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「炭」を制するものは「焚き火」を制す! 代表的な「炭」8種とその効果

意外に難易度が高い 焚き火の火力調節

 焚き火はキャンプの醍醐味ですが、薪を燃やすだけなら簡単です。火を点けて頃合いを見て追加の薪を焚べればいいんですから。しかしその焚き火で料理をしようとすると、意外にも焚き火は火力調節が難しく、食材が焦げたりクッカーが煤だらけになってしまいます。理由は薪を燃やす焚き火は揮発性のガスを盛んに吹き出し炎を上げて燃焼するからです。

 慣れたキャンパーは炎が落ち着いて熾火(おきび)になるまで調理をしません。その際、熾はどんどん鎮火して火力を弱めていきますので調理に使う火力をうまく使うには、最初に多めの薪を燃やし、安定した熾火を作る必要があるのです。

 とくに肉の煮込み料理などは2時間あまり熾を維持する必要があり、カマドを焚き火ゾーンと熾火ゾーンに分け熾を作っては供給するといった、手の混んだ方法を採ることもあります。ですが、炭を併用すると熾火の火力を簡単に安定させることができるのです。炭の素晴らしさはこんなところにも利用されているという訳です。

炭を知って使いこなせば 焚き火の幅がぐんと広がる

 炭は、木材の揮発性ガスをあらかじめ炭焼き窯で燃焼させて炭化させることで純度の高い炭素のみを残したもので、古くは新石器時代から伝わる人類の英知です。薪には様々な成分が含まれるため燃焼によってガス化し煙や炎となって外に出ていきます。この余分なガスが炭には含まれないため、煙が出ずすぐに安定した熾火(おきび)になるのです。

 木炭にはいくつかの種類がありますが、もっとも純度の高い炭素を残したのが白炭。代表的なものに備長炭があります。1000℃以上の高温で焼くため硬質な木炭になります。もう少し低い温度で炭化させたものが黒炭。白炭よりも柔らかく着火もしやすい使いやすい炭です。

 近年ではオガクズを焼き固めたオガ炭やヤシガラを原料にしたヤシガラ炭といった成型炭も作られています。バーベキュー文化のアメリカで使われる炭はチャコールブリケットと呼ばれる成型炭で、木材原料の豆炭です。

炭を併用すると 薪を節約できる

 デイキャンプでのバーベキューなど焚き火を伴わない場合は炭火だけを使うことが多いですが、炭をおこすのはけっこう難しく着火剤やチャコスタ(チャコールスターター=炭熾し)が必要になります。ところがキャンプで焚き火を伴う場合は、焚き火に炭を放り込んでおけば着火しますので炭熾しの手間がかかりません。大量の熾火を薪で作る必要もなく、薪の節約にもなります。炭火の安定した火力で調理したあとは新しい薪をくべれば薪への再着火も容易です。

 どんな種類の炭があるのか、炭の種類と特徴を記しておきますので、キャンプ現場の場面場面でセレクトしながら活用を楽しんでみてください。

《木炭の種類》
【白炭】
カシ材等を高熱で不純物を極力除去し高純度の炭素を残しているため硬く長時間燃焼する。着火性は難度が高い。備長炭が代表。

【黒炭・切炭】
ナラ、クヌギ材等を白炭より低温で炭化させたもの。着火性に優れる。

【マングローブ炭】
東南アジアのマングローブ材の炭。着火性に優れるが煙、火炎は多め。

《成形炭の種類》
【オガ炭】
オガクズを成形し炭化させたもの。使用材によって性質が異なるが備長炭などに近く着火性も難度が高い。

【ヤシガラ炭】
東南アジアのヤシガラを成形し炭化させたもの。樹木を伐採せず実を利用するため環境持続性を有する。

【チャコールブリケット(木炭豆炭)】
木材由来の豆炭で欧米ではバーベキュー定番炭。着火剤やフレーバーを混成させたものもある。形が揃っているので火力調節がしやすい。

【豆炭】
成形練炭。無煙炭など石炭を含み十分に燃焼させて揮発成分が抜けるまで臭気がある。網焼きなど匂いが気になる場合がある。着火性に優れ長時間強火力が持続する。暖房用途に向く。

【練炭】
蓮の実形状の大型成形練炭。単体では燃焼しづらく専用の七輪状の燃焼コンロを使用すると高火力で長時間燃焼する。

炭を使用する際の注意点

 炭は燃焼中に一酸化炭素を放出するため閉め切った室内やテント内での使用は厳禁です。一酸化炭素中毒や死亡する危険があります。

 炭を熾す場合、すでに火がついている炭への着火剤の追加は厳禁です。チューブタイプのゲル状の着火剤は爆発燃焼し周囲に飛び散ることがあります。化繊の衣服への引火や火傷、テント火災など重大事故の原因ともなります。くれぐれもご注意してください。

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