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アウトドアはもちろん自然災害や車内仕事にも有効! 「車で電源を確保」する5つの方法

災害対策としても注目を集める「車内電源」

 オートキャンプや車中泊に出かけた際だけでなく、普段のドライブから何かと重宝する車内電源。もちろんレジャー用としてだけでなく、災害時や停電時の非常用電源として使えることからも、クルマのもうひとつの使い方として近年クローズアップされている。今回はこの車内で電源を確保する方法について見ていきたい。

1)AC100Vコンセント

 車内での電源利用が一般化したのは、PHEVやハイブリッド車などにAC100Vの大容量(ハイワッテージ)電源が搭載されるようになってからだろう。それまでのガソリン車だと、AC100Vのコンセントを装備していても100W程度の電力しか利用できなかった。

 しかしPHEVやハイブリッド車の中には1500Wもの容量を備える車種もある。家庭用のヒーターやドライヤーなども余裕で使えるスペックで、オートキャンプでは小型炊飯器などを利用できる電力だ。十分な電力の供給があるため車内で多くの家電が車内で使えるようになったことで活用の幅が広がっている。

2)車載用インバーター

 もちろんクルマメーカー純正の100V電源が装備されいないクルマでも後付けパーツを利用することで100Vの利用が可能になるのでチェックしてみよう。基本的に普通車で使われている電圧は12V(直流)だ。これを家庭用の電源と同じ100V(交流)に変換するのがインバーターの役目。カーショップやWEBで検索すればさまざまな種類のインバーターが用意されている。選ぶ際にポイントになるのは出力可能な「容量」と「正弦波/矩形波」のセレクトだ。

 まず容量は使用したい電気機器に合わせて選ぶと良いだろう。大容量のものはもちろん大型で高価になる。さらにシガーソケットに接続して利用できる容量には限りがある(シガーソケット裏側の配線が細いため大電流は流せない)ので、大容量のモデルはバッテリーから直に配線(バッ直)することが必要になる。シガーソケットから利用できるのは100W程度までと考えておくと良いだろう、それ以上はバッテリー直の配線加工が必要になると考えておこう。

 インバーターのもうひとつのセレクトポイントである正弦波/矩形波は出力される交流波形のこと。手軽なモデルは矩形波だが中級モデル以上は正弦波を出力できる。これは利用する電化製品によってセレクトすることになる。単純な熱線などは矩形波でも動くが、マイコンなどを使って精密な制御を行っている機器は正弦波でないと動かないケースが多いので覚えておこう。

3)ポータブル電源

 次に近年はポータブル電源を車内に持ち込むケースも増えている。アウトドアなどで用いることを前提に作られているので単体で利用できるのが特徴。家庭の電源やクルマのシガーソケットなどから充電しておけば、本体内部のバッテリーに電気を貯めておける仕組み。

 100Vや12Vを自由に取り出すことができるのだ。容量もさまざまで500W程度の電力をまかなえるモデルも多く、多くの電気製品は動かすことができる。車両との配線が不要なので、手軽に持ち運べて使えるのが魅力。

4)USBポート/USBシガープラグ

 そして車内電源としての昨今利用の頻度が高くなっているのがUSBだろう。スマホの充電を始めUSBを電源とする機器も多いので、モバイル機器を車内で利用する際には必須といえる。最近の車種ではすでにUSBポートを備えているクルマもあるあるが、後付けも簡単。

 シガーソケットに差し込むだけで12V→USB(5V)に変換する変換プラグや、車両のACC(アクセサリー)電源を利用した車両埋め込み型USBポートなども数多く発売されている。「QC3.0」「PowerIQ」などの表記がある急速充電にも対応した変換プラグならスマホの充電もスピーディだ。

5)モバイルバッテリー

 ちょっと変わった車載電源として注目なのは、モバイルバッテリーだ。スマホの補助バッテリーとしてモバイルバッテリーを使っている読者も多いだろうが、なかにはエンジンのジャンプスタートが可能なモデルがあるのをご存じだろうか。容量が大きくなるぶん携帯性は低下するが、普段はモバイルバッテリーとして、万が一の際にはジャンプスターターとして利用可能なレスキューアイテムとなる。一台用意しておくと安心だ。

 クルマで電源を確保できればレジャーはもちろん、リモートワークで車内をオフィスとして利用する際にも重宝する。用途に合わせた電源強化を施して愛車をフル活用すると良いだろう。

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