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災害の多いいま「小型発電機」に注目が集まる! 燃料に騒音など「アウトドア」でも使うなら「正解の選び方」とは?

災害対策用としても注目される「発電機」

 オートキャンプなどのアウトドアレジャーを楽しむ際に便利なアイテムとして用意したい発電機。アウトドアアイテムの多くはガスやガソリンを燃料にしたものが多いが、発電機があれば家庭用の電化製品の多くをそのままアウトドアフィールドに持ち込めるので、災害対策用の装備として注目されている。

 発電機はプライベートでの利用も広がっており、ホームセンターで気軽に購入できることも魅力のひとつ。屋外で電源を確保をするアイテムとしては最近、「ポータブル電源」なる大容量蓄電池も増えつつあるが、長時間安定した電源を確保するならやはり発電機の出番となる。では実際に発電機を購入するとしたらどのような点に注意すれば良いのだろうか、早速見ていこう。

長時間安定して可動できる「ガソリン式」

 一般ユーザー向けのポータブル発電機は出力や性能面においてさまざまなモデルが用意されているが、まずは大きく分かれているのが使用する燃料だ。主なものとしては「ガソリン式」と「カセットガス式」がある。それぞれにメリット/デメリットがあるので自分の用途に合ったモデルを用意すると良いだろう。

 まずガソリン式のメリットは燃料(レギュラーガソリン)が安価なこと。長時間使う場合を想定すればランニングコストは大切。その点、レギュラーガソリンを用いるガソリン式は比較的安価に利用できる。また燃料の調達が比較的容易(セルフ式ガソリンスタンドでの携行缶への給油は原則禁止)なのもガソリン式の魅力だ。

 逆にガソリン式のデメリットとしては、燃料を購入する際に携行缶が必要だったり、自宅で燃料を保管できない(しないほうが安全)ことなどがある。ガソリンは危険物なので、取り扱いには十分注意が必要だ。

 メンテナンスという面では長期間使う予定がなければ燃料コックをオフにして始動し、内部のガソリンを空にしておくことでキャブレターのつまりを防ぐ必要がある。次回使用時にすぐに始動できるようにするためのちょっとしたコツなので覚えておきたい。

管理しやすく手軽な「カセットガス式」

 一方、カセットガス式はガソリン式に対して取り扱いが容易なのが魅力。燃料はカセットガスなのでボンベをセットすればすぐさま利用できる。カセットガスはスーパーやホームセンターなどの幅広い店舗で扱っているので燃料の調達も簡単だ。

 また燃料として比べた場合、カセットガスはガソリンより扱いやすく、なおかつ長く保管できるのが特徴。災害対策などで使用頻度が低い場合にカセットガス式が用いられるケースが多いのはそのためだ。

 逆にカセットガス式のデメリットは、ガソリン式に比べて出力(発電量)が弱いこと、稼働時間が短い(ガスの消費量に対して)ことが挙げられる。あくまでも短時間の使用を目的とする場合に向いているのがカセットガス式だ

出力の目安は「起動電力」を基準に

 使用する燃料それぞれのメリット・デメリットがわかったとして、では実際にどんな発電機を購入すれば良いのか、選ぶ時のポイントを見ていこう。

 まず基準となるのは出力(容量)で、「900VA」や「1600VA」などという数字で表される。この「VA」という単位は発電機側が出力する電力で、使用機器側の消費電力「W」と単位は違うが電力量は同じで1VA=1Wと考えて良い。選び方としては、使用する機器の消費電力の合計プラスアルファ(少し余裕を持たせて発電する必要がある)の出力のモデルを選ぶことだ。

 例えばテレビ(300W)、電気炊飯器(1200W)だと想定すると、この2つを同時に使うとなると1500Wの消費電力となり、発電機の出力は1500VA以上が必要だ。

 さらに電気機器なかには起動時に大きな電力(起動電力)が必要になる機器もあるので、その場合は消費電力では無く起動電力で計算する。例えばクーラーなどは起動電力が消費電力の2〜4倍になるケースもあるので、注意して発電機の出力を選ぼう。

精密機器を使うなら「インバータータイプ」

 次に「インバータータイプ」か「スタンダードタイプ」の選択についても注意しておきたい。インバータータイプの発電機はきれいな波形の交流を出力するので、パソコンやマイコン内蔵の精密機器も利用できる。対してスタンダードタイプは、電球やモーターなどの単純な構造の電気機器での利用が可能。使用する機器を想定して選ぶことが必要だ。

 ほかには持ち運ぶことを考えるとの発電機本体のサイズや重さも重要。またアウトドアでの利用を考えると静音設計のモデルが必須といえる。それでも発電機の稼動音は静かな場所で使うとかなり気になるので、使用するシチュエーションを十分に考え、購入を検討してほしい。

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