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ワークスの名は伊達じゃない! 思わず「振り回したくなる」チューンドミニバン3選

運転好きにオススメをしたい走り系ミニバン

 家庭の事情などで3列シートのミニバンが必要だけど、欲しいのはやはり運転していて楽しいクルマ。相反するような条件だが、世の中にはそんな運転好きのためのミニバンもしっかり用意されている。今回はそんなモデルに注目してみよう。

1)ノアGR SPORT/ヴォクシーGR SPORT

 メーカー直系としてまず浮かぶのは、スポーツブランドである「GR(Gazoo Racing)」の名を持つトヨタのミニバン、「ノアGR SPORT」と「ヴォクシーGR SPORT」だ。

 人気のミニバンをベースに、ボディ強化を施したうえで専用サスペンションを組み込んで走行性能をアップグレード。見える部分は専用のエアロパーツやタイヤ&ホイールを備えるのに加え、ステアリングホイールやシートなども専用タイプとしているなどモディファイは広範囲に及ぶ。

 テーマは「ミニバンの概念を変える走行性能」。路面の凹凸をしっかりと吸収する乗り心地の良さを実現しつつ、イメージ通り走れる気持ちよさと安心感を目標として開発された走りが自慢だ。価格は330万6600円からとなっている。

2)ステップワゴンModulo X

 ノアやヴォクシーのライバルとなるホンダ「ステップワゴン」に用意されている走り自慢の仕様が「ステップワゴン Modulo X(モデューロ・エックス)」だ。こちらはホンダの純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセス車が開発した、ディーラーで購入可能なカスタマイズカー。同社は「Modulo」というブランドで走行性能を高めるパーツも展開していることでも知られている。

 メニューは専用のエアロパーツやグリルを組み合わせたエクステリアにはじまり、サスペンション、そしてインテリアに専用表皮のシートや加飾をコーディネート。価格は359万9200円からで、ガソリン車だけでなくハイブリッドモデルも選択可能だ。

 注目は空力の追求。同社が「実効空力」と呼ぶエアロダイナミクスは、単に空気抵抗を減らしたりリフトを抑えるのに留まらず、直進安定性を高めるのに加えて旋回中は素直に曲がるように徹底的にこだわって空気の流れを作り出している。空力とサスペンションを一体で考えて開発した走りのバランスが自慢だ。

3)セレナオーテック

 ノア/ヴォクシーやステップワゴンのライバルといえる日産のミニバン、「セレナ」にも特別なモデルが用意されている。それが「セレナAUTECH」だ。日産のカスタマイズモデルを手がけるオーテックジャパンが内外装を手がけるモデルで、テーマは「大人のための、美しきプレミアム」。

 専用のエクステリアパーツに加え、最大の自慢はインテリア。ブルー/ブラックレザレットを張ったシートをはじめ、セレナ標準車にはないラグジュアリーなコーディネートが施されている。

 この記事の趣旨である「走り」として注目したいのは。「AUTECH SPORTS SPEC」として設定されている走りも磨いた仕様。ボディを強化したうえで、サスペンションはパワーステアリングの味付けも専用チューニング。

 量産車として世界トップ水準の走りを実現している「GT-R NISMO」をはじめとするNISMOのロードモデルも手がける同社のノウハウが生かされているのだ。さらにエンジン制御コンピューターも専用タイプで加速性能もモデファイされているも魅力である。

 ガソリン車のほか「e-POWER」と呼ぶハイブリッドも選べ、価格は322万5200円からだ。同社が手がけかつて展開していた「セレナNISMO」は、残念なことに現在は販売を終えている。その復活も期待したい。

乗り心地も走りの良さも犠牲にしない作り込み

 ミニバンとしての実用性を高めつつ、走り好きのパパやママの“運転の楽しさ”も両立するメーカー直系チューンのカスタマイズミニバン。共通するのはどれも「Mサイズミニバン」であることのほか、サスペンション(セレナAUTECHは「スポーツスペック」のみ採用)は単に硬くしてキビキビ感を強調するのではなく、乗り心地のよさも標準モデル以上に磨き上げて快適性も両立しているのが注目すべき部分といっていいだろう。

 ミニバンだから運転を楽しめないというのは、過去の話。ミニバンだからと言って運転する爽快感を諦めるのは過去の話なのだ。

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