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短期集中連載「トラック野郎・一番星号」復活への道vol.3

イベント参加するための道中でトラブル発生!
まるで映画のワンシーンのようなサプライズが起きる

着々と再生されていく「一番星号」だったが、こういった劇中車を復元する場合、博物館のような限定された場所での展示となるケースが多い。
しかし、一番星号は『多くのファンに見てもらいたい』という気持ちから、修復途中でもどんどん出掛けていく。そこで今回は一番星号のイベント参加の模様をまとめて紹介しよう。
すでに公開済みの『短期集中連載「トラック野郎・一番星号」復活への道vol.2』の内容と時間軸が一部前後してしまうがご了承いただきたい。

まずは「トラック野郎」シリーズで監督を務めた鈴木則文氏の追悼映画祭への参加。会場は石川県の金沢市だ。このときはまだドアの絵柄は描き直していない。

この道中、一番星号に2つのトラブルが発生した。ひとつは高速道路を移動中になんとルーフの電飾アーチの頂上にあった星マーカーが脱落。下の写真を撮影したときは、まだ星マーカーは付いている。

現地に着いてからなくなっているのに気がついた。ワンオフで作った貴重なものだけに、これには関係者は落胆したというが、その数日後、高速道路脇で奇跡的に大きな損傷もない状態で発見し、回収できたのだ。

次のトラブルは北陸自動車道を走行中にリアタイヤがバーストしたことである。緊急ピットインとしてサービスエリアに入ったが、応急処置も無理で困っていたところ、サービスエリアに居た地元トラッカーが近所のタイヤショップを紹介してくれた。そこでタイヤ交換し再スタートが切れた。そんなこんなで会場到着時間は予定より遅れてしまったが、会場に入るとギャラリーの大歓声で迎えられたという。

このように道中で大きなトラブルは起こったのだけど、どちらも結果オーライ。ハプニングからの人情もの、そして解決……まるで映画の演出のような流れにも思えた。

金沢市の追悼映画祭に続いて、宮城県石巻市の中瀬公園自由広場で開催されたトラック野郎の上映会会場でも展示。一番星号の前には鈴木則文監督の写真が飾られた。
多くのデコトラが集まり、映画だけでなく実車での迫力も味わえたイベント。翌日は仮設住宅で炊き出しのボランティア活動を行った。

険しい峠道を越えビンテージ商用車イベントに参加

宮城県から戻ったあとドアのリペイントが施された「一番星号」だが、作業が終わると早速、次のイベントに向けて出発。目的地は三重県津市で開催されたビンテージ商用車イベントだ。この移動でステアリングを握ったのは大谷さん。じつは、一番星号を運転するために大型免許を取得したという筋金入りの一番星号ファンだ。ちなみに高速道路に落としてしまった星マーカーを探し出したのも大谷さんだった。

さて、今回のビンテージ商用車イベントだが、商用車は乗用車と違って酷使されるケースの多いので旧車として残りにくい。そのためここには本当に稀少と呼べるクルマが集まっているのだけど、そのなかでも一番星号の存在感は大きかった。

途中、このイベントに参加するVキャンターと合流。峠道を走り会場へ到着。峠道では道幅の狭さだけでなく道路に被さるよう生えている木の枝などにも注意しなければならない。

古い街並みのなかをビンテージの商用車が走る姿は絵になる。盛況で終了。一番星号はどこに行っても主役の扱いだ。

<トラックカスタム・プロショップ>

 
 
 

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