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ブリーフィングじゃ教えてくれないサーキットの「危険」場所の見分け方とは

危険な場所を見抜いて楽しく安全に走ろう

 “安全”と言われるサーキットにも、事故が起きやすいポイントはある。一般公道のように注意喚起の標識があるワケではないが、コースの作りから危険な場所を察知することは可能。大切なクルマを壊さないためにも、サーキットの「事故多発地帯」を見抜く力を身に付けよう!

コースアウトしやすい場所の目印

 まずは誰もが判別できるわかりやすいポイントから。コンクリートの舗装や砂利が敷き詰められた「エスケープゾーン」は、コースアウトしやすい場所ほど広くなっている。例を挙げれば長いストレートの終わりや、スピードが乗る高速コーナーのアウト側など。もっともエスケープゾーンは事故を防ぐための回避エリアで、ガードレールやタイヤバリアまではそれなりの距離があり、止まり切れなくても即クラッシュに繋がるとは限らない。

 ちょっと注意したいのは深い砂利のエスケープゾーンだ。クルマがステアリングを切った状態で、スピードが乗ったまま入ると横転する危険性があるし、足まわりやサスペンションがダメージを負うも確率も上がってしまう。コース内で立て直せないと思ったらステアリングを真っ直ぐにして、できるだけ直線的にエスケープゾーンに入ったほうが安全だろう。

縁石を使うかは高さや天候で判断

 続いては危ない縁石の見分け方。タイムを出すために縁石を使うのはレースでもお約束だが、高すぎる縁石は挙動を乱しやすいので気を付けたい。波状になっている縁石も乗り方によっては、足まわりやタイヤを痛める可能性がある。

 また縁石はコンクリートの表面が塗装されており、濡れていると非常に滑るので雨が降ったときは使わない(縁石の上を通過しない)ほうが無難だ。

カント(高低差)の無いコーナーは飛び出し注意

 次は路面のイン側とアウト側に作られた傾き、俗に「カント」といわれる高低差について。多くのコーナーは内側を低く、外側を高くすることで遠心力を弱め、クルマが曲がりやすいよう設計している。ただし稀にカントがほとんどないコーナーもあり、そこは必然的に外へ飛び出しやすいので用心して走ろう。

ストレートは事故多発ポイント

 意外に感じるかもしれないが、ストレートでは他車と絡んだ事故が起こりやすい。イチバン注意すべきはオーバーテイクのときで、追い抜かれるクルマが後方をよく見ていなかったり、追い越すタイミングをミスって接触というケースがある。直線はエスケープゾーンが非常に狭いうえ、車速も高いので事故のダメージが大きくなってしまう。

ウェット路面は“川”や水たまりに注意

 最後はウエット路面における注意点を。よく言われるのは「コースにできる川」で、特に厄介なのがコーナーの入り口にできる川だ。ステアリングを切ってブレーキを踏んだ状態で川に入ると、雨の量やタイヤの残量にもよるがブレーキがロックしやすい。

 さらにコーナーのイン側は上で紹介しているカントのせいで、アウト側より低くなっており雨水が溜まる。セオリーどおりアウト・イン・アウトのライン取りに固執せず、水の少ないところを走ったほうが事故は起きにくいし、タイム的にも有利に働くケースが多いはず。ウエット路面を走るときは最初から飛ばすのではなく、コース上の川や水たまりの場所を見極めることを優先させるのが鉄則だ。

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