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どこが激変緩和?4月1日より首都圏内の高速道路料金は実質値上げ

飴とムチのようで実は「ムチ」の高速道路新料金体系

国土交通省は「首都圏の混雑緩和とか物流の影響を考慮して、上限料金を設定する激変緩和措置を実施」と『首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)』には書かれているが、よくよく計算してみると予想どおり首都圏の高速料金は高くなっていた。
これは東関東の人だけでなく、首都圏を通過するドライバーも知っていて損はないはず。むしろルートを間違えると高い料金を支払うことになるので注意が必要だ。

今回の料金改定のポイントは、首都圏の高速道路を使用する場合、ルートに関わらず最短距離の料金となっていることだ。
国土交通省やNEXCO東日本や中日本のホームページを見ていると、東名高速の厚木インター以西から東北道・岩槻インターなどに抜ける場合、従来は高額だった圏央道を使うルートと首都高速を通るルートが同額になりお得になっているように見える。
ただし、首都高速経由で料金が高い場合は、下の料金例(八王子〜久喜)のように首都高速経由の料金引き下げはない。

NEXCO東日本のホームページより

そもそも高速道路の料金は、高額な建設費を投じた道路は高くなっているようだ。それを均一化しようというのが、今回の改定の目的の一つでもある。
ところが、それに伴い料金の安かった道路は値上げされている。すでに建設費などが償還されていそうな「第三京浜」や「横浜新道」は値上げされる。

出展:H27.9.11 国土交通省「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」

そのほか、首都高速は2車種から5車種、京葉道や千葉東金道路が3車種から5車種と車種区分が細分化。
中型トラック(車重8tまで)が追加され、大型車と特大車の料金率が引き下げられている。

3月31日までと4月1日以降の料金を比較

料金を改定前後で検証してみよう。
ルートは御殿場〜岩槻だ。

3月31日までは東名高速から首都高を使って東北道へ抜けると3960円(ルート1とルート2)。ルート3が3330円と安いのは東名高速を横浜町田インターで出て、狩場インターから首都高速を使い東北道へと抜けるルートだ。

ちなみに3月31日までの料金で圏央道を使うルートは4950円。やはり高い!

では、4月1日以降になると料金は首都高を使っても(ルート1)圏央道を使っても(ルート2)4330円。確かに公約どおり起点と終点が同じならルートに関わらず料金は同じだ。
また、東名高速を横浜町田インターで出て狩場から首都高速を使い、東北道へと抜けるルートはここでも最安値の3770円。

NEXCO東日本ホームページより

やっぱり値上がりしていた

しかし、3月31日までの料金と4月1日以降の料金を比較すると、3960円が4330円と高くなっている。
狩場から首都高速を使うルートも3330円から3700円とこちらも値上がり。
狩場からのルートが高いのは、首都高速道路の値上がりの影響が大きい。

下のグラフを見ると約20kmまでは安くなっているが、それ以上ではこれまでより料金がアップしている。

首都高速ドライバーズサイトより

このように使用するルートによって料金が異なるので、首都圏を通過する際は「NEXCO」各社のホームページで料金検索するか、電話で料金問い合わせをしたほうが賢明だろう。

出展:H27.9.11 国土交通省「首都圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)

 

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