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「故障」「事故」「ケガ」! サーキットの魔物に魅入られないために行うべき「走行前軽整備」5つ

走行前にトラブル予防は欠かさずにチェック!

 何日も前から心待ちにしていたサーキット走行会。しかし少しのメンテ不足や確認ミスが原因で、満足のいく結果が得られないことも多々ある。貴重な時間をムダにせず他の参加者に迷惑をかけないため、走る直前にやっておく&チェックすべき項目をまとめてみた。

 誰しもサーキットを走る前であれば、何かしらの整備はやっているはず。とはいえ初心者がゆえに気付かないことや、逆に慣れてしまって忘れがちなこともある。そのせいで走りを途中でやめるハメになったり、クルマを壊したらシャレにならない。まして他人を巻き込むような事故を起こしたら、と考えれば慎重すぎるくらいでもいいほどだ。

ホイールナットの増し締めと空気圧はチェック

 定番中の定番はホイールナットの増し締め。走行中にタイヤが外れたという話は昔から聞くが、主な原因のひとつはホイールナットの緩みであり、その多くは増し締めをしておけば防げたと思われる。なお締めすぎてもハブボルトに負担がかかるので、必ずトルクレンチを使い適正値で締め付けること。併せてタイヤの空気圧もチェックし、必要があれば調整しておきたい。

 路面温度やタイヤの銘柄によって上がり方は違うので、数周のウォームアップ後に再確認すれば万全だ。サーキットに着いてからタイヤを交換した場合は、フェンダーやアーム類と干渉しないかも要注意。ピットに停止した状態では問題なくとも、一般道より強いGで車体が傾くことを踏まえ、ある程度の余裕を持たせておくようにしたい。

エンジンルーム内ではキャップとホースの緩みを確認

 エンジンルームではオイルやクーラントの量と、キャップが確実に閉まっているかを確認し、緩みや外れ防止のためテーピングも施す。ターボ車ならインタークーラーの配管を固定している、ホースバンドが緩んでいる可能性もあるので増し締め。

 それらの確認と作業を終えたら工具の置き忘れがないか念には念を入れてチェックし、ボンネットは純正のストライカーなら確実にロックされるまで閉め、専用のキャッチを使っていれば取扱説明書どおりの方法で閉める。走行中にボンネットが開けば視界が塞がって大事故を招くばかりか、クラッシュこそ回避してもフロントガラスやルーフも破損し、修理するには結構なコストと手間が必要になってしまうのだ。

不要なモノがクルマに残っていないかをチェック

 続いて室内に目を移そう。シートやステアリングを揺すってみてガタがないか、下ろし忘れている荷物(特に足もとは要チェック)はないか、車載カメラを使っていれば固定の方法に問題はないか。

ヒューズは間違って抜かないようにする

 意外に見落としがちなのはエアバッグのヒューズ。冗談のようだけど『ABS』の表記をエアバッグと勘違いし、抜いて走ったらABSが効かずタイヤバリアに突っ込んでしまい、正常に機能しているエアバッグが開いたなんて人も実際にいた。ちなみにアルファベット表記の場合、エアバッグは『SRS』となるので覚えておこう。

ヘルメットのあごひもやシートベルトは確実に締める

 熟練度や路面コンディションにもよりけりだが、横滑り防止などの機能をカットするのも忘れずに。最後はドライバーに関して。ヘルメットはあごひもを正しい方法で締めないと、クラッシュのとき頭から抜けてしまう可能性があり、頭部を守るという本来の意味を為さなくなってしまう。

 シートベルトも同様でバックルの形状に関わらず、キチンと奥まで刺さってロックされているか、また緩みがないか確認するクセを付けたい。いずれも大した時間はかからないことばかりなので、トラブル予防のルーティーンとして欠かさないようにしたい。

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