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アフターパーツに新たなトレンド旋風が巻き起こる

スポーツモデル復活をした2016年
カスタマイズを楽しむ幅が広がった

クルマのカスタマイズの未来を占うといっても過言ではない「NAPAC日本自動車用品・部品アフターマーケット振興会)」の総会が10月27日、東京都内のホテルで開催された。
今年はトヨタ86/スバルBRZ初のビッグマイナーチェンジやアルトワークスの復活、そして新世代ホンダNSXの登場、と久々に国内のカスタム=ドレスアップ/チューニング界が注目するスポーツモデルがいくつもデビューしただけに、今後のアフターパーツメーカーの動向が気になるところだ。

NAPACとは、ASEA(オートスポーツ・アンド・スペシャル・イクイップメント・アソシエーション)というアフターパーツメーカーが集まった団体とホイールメーカー団体JAWA(ジャパンライトアロイホイールアソシエイション)が統合してできた団体だ。
つまり、クルマに関する一般的な部品はもちろん、ドレスアップ&チューニングパーツなどあらゆるカーライフ/自動車カルチャーを支える集団なのだ。

その活動範囲は多岐にわたる。
たとえばあちこちのカー用品量販店で展開していた「8月2日オートパーツの日」を覚えている読者もいると思うが、その制定やパーツ販売の促進活動はNAPACによるものだ。

自動車メーカーがオリジナルパーツを作り
アフターパーツメーカーのライバルになっている

そんなNAPACだが、今回の総会や記者会見で印象に残ったのが、スポーティングパーツ交換の促進だ。

これまでは、自動車メーカーがスポーツモデルやミニバンと作り、アフターパーツメーカーがらによってドレスアップパーツやチューニングパーツをリリース、カスタマイズを提供してきた流れがあった。
ところが近年は、自動車メーカー自体がカスタマイズの価値を認識し、自らの系列ブランドで積極的な商品を用意し展開している。「新車メーカーがスポーツカーを復活させたり、さまざまな仕様を最初から用意してクルマの魅力を引き上げること自体はとてもいいことだと思う。我々はそもそもカスタマイズのプロ集団だから、自動車メーカーに引けをとらない独自の技術やデザイン・商品力を通じて新車とは別の魅力を提案していく。お互い、ときには競い、ときには連携しながら自動車のもつ楽しさを広げていきたい」とトムス会長でもあるNAPACの舘信秀会長は述べている。

一方、2輪業界では最近「リターンライダー」という言葉がよく耳にするが、これは若い頃に熱狂的なバイクファンだった中高年が、再びバイクに戻ってくる現象。大型の輸入車バイクに乗るなど、楽しみ方が個性的だ。
NAPACでは、リターンライダーならぬ「リターンカスタマイザー」という展開に期待しているという。
トヨタ86にせよ、ホンダS660にせよ、アルトワークスにせよ系統に違いこそあれいずれも「中高年には懐かしく、若者には新鮮」なモデルが多く登場している。ならば80年代にドレスアップ/チューニングにハマった世代が、それらの新世代スポーツカーをベースに21世紀ならではの手法でカスタムを楽しむ可能性は十分にあるだろう。
2017年、ドレスアップ/チューニングのカスタム界は、新たなカタチとトレンドが創出されるはずだ。

総会や記者会見のあと行われた懇親会パーティで挨拶するオートバックスセブン相談役の住野公一さん。自動車部品・アフターパーツ流通業界の重鎮だ。住野さんのような豊富な経験と知識を持つ方がいることが、アフターパーツメーカーにとっては心強いはずだ。

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