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手を加えていても、あえて主張しない 街中を快適に走るための上品スタイル

シンプルにも様々な定義があるが、最も重要なのが純正の良さを崩さずにドレスアップすることではないだろうか。200マジェに乗る佐藤サンも同じ意見で、本来のスタイリングやエアロの魅力を生かしたまま、玄人好みのアレンジで個性を出す。それは普段も乗りたいし、なおかつ「大人」だからこその結論だった。

 

 

 ミニバンやコンパクトと比べ、新車の車輌価格が非常に高価なセダン。「誰よりも目立ちたいから」という理由でハデにイジる人もいれば、「ベース車の高級感を生かしたい」とシンプルに纏める人もいる。クルマの仕様を見るだけで、オーナーの趣味趣向が分かるから面白い。もちろんどちらにも魅力があるから、自分の好きなようにドレスアップを楽しんで頂きたいものである。

 さて、ここで紹介するトヨタ200系マジェスタはどうだろう。一世代前のモデルとは言え、まだドレスアップする人が少ないだけに、今でも目新しさを感じる。そしてノーマルでも、「これぞ高級車」といわんばかりの独特なオーラを放っている。だからこそ、シンプルでいきたかったのだ。
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「僕にとってシンプルとは、クルマ本来のカタチを生かすこと。せっかくスタイリングが良いクルマなのに、それを崩してしまうのはどうなんだろう、と思ってしまうんです」。

 そう語るオーナーの佐藤サンは、現在52歳。長いクルマ人生を振り返ると、若い頃はローライダー仕様のマークⅡワゴンやコテコテのバニング系ハイエースなど、ハデなクルマを存分に楽しんだ。しかし子どもたちが成人し、「本当の大人」になった今は、素材の魅力とクルマの在り方を真剣に考えるようになった。

「歳も歳だし、家族も乗せるから快適に走れないと意味がない。そう考えると、200系はシンプル仕様が相応しいと思う。イベント重視ではなく、純粋に自分が楽しみたいからドレスアップしているんです」。

「僕が選んで買ったクルマだから、
本来のカタチを崩すのはあり得ない」

 手数を抑えて純正然とした佇まいのクルマ、加工してはいるが「やっている感」を主張し過ぎないクルマ。どちらもシンプルな仕様に見受けられるアプローチだが、この200系(トヨタ・マジェスタ)はどちらかといえば後者。エアロはボディとの一体感が気に入った、ブレーン・プレミアムスポーツ。極力本来のカタチを崩さず、さり気ないアレンジで差別化を図る演出が心憎い。その真骨頂が、現行LS純正のLEDフォグ。しかもフォグだけでなく、内側のフィンも移植。開口部は手を加えず、フィンを削って幅を調整して埋め込むことで、ブレーンの良さを崩すことなく個性をプラス。

LS後期フォグランプは「こういうやり方もあるんですね」と、ブレーン岩見サンも絶賛

「LS純正バンパーのフォグ周りを切り取って、時間をかけて位置決めしました。アールを合わせるために外側にセットし、上のフチも延長してバランスを取っています」。

 純正フォグとバンパーだけで軽く10万円を超えてしまったが、理想を具現化するために妥協はしない。

 ホイールはレイズのグラムライツ57エクストリーム。あえてスポーティなスポークで「外し」に出る。

「高級感の中に、走りのテイストを加えたら面白いと思いました。個性が強いデザインなのでホイールが浮いて見えないように、色は渋いマットグラファイトを選びました」。

 このグラムライツの他、エグゼキューターCV02Sも持っており、その日の気分に合わせて履き替える。また、最近ブレーン・X10のフロントハーフも購入。今後は手持ちの純正バンパーに装着して、たまにフルバンと付け替える考えもある。着せ替え感覚でドレスアップを楽しむ姿に、大人の余裕を感じさせる。

<TEXT:VIP STYLE編集部>

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