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オートキャンプなら荷物の「量」は気にせずOK! 性能で見る基本「ギア」6点の選び方とは

コンパクトにまとめられ持ち運びがしやすいものがベスト

 オートキャンプとは、言葉の通りクルマを使ったキャンプのことを指す。キャンプ場によってはテントエリアまで直接クルマで乗り入れることができ、大きい荷物などを持ち込めるのが利点。では初めてオートキャンプをする際、持ち物は何を持っていけばいいだろうか。それは食事をするのか、または焚き火をするのかなど、何を重視したキャンプにするかによって変わってくる。

 オーソドックスなキャンプをするならテント、寝袋、テーブル、ランタン、調理器具、ソフトクーラー、バーナー、チェアが最低限必要だ。それらを有名ブランドで揃える場合は(ブランドにもよるが)約10万円、量販店やインターネットで購入すれば5万円以内に収まることが多い。

 既にキャンプ道具を持っている友人とキャンプに行く場合は、自分のチェアとコップがあれば十分なので、それ以外は仲間に任せてしまうという手もあり。そこでまずはキャンプの楽しさを実感し、その上で自分にとって必要な道具は何かを見極めるのもいいだろう。とはいえ、ギア類の用意を任された人の事も考えなけらばならない。必ず任せていいか相談し、了承を得ることが大前提である。

 自分で道具を揃えようと言ってもどれを購入したらいいのか迷うところ。材質や持ち運び、片付けがしやすいものはどのようなものなのかを紹介していこう。

1:テント)耐水圧は2000mm以上がコストパフォーマンスに優れている

 まず、テントの材質として一般的に多い素材はポリエステルだ。比較的安価な商品が多いし、吸湿性が低く濡れても乾きやすいというメリットがあるが、焚火などの火の粉が当たると燃えやすい弱点がある。

 コットン素材のテントもある。通気性が良く結露に強いのが特徴で、通常の雨程度であれば水を吸収してくれる。その分テントは水分を吸って重たくなるのと、使用後しっかり乾燥しないとカビが生えてしまうデメリットもある。ただ火の粉には強く、多少の火であれば生地に当たっても燃えることはないのは嬉しい。

 ナイロンは軽い素材で、火にも強いのが特徴。主に登山で使用される場合が多く、高品質で価格は高価なものが多い。ポリエステルとコットンの混合素材は、配合の比率によって特徴が変わってくるがポリエステルとコットンの長所を合わせたものと考えていいだろう。

 テントを選んでいると「デニール」という表記を目にするだろう。これは糸の太さを表しており、デニールの数字が大きいほど太い糸になり耐久性もあがる。初めて購入する場合は、ポリエステルのテントで、大きさは1~2人、2~3人用、雨などの耐久性は2000mm以上のテントがコストパフォーマンスに優れているし、扱いやすいだろう。

2:タープ)コンパクトにまとめられるモノがベスト

 次にタープだが、ヘキサタープ、スクウェアタープ、シェルタータープと大きく3種類に分かれる。

 ヘキサタープはテントにドッキング可能で、少人数で使用するなら十分な広さを確保できる最もベーシックなタイプ。スクウェアタープは6本のポールを使って建てるタープで大きな空間を得ることができる。タープ下にテーブルを置き、大人数でご飯を食べたり、椅子に座り、みんなでわいわいする際に活躍するだろう。

 シェルタータープは4面が囲われたタープのことで、蚊帳のようにメッシュで覆われたものもあるため夏場は虫よけ、冬場は多少の保温が期待できる。

 はじめて購入するならヘキサタープがおすすめだ。種類が豊富であり、ポールの本数を増やすことで様々な張り方ができるほか、コンパクトにまとめられるので持ち運びも楽々である。

3:マット)「寝床環境」づくりに最も重要

 マット&シートについてだが、キャンプマットとは、寝袋の下に敷くマットを指す。シートはテントの地面側のテント生地の下に敷くグランドシートとテント内に敷くものがある。

 地面からの湿気や雨の侵入を防いでくれるグランドシートがあれば、テントの生地の下側の汚れも軽減できたりする。テント内で寝袋を地面に直接敷くと地面の小石や凸凹があるほか、地面からの熱気や冷気により快適な睡眠が妨げられる。それを緩和するための重要なアイテムがキャンプマットだ。大きく分けるとエアマット、インフレーターマット、クローズドセルマットの3種類がある。

 エアマットは言葉どおり空気によって膨らみ、柔らかく快適な寝心地を得ることができる。使用後は空気を抜けばコンパクトになるので持ち運びに便利だ。

 インフレーターマットはバルブを開けることで空気が入り自動で膨らむマット。エアマットのように自ら空気を入れなくていいところがポイントで、短時間で膨らませることができる。値段は張るが、空気の量を調整することで寝心地も自分の好みに調整できる。

 クローズドセルマットはウレタンや銀マットを指し、冷気を遮り保温効果が高い。量販店などで安価に手に入る。はじめて購入するならクローズドセルマット(銀マット)がおすすめだ。手軽に購入できるのが最大のポイント。

4:テーブル)汚れたら丸洗いもできる金属製テーブルが使いやすい

 食事などの際に活躍するテーブルは、ハイテーブル、ローテーブル、軽量型テーブルのタイプがある。 チェアの高さや使用する目的に合わせて準備することが大事で、材質は布製、金属(ステンレス、アルミ、スチール)やウッド製と種類も豊富。

 調理をしたり、大人数で囲んで食事をするにはハイテーブル、椅子に座りリラックスしながら焚火を楽しんだり、ちょっとした小物やコップを置く場合にはローテーブルが使いやすいだろう。金属のテーブルは材質によっては重量が変わるため、自分で運べる重さのものをチョイスしよう。自然を楽しむ、インスタ映えを狙ったりおしゃれさを演出するならウッドタイプが良いだろう。

 食事などで汚れやすいテーブルは、汚れたら丸洗いができ、手入れも簡単な金属製のハイorローテーブルが使いやすいのでおすすめだ。

5:チェア)リラックスできるチェアは用途に合わせて選ぶ

 1人の時でもでもみんなでも必ず持っておきたいアイテムのチェアは、ローチェア、ダイニングチェア、ベンチ、収束式チェア、折り畳み式チェア、スツールと種類も数多くある。軽量、複雑な造りのチェア、素材などによって値段は変動する。リラックスして座りたいならローチェアがおすすめ。ゆったりとした座り心地でキャンプ場のフィールドを近くに感じることができる。

 ダイニングチェアは座面が高く、肘置きもしっかりしており安定感があるため、ハイテーブルなどと一緒に使うことが多い。ベンチは2人掛けで座ったり大人数で座ったり、寝転んだりとバリエーション豊かな使い方ができる。

 収束式チェアは、ホームンセンターなどでもよく売られているタイプで、収納袋が付いており、持ち運びに便利、そして安価に購入できるのがポイントだ。折り畳み式チェアは折りたたむことで収納しやすいが、収束式や組み立て式チェアよりは少し大きめのものが多い。 リラックスして座るなら背もたれが高い収束式のダイニングチェア、キャンプ場のフィールドを近くに感じたい人はローチェア、長時間安定して座ったり食事をメインにする人はダイニングチェアを目安に選ぼう。

6:ランタン)ムード満点! キャンプは夜が本番

 最後は暗い夜を明るくしてくれるランタンを紹介しよう。ランタンは大きく分けて3種類あり、カセット式のガス缶を使用するタイプのガスランタン、灯油やガソリンをポンピングして噴射燃焼させる化石燃料ランタン、電池やUSB充電によって使用するタイプのLED式ランタンだ。

 ガスランタンはガス缶を使用するためテント内や車内で使用ができないが、炎の揺らめきを感じることができたり、燃料を他のバーナーやストーブと兼用し、荷物を減らしたりすることができる。価格も高額ではないところもポイントである。

 ガソリンランタンもガソリンを使用するためテント内や車内で使用ができないが、その分光源がLEDやガスよりも明るい。また「ポンピング」というタンク内のホワイトガソリンに空気で圧をかける「ポンピング」という独自の作業があり、安定した光源を保つことができる。ガスランタンよりも燃焼時間が長いことからガスランタンよりもコストパフォーマンスが優れている。

手軽に楽しむならLED製のランタンがオススメ!

 LEDランタンは2種類のランタンよりも低価格で購入が可能で種類も多く、多機能性に優れているものが多い。USB充電式、電池式が多く予備の電池があればどこでも使える手軽さがウリだ。ガスやガソリンと違い、火を使わないことから安全面に優れており、車内やテント内で使用可能なランタンだ。光源はガソリンランタンほど明るくはないが、手軽に楽しむキャンプなら申し分はないだろう。

  はじめて買うならコストパフォーマンス、一定量の光源を持ち合わせ、車内、テント内で使用できるLEDランタンをおすすめする。

 これだけのアイテムを愛車に楽々詰めるのがオートキャンプの良いところだ。どんなスタイルのキャンプを楽しむのか、愛車にはどれだけの荷物が乗せられるのかなど、条件は人によってそれぞれではあるが、ぜひこだわりの道具ともにこれからの季節、キャンプに出かけてみてはいかがだろうか。

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