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HREタンドラ、勝利にわずかに及ばず2位でチェッカー【2021 NASCARトラックシリーズ 第4戦】

服部茂章代表率いるHRE、トップ争いを展開するも…

「NASCAR(ナスカー)」といえばアメリカでもっとも人気のある自動車レース。そのトップカテゴリーの「カップ」、そして「Xfinity(エクスフィニティ)」、さらに「Camping World Truck(トラック)」という3大カテゴリーのひとつであるこのトラック・シリーズで2018シーズンのタイトルを獲得したこともあるHATTORI RACING ENTERPRISES (HRE)は、このナスカーの中で唯一の日本人オーナーである服部茂章代表率いるチームである。今季もこのトラック・シリーズに、ゼッケン16を付けたトヨタ・タンドラ(ドライバーはオースティン・ヒル選手)を走らせている。

 ナスカー・トラックシリーズは、今季もデイトナから開幕。その第4戦「Fr8Auctions 200」は、ジョージア州ハンプトンにあるアトランタ・モーター・スピードウェイがその舞台となる。1周1.54マイル(2.46km)の若干四角い形のオーバルコース「クワッド・オーバル」の形状のコースで、ストレートに5度、ターンには24度のバンク角がつきコース幅も広いため横3列、4列に並んでの高速バトルが展開される。

高速バトルでわずかに及ばず2位

 3月20日、午後2時半にスタートとなった130周200マイル(第1ステージ30周目、第2ステージ30周の3ステージ制)のレースは、前戦同様に決勝レースのみを行なうレースフォーマットとなり、決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選によるものとなった。前回3位でフィニッシュしているヒル選手は6番グリッドを獲得。 スタート直後からプッシュを続けるHREの「#16 United Rentals TOYOPET TOYOTA TUNDRA」は、3周目には3番手にまで浮上。前戦同様、4号車のジョン・ハンター・ネメチェク、51号車のカイル・ブッシュという2名のカップカー・ドライバーと3台のトヨタ・タンドラ同士のバトルを展開し、このまま第1ステージを3番手で終えた。このステージブレイクでチームは給油と4本のタイヤ交換をこなしてヒル選手をコースに戻す。第1ステージ終了前に出ていたイエローコーション時にピット作業を済ませていた車両がコースに留まっていたこともあり、16号車は6番手から第2ステージを迎えることとなった。

 続く第2ステージは38周目にリスタートで始まった。ここでもヒル選手は45周目には4番手までポジションを上げ、60周目の第2ステージのチェッカーを受けた。このステージブレイクでも給油と4本のタイヤ交換のピットインをチームが行い、スタッフは素早い動きでヒル選手をコースに戻し、16号車のポジションを3番手に上げることに成功して最終ステージを迎えた。

 残る最終ステージは68周目にグリーンフラッグ。この最終ステージでは、上位3台が後続を引き離しにかかる展開。上位2台のタンドラのマッチレースへと変わっていく。87周を過ぎたあたりからラップダウンされる車両も出始め、16号車もこの前を行く2台から離されないように後続車をパスしていく。

 そして101周目、イエローコーションが出ないまま、燃料の限界を迎えた上位3台が同時にピットイン。HREは給油とタイヤ4本交換をして16号車を2番手でコースに戻すことに成功。ヒル選手は、前を行く51号車を追いかけ、106周目にあった3.5秒の差を縮め、残り12周となった118周目には2.7秒まで縮めたものの、再び周回遅れの車両が出始め、ペースを上げることができず、51号車に届かないまま2位でチェッカーを受けることとなった。レース後「残念ながら優勝は出来ませんでしたがドライバー、チームメンバー共に良い仕事をしたと思います」と服部茂章代表はコメントしている。

 トラック・シリーズ続く第5戦は、ショートオーバルにダートを敷き詰めた特別仕様のブリストル戦。800mのハイバンクコース150周での戦いは、3月26日(金)に練習走行、そして3月27日(土)に予選と決勝が行われる。

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