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車検がないから改造自由!ナンバープレートのないサーキット専用車を買うメリットとは

使い勝手やコストを徹底比較

 ナンバーなしのサーキット専用車。街乗りさえしなければ自動車税などの維持費はゼロ、エアコンどころかヒーターまで外して軽量化したり、車検を気にすることなくチューニングもできる。こう考えるとメリットだらけに思えるけど、本当にデメリットはないのだろうか。

 日本はクルマを持つだけでお金がかかる国。自動車税をはじめ、重量税といった車検の法定費用、ガソリン税など、諸外国に比べて税金面の負担が大きい。排気量や保険の等級にもよるが、年間で10万円を超えるケースも珍しくない。

 

改造は自由で維持費も少ない

 サーキット専用車のメリットを考えたとき、最初に思い浮かぶのはこれらの費用がかからないこと。そして、公道を走らないので任意保険の加入も不要だ。もうひとつはクルマの仕様。ナンバー付き車両であれば車検を考え、チューニングも保安基準の枠内にとどめないとダメ。かつては車検のたびノーマルに戻す人がいたけど、現在は規制緩和で合法の範囲が広がっている。その反面、イリーガルな状態で公道を走るのはリスクは多い。

 そんな意味でもサーキット専用車ならば車検や保安基準も気にせず、自分好みの仕様にできる。エアコン/ヒーター/パワステを外して軽量化、ボディ幅を大きく超えるエアロパーツの装着、触媒のないストレートマフラーに交換と、音量などサーキット側の規制と安全に問題がない限り、何をやっても自由なのは大きなメリットだ。

プレートなしのマイナス面も大きい

 しかし、安易にサーキット専用車を購入するのは危険。続いてはナンバープレートがないことによるデメリットを挙げていきたい。最大の問題はサーキットまで自走できず、積載車が必要であること。格安で貸りられる馴染みのカーショップがあれば別だが、レンタカーだと24時間で2万円~が相場。イベントは朝早くから行なわれる場合が多く、前日に借りて車両を積み込むのが一般的。遠征になれば2泊3泊となりレンタル料金も増えていく。

 また、プロショップへも自走できないってことは、日常のメンテナンス程度は自分でこなすスキルも求められる。たまに「仮ナンバー」という臨時運行するための許可番号標で自走する人もいるが、本来は車検が切れたクルマを車検取得のため運輸支局に運ぶ場合や、ナンバープレートが盗難にあったときに使うモノ。サーキット走行を目的に使うのは不正使用であり、虚偽の理由で申請するのも法律違反だ。実際に常習犯として検挙された例もあるので絶対にやめよう。

 そしてナンバーがないからといって、置き場所まで不要というワケじゃない。上で書いたとおり簡単な作業は自分でやるってことは、地面はアスファルトかコンクリート、さらに屋根が付いていることが望ましく、工具やオイルなどパーツの保管場所も必要。コレだけでもハードルは上がるし、環境がよければよいほど賃料も上がるのも忘れずに。

 いまではコース内にレンタルガレージを用意するサーキットも存在する。賃料や走行回数などのバランスを見極め、費用対効果が許容範囲であればベストな選択肢かもしれない。

*掲載写真はすべてイメージです

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