サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

ラクして何が悪い! ポータブル電源「BLUETTI AC200MAX」を使い倒した「楽チン車中泊」キャンプ術

ポータブル電源を使った快適車中泊キャンプスタイル

電気を効果的に活用する「進化形」キャンプスタイルがいま話題に!

 空前のアウトドアブームのなかで進化を遂げいくキャンプスタイル。最近では原始的で苦労を楽しむキャンプから、電化製品を積極的に導入した快適で機能性を追求したスタイルが、大きなブームになっているという。そこで、いま話題の大容量ポータブル電源を使い、1泊2日の「車中泊キャンプ」を実践してみた。

BLUETTIから登場の大容量自慢の「AC200MAX」が登場!

 キャンプのスタイルは人それぞれだが、最近ではポータブル電源の高性能化により電気を使った「進化形キャンプ」が注目を集めている。そもそも「ポータブル電源とは何?」という話だが、ひと昔前だと野外で電気を使う場合は、燃料(ガソリン)で電気を発電する発電機が主流だった。

 しかし、発電機はクルマと同じで排気ガスが出るし、テント内で使用すれば一酸化炭素中毒になる危険性があり、十分に換気がなされた状況でも排気音を含むエンジン音が騒音となり、キャンプ場で使用することは難しい(※施設により許可している場合あり。発電機を使用する場合は施設に要確認)。

 それに対してポータブル電源は、発電機と同様に電源がない場所でも電気を使用することができ、それでいて環境負荷はなく、静音設計のためキャンプ場でも問題なく使用できる。それらの理由から、いまアウトドアシーンで注目されている訳だ。 

 今回使用するのは発売間もない「BLUETTI(ブルーティ)AC200MAX」。2048Wh/2200Wの大容量&高出力を誇り、別売の拡張バッテリー「B230」や「B300」をAC200MAXに接続すれば、最大8192W(AC200MAX本体のみ:2048Wh、AC200MAX本体+B230x1台:4096Wh、AC200MAX本体+B230x2台:6144Wh、AC200MAX本体+B300x1台:5120Wh、AC200MAX本体+B300x2台:8192Wh)にまで、容量を上げることができる。

 また、AC200MAXに搭載されるバッテリーは、リチウムイオンバッテリーのなかでも安全性が格段に高い、電気自動車用バッテリーにも採用されるリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使っており、安全・安心に使用することができる。

夜間でも扱いやすいLCDパネル搭載のほか16カ所の出力ポートを装備

 本体はタッチ式のLCDパネルが採用され、バックライト仕様なので暗い場所でも扱いやすい。LCDパネルには電圧/電流/電力/温度など充放電時の状態がリアルタイムに表示され、使用する場合には出力電圧/周波数/充電方式/消費電力/時間情報を確認することができる。

 また、省エネルギー機能のECOモードを設定すると無駄な電気消費を30%以上も抑えることができ、自動的に節電してくれるのだ。

 気になる出力ポートは4つのACポートに加えて、AC(TT-30P)/DC12V・30A/DC12V・10A シガーソケット出力ポート/DC 5521 12V/10A×2個/USB-C 100W/USB-A 18W×2個/USB-A 5V/3A×2個/ワイヤレス充電15W ポート×2の合計16個の出力ポートを備え、同時に16個までのデバイスを充電することができる。 最近では使用する機種によって異なるポートが使われていることも多く、変換アダプターを用意することなく使えるのはありがたい。

拡張バッテリーやソーラーパネルの追加で利便性はさらに高まる

 このAC200MAXは、付属のACアダプターで自宅のAC100V電源から充電できるのはもちろん、ソーラーパネル(別売)/クルマのDC12Vシガーソケット電源/発電機/自動車用バッテリー(鉛蓄電池)に加えて、EVステーション&風力発電機(別途アダプターが必要)の7種類の充電方式に対応する。

 ちなみにソーラーパネルからの充電は、10Vから145Vの電圧範囲に対応しており最大900Wまで可能。ソーラーからの不安定な電気は内蔵のMPPT回路によって最適動作点を追従するため、つねにソーラーパネルからの最大電力を効率よく充電することができる。

 もちろん同製品には、過充電を防止するセーフティ機能も搭載され、容量が100%になると自動的に充電を停止してくれるので安心だ。

 本体をフル充電した場合、スマホなら約165回の充電、パソコン(49Wh)は約35時間、10Wのライトなら約200時間、テレビ(110W)は27時間の使用が可能となる。また定格出力電力2000W(ピーク4800W)まで対応することができ、ヒーターやエアコン/電子レンジ/ドライヤー/冷蔵庫/洗濯機/家庭用乾燥機など、2000Wまでの電化製品を使うことができる。

 また驚くべきはスマホに専用のアプリをダウンロードすることでバッテリーの状況をチェックすることができるとともに、Bluetooth接続によりスマホに映し出された画面にて、遠隔操作することもできる。

昨今、猛威をふるう水害や地震などの非常用電源としても活躍

 AC200MAXの性能とパワーを持ってすれば、ポータブル電源はキャンプやレジャーだけでなく災害時のライフラインとしても大きく役立つことは間違いない。さらに別売の拡張バッテリー(B230/B300)を用意することで出力性能を大きくアップすることもでき、先にも述べたが最大8192Wh(AC200MAX+B300×2)まで容量を拡大することで安心感はさらにに向上する。

 台風や震災時の非常用電源としてAC200MAXは “家族を守る味方“になる!

1泊2日の車中泊キャンプでAC200MAXの万能性を試す!

 今回、注目の大容量ポータブル電源「AC200MAX」の性能を試すべく、車中泊キャンプに挑戦した。電気を使った快適キャンプということもあり、愛用の焚き火台やBBQコンロ、バーナーたちは封印。相棒のルノー・カングーのラゲッジに主役のAC200MAXを積み込み、家電製品として使っている炊飯器/ホットプレート/コーヒーメーカー/小型冷蔵庫/冷風機(サーキュレーター)を持参した。

 果たして今回の車中泊は快適に過ごせるのだろうか? オートキャンプ場でサイトの設営を試みると、車中泊ということもありテントを設営する必要はなく、テーブルとホールディングチェアを置くだけで作業は終了。薪や炭の火起こしに汗を流すこともなく、各電化製品を接続するだけで準備は万端だ。

 3合の米を研ぎ炊飯器のスイッチON。メスティンや飯盒で米を炊いていたのが嘘のようにご飯が炊きあがり、頃合いを図りながらホットプレートにステーキ肉、フランクフルト、野菜、味付け肉を乗せれば食材を焦がすことなく調理が完了した。 小型冷蔵庫で冷やしたビールをお供にテーブルに付けば、そこは自然に囲まれた上質なダイニングとなり、今まで苦労してきた原始的なキャンプとは別世界が広がっていく。

ポータブル電源があればノマドしながらのワーケーションもできる

 夕食を済ませた後、ルノー・カングーのセカンドシートを畳み、AC200MAXの電源を使いエアーポンプで膨らませたエアーマットに腰を据える。同じく電源を供給したパソコンを立ち上げ、サーキュレーターを作動させれば、車内は快適なオフィスへと姿を変え、木々のゆらぎを感じながら原稿を書き始める。

 リモートワークが日常的なものになったいま、狭い部屋でストレスを感じながら仕事をするよりもキャンプ地をオフィスにすることで、何百倍も集中することがでる。あぁ甘露甘露、珠玉の時間だ。

 そして、月明かりの下で車中泊。サーキュレーターを作動させながらの車中泊を試みたが、驚くべきはAC200MAXの静粛性の優秀さだ。電源を使用している間もまったくと言ってよいほど静かなもので、冷却ファンや作動音は皆無に等しい。サーキュレーターの作動音の方が遥かに大きく、同製品と共に過ごす車内において違和感を覚えることはなかった。

 ちなみに付属のカーチャージケーブルを使うことでクルマからの充電も可能なので、連泊の車中泊旅で蓄電残量が心許なくなった場合でも、次の目的地に向けて移動途中にカー充電することで、長期間の車中泊旅でも安心して電気を使った快適車中泊旅を楽しむことができる。

慌ただしい朝がウソのよう……快適至極なエレクトリックキャンプ

 翌朝、炊飯器で保温された熱々のご飯で舌鼓を打ち、コーヒーメーカーで入れたモーニングコーヒーを楽しむ。通常のキャンプであれば火起こしやパーコレーターを使って慌ただしい朝を迎えるはずだが、電化製品に依存した近代キャンプの朝は快適そのものである。 撤収の時間を迎え、使った食器やホットプレートを洗い、テーブルとチェアを折り畳むだけで作業は終了。通常のキャンプでは1時間以上はかかる地獄の撤収作業が必要なく、自宅で朝食の片付けをする程度の気軽さでキャンプ地を後にすることができた。

 炊飯器/ホットプレート/小型冷蔵庫/コーヒーメーカー/パソコン/冷風機/LEDライト/スマホ(充電)/電子タバコ(充電)/MP3プレイヤー/Bluetoothスピーカーなどの電化製品を贅沢に使った、1泊2日の車中泊キャンプだったが、キャンプ終了時のAC200MAXには約55%程度の充電量が残っていた。 この余裕は大容量のポータブル電源だからこその恩恵なのだろうが、実際にキャンプでの使用を考えればこれほど頼もしいパートナーはほかにはない。唯一の難点は本体の重量が約28kgと重いことだが、バックパックでのキャンプとは違いクルマを使うオートキャンプでは大きな障害になることはない。

コンパクトだけど車中泊から災害時まで手軽に携行できる「EB55」も好評発売中

 今回、使用したAC200MAXほどの大容量を必要としないのなら、BLUETTIのポータブル電源シリーズにラインアップされるコンパクトサイズの「EB55」もオススメだ。ボディサイズは440×296×387.5mmと持ち運びできる大きさでありながら、容量は537Wh/700Wを誇る。 使い方も簡単でスクリーン画面には入力電源表示、出力電源表示のほか、電池の形を模したバッテリー残量計を備えているので直感的に残量を把握することができる。コンパクトなポータブル電源はスマホやパソコン、カメラのバッテリーの充電用として重宝するのはもちろん、ボディには大型のLEDライトを装備しているので災害時の照明としても機能する。 また、急速充電/ワイヤレス充電/ソーラーパネルを使った太陽光充電(別売のソーラーパネルが必要)にも対応し、フロントパネルにはAC×4個/USB-A×4個/USB-C(100W MAX)/シガーソケット用のポートを備え、多種類の電源に対応する。小さなピクニックバスケットほどのサイズなので、荷物の多いキャンプでもラゲッジのスペース確保に苦労することもない。

キャンプから災害への備えとして所有すれば損はないはずだ

 家電製品をフルに使った今回の車中泊。最新のポータブル電源を使った進化形キャンプでは、焚き火や飯盒を使うキャンプ本来の雰囲気は楽しめないが、すべてを電力で賄うのではなく、焚き火台やBBQコンロを使ったキャンプならではの醍醐味と、食材や飲み物を冷蔵庫で冷やし、テント内でサーキュレーターを使うなどの快適性を合体させた ハイブリッドキャンプもオススメだ。

 今回の車中泊ではポータブル電源を利用したスタイルはキャンプの新しいカタチとして大きな可能性を秘めていることを実感。ちなみにAC200MAXは24万9880円(税込)となり、決して安価なものではない。しかし、高性能なポータブル電源を手に入れることで「災害への備え」と「快適なキャンプ」を両立できるのだから、決して高い買い物ではないはずだ。

 

■BLUETTI AC200MAX SPECIFICATION
〇AC定格出力電力/2200W
〇容量:2048Wh
〇バッテリー種類:リン酸鉄リチウムイオン電池
〇本体重量:約28.1kg
〇外形寸法:440×296×387.5mm
〇保管環境温度:0〜40℃
〇放電温度:ー20〜40℃
〇作業環境湿度:10%〜90%
〇作業騒音:≦53dB
〇出力:AC×5/USB-A×2(5-12VDC、3A、合計36W)/USB-A×2(5VDC、3A、合計15W)/USB-C×1(5-15V DC、3A、20V DC、5A)/シガーソケット×1(12VDC)/5521××2(12VDC)/RV×1(12VDC、30A)/ワイヤレス充電×2(5/7.5/10/15W)
〇入力:AC-DCアダプター(58.8VDC、8A)/ソーラーパネル(10V〜145V/15A)/カー充電(12-30V/8.2A)/鉛蓄電池充電(12-30V/8.2A)
〇価格:24万9880円(税込)

■BLUETTI EB55 SPECIFICATION
〇AC定格出力電力/700W
〇容量:537Wh
〇バッテリー種類:リン酸鉄リチウムイオン電池
〇本体重量:7.5kg
〇外形寸法:275×190×195mm
〇保管環境温度:0〜45℃
〇放電温度:ー20〜40℃
〇作業環境湿度:10%〜90%
〇充電温度:0〜40℃
〇出力:AC×4(100-200VAC 700W Max)/USB-C×1(PD3.0 100W Max)/USB-A×4(5V/3A)/シガーソケット×1(12V/10A 120W Max)/ワイヤレス充電×1(5W/7.5W/10W/15W)USB-C×1(5-15V DC、3A、20V DC、5A)/シガーソケット×1(12VDC)/5521××2(12VDC)
〇入力:AC充電(12V〜28V 200W Max)/PV充電(12V〜28V 200W Max)/カー充電(12V/24V)
〇価格:5万9800円(税込)

 

【詳しくはコチラ】
BLUETTI JAPAN
https://www.bluetti.jp

モバイルバージョンを終了