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意外な危険だらけ! クルマでアウトドアに行くなら知っておくべきことと積むべき装備

山奥のアウトドアでは何が起こるか分からない

 オートメッセwebではこれまでアウトドアやキャンプ、車中泊を楽しむのにふさわしいクルマを紹介してきた。今回は、いよいよ実際にクルマでアウトドアを楽しむ現場での注意点をピックアップしていきたい。

道幅の狭い坂道では上り優先

 まずは、アクセスでの注意点だ。アウトドアを楽しむエリアは、環境がいいほど、景色がいいほど、幹線道路から奥まったところに位置することが多い。また、山奥では、道幅が狭いだけでなく、道の片側が絶壁だったりして、細心の注意を払った走行が求められる。

 クルマが4WDだからと過信せず、道幅、路面状況に合わせた慎重な運転を心掛けたい。前日の雨や強風などで道があれている場合、走行に自信がない場合は、時に道を引き返す勇気も必要である。

 また道幅の狭い坂道で対向車と出会った場合は、上り優先というルールも覚えておきたい。理由は登り道で停車した車が再発進する場合、車両が後退する可能性があり、逃げ道のない後続車に危険だからだ。

 山奥のアウトドアシーンでは、はっきり言って、何が起こるか分からない。万が一、クルマが故障したとして、JAFなどに助けを求めても、僻地だと救援に時間がかかることは間違いない。そこで、出発前には愛車のコンディションを入念にチェック。

2年以上使っているバッテリーは交換した方が無難

 特に夏場はバッテリーのトラブルが多くなるため、2年以上使っているバッテリーは電圧チェックが欠かせず、心配なら思い切って交換したほうが無難だ。それでもバッテリーが上がった時に備え、ジャンピングケーブル、三角表示板、懐中電灯などのレスキューアイテムの用意は欠かせない。

 アウトドアでもスマートフォンはいざというときの神器になる。そのスマートフォンがバッテリー切れにならないように、車内での充電ができるUSB充電コードはもちろん、テントの中でも充電できるバッテリーチャージャーの予備は多ければ多いほど安心できる(電源付きキャンプサイトの場合は、100V用の充電コードを用意)。

水辺近くにクルマを止めるのは絶対にNG

 準備万端、道幅の狭い道もクリアし、いよいよ目的地に到着。そこで注意したいのは、区画整理されたキャンプ場ではなく、湖のほとりや川辺、斜頸地でのクルマの置き方(駐車の仕方)である。4WDであろうと、車重の軽いクルマであろうと、水辺近くにクルマを止めるのは、絶対にNGだ。

 できるだけ水際に止めたくなる気持ちは分からないでもないが、土の路面だと水分を多く含んでいるため、時間がたつと車重によってクルマがグングン沈んでいき、脱出できなくなる可能性大。

 実際、山中湖湖畔(非キャンプ場)で、水際にコンパクトカーを止め、写真撮影しているうちにクルマが沈んで、動かせなくなった事例を見ている。水際でなくても、雨でいきなり地面がぬかるむケースもあるから、その対策としてスコップや古毛布などの脱出アイテムを持っていくと安心だ。

 海や川のように、水位が変動する水際は特に要注意。ここなら大丈夫だと思った場所でも時間や天候などによって増水し、気づくと海の中、川の中・・・・・・なんていう可能性がある。水辺のアウトドアライフでは、水際から十分すぎるほど、距離をとり、しっかりとした(硬く、水面下にならない)地面の上にクルマを止めることが鉄則。

 もちろん崖の下、雷が落ちそうな大木の下、そして斜頸地にクルマを止める、川の中州にクルマを乗り入れる、テントを張る、というのも危険すぎる絶対にNGな行為である。

クルマの向きは避難方向に頭を向けておく

 アウトドアでは、クルマを止める向きにも注意を払いたい。というのは、天候の変わりやすい山岳地では、突然の大雨、強風などによる天候リスクはつきもの。最悪の場合、いち早くその場から”あらかじめチェックした” 安全な場所に避難しなければならない緊急事態もありうる。

 それを想定すれば、クルマの向きは、出口方向というか、避難方向に頭を向けておくのが正解だろう。前に進めず、バックで急発進しなければならないとすれば、駆動力がかかりすぎてスリップ、タイヤが地面を掘ってしまう悪循環に陥りやすいからだ。

 つまり、前進でその場から出られる向きにクルマを停める、ということだ。SUVやワゴンなら、車体後部を出口、避難方向とは逆の水辺などに向けておくのは、バックドアを開けたラゲッジスペースからの眺めの良さもあって、むしろ好都合ではないか。

火や電源を使わない蚊避けアイテムも用意

 ちなみに、森の中や川辺では、害虫がつきもの。クルマの中で風を感じ、のんびりとするため、窓を開けておくと、蚊などが侵入したりする。ボクの場合、車外やテント外では、専用ケース入りの蚊取り線香をたき、場合によってはヤブ蚊バリアといったスプレーで、害虫からのバリアを張るようにしている。

 同時に、車内には、火や電源を使わない蚊避けアイテムである、どこでもベープ未来や、車外でもズボンのベルトに引っ掛けて使える携帯タイプのアースノーマットなどを設置。愛犬などペットを乗せているなら、ペット専用でジェル状のドギーマン薬用蚊取り安泉香を置くのが安心かつベストだろう。

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