 桐生」が開催されました。キャンパス内からスタートし、古い街並みや自然豊かなコースを巡るラリーイベントのなかで、ひときわ目を惹いた1台のステーションワゴンがあります。スバルの元チーフデザイナーが愛して止まないスバル「レオーネ」との心温まるストーリーをお届けします。

乗用四輪駆動車とツーリングワゴンのパイオニア

群馬大学桐生キャンパス内に設けられたパルクフェルメ(車両保管所)には、ラリーに参加するクルマたちが所狭しと並んでいる。このイベントは展示のみの参加にくわえ、コマ図と呼ばれるルートマップの指示に従って決められたコースを周遊するラリーと、2つの楽しみ方を選べるのが特徴だ。

キャンパスをスタートし、桐生市街に残る古い街並みから、わたらせ渓谷に沿ったコースを走行してキャンパスへと戻る約2時間のコース設定がされている。沿道では多くの人たちが手を振ってくれるのも嬉しいポイントである。

それぞれが魅力にあふれる60台のラリー参加車のなかでも、ステーションワゴンという特性を活かしてラゲッジスペースやルーフキャリアにまで荷物を満載にしていたのが、スバルの「レオーネ」だ。会場に並んでいたのは、1979年にモデルチェンジした2代目モデルである。

1971年にデビューしたレオーネは、翌年にスバル初となる四輪駆動車を追加した。当時、他メーカーを含めても乗用車タイプの四輪駆動車は市場にほぼ存在しておらず、スバルに続けと他社からも乗用車に四輪駆動が組み合わされるようになった歴史がある。この技術は、現在でも市販車の9割がAWD(オールホイールドライブ)を占めるスバルにとって、代名詞ともいえる存在だ。

元スバルチーフデザイナーが語る愛車との思い出

1981年式のレオーネで参加していたのは若尾文男さんだ。非常に珍しい「ツーリングワゴン(ステーションワゴン)」であるが、じつはこのボディパッケージもレオーネが日本で初めて採用したものである。1979年に登場した2代目レオーネの商用エステートバンをベースに、ルーフ後半を高くして居住性を上げ、乗用車として豪華にしたモデルが、この記念すべき初代「ツーリングワゴン」だ。

話を伺うと、このレオーネの現在のオーナーは息子さんだという。この日はアメリカAMC製の「メトロポリタン」でもエントリーしており、レオーネと2台体制で親子3世代に分乗してイベントを楽しんでいるとのこと。

「このクルマは新車時に乗っていたのです」

ラゲッジスペースには、当時を再現するかのようにいろいろな荷物が積まれている。親子でラジコンカーを楽しんでいたというエピソードから、静岡県静岡市に本社を置くタミヤの名作RCカーであるスバル「ブラット」も忘れずに積載されていた。当時を懐古した演出からは、間違いなく若尾さん家族にとって思い出の詰まったクルマであることが理解できる。

スバルの名車を生み出したデザイナーのルーツ

若尾さんはじつは長年スバルに勤務し、デザイン部主管チーフデザイナーを務めたという輝かしい経歴の持ち主である。

「学生時代、スバル『360』のデザインを担当した佐々木達三教授の教えを受けていたので、武蔵野美術大学からスバルへ入社するという流れは当時は多かったような気がしますね。近年では多摩美術大学にやられちゃってますけどね」と若尾さんは笑う。イギリスの名門ブランドであるMGの「MGA」に父親が乗っており、そのデザインに惹かれたことが自動車デザイナーの道を志すきっかけだったと語る。

「これは当時乗っていたときに友人と広島まで旅行したときの写真や、家族で撮った写真、そしてこちらは在職しているときの仕事中のものですね」と、室内にあった写真を取り出して懐かしそうに説明してくれた姿が非常に印象的であった。いつか、当時の開発秘話などをじっくりと伺ってみたいものである。

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  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 山本 亨(YAMAMOTO Tohru)
  • 1960 年生まれ 大学卒業後ベストカーガイド編集部勤務。1990年オートスポーツ誌に転職、1992年F1速報誌(アズエフ)編集長。1995年月刊ビデオマガジン編集部に転職、1996年ベストモータリング編集長(のち局長兼務)。2005年ネコパブリッシング・イベント本部長/4輪編集局長兼務。2015年交通タイムス社に転籍、2020年より現職(総編集局長)自動車の分野に問わずオールマイティだが、特に旧いモータースポーツとクラシックカーに造詣が深い。愛車は1969年DATSUN Fairlady SRL311/YAMAHA RD250ほか

 

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