サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

屋外なのに「こたつ」! シェルター内テントの「カンガルースタイル」! 強風で「焚き火」ができないキャンプで暖まる方法とは

冬〜春あるある《強風のため本日焚き火禁止》だった時の対処方とは

 冬から春にかけてのキャンプで悩まされるのが強い風。日差しが届いていても気温が低く、焚き火が欠かせない季節だが、風が強いと火が暴れて火災ややけどの危険が高まるため焚き火はできない。

 それでは箱の中で燃焼する薪ストーブはどうかというと、結局、外で使っていると風で熱がたまらず、そこまで温かくはない。一部、耐熱生地で補強された煙突穴が付いた大型テントには“薪ストーブを使える”とうたっているものがある。煙突ガードの準備、警報機ほか十分な火災・やけど・一酸化炭素中毒の対策をとった上で薪ストーブをインストールしたテントに入ったことがあるが、周囲の雪景色を忘れそうなほどあたたかい。

 とはいえ、風が強いと煙突が倒れたり煙が逆流したりすることもあるので、おいそれと真似できない。では一般的なテントで火を使わず暖を取るにはどうすればいいのだろうか?

地面の断熱がポイント

 風が強い日はテーブルの上に置いたモノが飛ばされるし寒いしで、調理以外はシェルター内にこもることが多い。シェルターの中に入っていると風を防いでくれるが、そのままでは冷えはやわらがない。地面の冷たさがその理由。薪に足を載せておくだけでずいぶん冷えの感じ方がやわらぐほどだ。

 シート類とブランケットを敷き詰めた上で、テントシューズを利用。その上でクッションなどで足先が床に触れないようにしておくと冷えの感じ方が違う。また、保温性の高い寝袋を使っても、体重で中綿がつぶれて背中が冷える。寝室では10cmほどのインフレーターマットやコットを使って、地面から体を遠ざけるようにすると保温性の高い寝袋の性能を実感できる。

寝室は「カンガルースタイル」でガード

 背の高い大型テントにいるよりも、背の低いやや狭いテントで過ごすほうが温かく感じる。とはいえ、背の低い狭いテントは居住性がよくない。そこで、大型のシェルターに小さなテントを入れる通称カンガルースタイルで、のびのび過ごしつつ、温かく眠りたい。小さなテントを単独で使うよりも、シェルター内の外気よりも少しあたたかい空気に包まれるのでより寒さを感じにくくなる。

「湯たんぽ」で電気を使わない「こたつ」が作れる

 テーブルに寝袋や大判ブランケットを被せてこたつにすると、それだけでずいぶんあたたかい。椅子と併用するときは隙間が生まれないよう、椅子にもブランケットをかけて床面までたらしておきたい。ただし、このままでは食器を載せると安定しないので、小さなテーブルの天板や大きめのトレイを用意しておこう。

 さらに、中に湯たんぽを置いて、それに足を載せるとさらによし。湯たんぽの湯は時間がたってもそこまでキンキンに冷えないので、使った後は歯磨きや手洗いに重宝する。加えて座布団型の使い捨てカイロや座布団型湯たんぽと併用すると防寒効果はさらに増す。

 なお、豆炭あんかは中に詰めたロックウールが発火や一酸化炭素の危険を低減しているが、寝袋やシートの素材によっては焦げや火災の原因になる。また、いくら一酸化炭素の発生が少ないとはいえ、狭い車内やテントでの使用は控えたほうが安心。

「ポータブル電源」があれば電気毛布や布団乾燥機が使える

 ポータブル電源があればAC電源がないキャンプ場でも電気が使えるので、少し大きめの電気ブランケットを用意するのがいいだろう。肩や腰に巻きつけておけば冬キャンプの冷えから開放される。ポータブル電源ではなくモバイルバッテリーで使えるものもあるので、これなら肩にかけたまま歩き回れるので、屋外での調理にも役立つ。

 また、布団乾燥機は寝る前に短時間だけ寝袋をあたためておけば眠りやすくなるし、ブーツの中を温められるのがうれしい。雪や汗で濡れたブーツを乾かすこともできるので、コンパクトな布団乾燥機があると何かと役立つ。

 最後に、寒さ対策とは関係ないが、風が強いといつの間にか張り綱がゆるんでいる。ペグが抜けないまでも、張り綱が緩んでいるとテントがバタつくと耳障りで落ち着かないので定期的に張り綱を確認。フリーサイトならその上で、風上にクルマを停めてダイレクトにテントに風が当たらないようにしてもいい。

モバイルバージョンを終了