服部茂章代表率いるHRE、トップ争いを展開するも…
「NASCAR(ナスカー)」といえばアメリカでもっとも人気のある自動車レース。そのトップカテゴリーの「カップ」、そして「Xfinity(エクスフィニティ)」、さらに「Camping World Truck(トラック)」という3大カテゴリーのひとつであるこのトラック・シリーズで2018シーズンのタイトルを獲得したこともあるHATTORI RACING ENTERPRISES (HRE)は、このナスカーの中で唯一の日本人オーナーである服部茂章代表率いるチームである。今季もこのトラック・シリーズに、ゼッケン16を付けたトヨタ・タンドラ(ドライバーはオースティン・ヒル選手)を走らせている。
高速バトルでわずかに及ばず2位
3月20日、午後2時半にスタートとなった130周200マイル(第1ステージ30周目、第2ステージ30周の3ステージ制)のレースは、前戦同様に決勝レースのみを行なうレースフォーマットとなり、決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選によるものとなった。前回3位でフィニッシュしているヒル選手は6番グリッドを獲得。
続く第2ステージは38周目にリスタートで始まった。ここでもヒル選手は45周目には4番手までポジションを上げ、60周目の第2ステージのチェッカーを受けた。このステージブレイクでも給油と4本のタイヤ交換のピットインをチームが行い、スタッフは素早い動きでヒル選手をコースに戻し、16号車のポジションを3番手に上げることに成功して最終ステージを迎えた。
そして101周目、イエローコーションが出ないまま、燃料の限界を迎えた上位3台が同時にピットイン。HREは給油とタイヤ4本交換をして16号車を2番手でコースに戻すことに成功。ヒル選手は、前を行く51号車を追いかけ、106周目にあった3.5秒の差を縮め、残り12周となった118周目には2.7秒まで縮めたものの、再び周回遅れの車両が出始め、ペースを上げることができず、51号車に届かないまま2位でチェッカーを受けることとなった。レース後「残念ながら優勝は出来ませんでしたがドライバー、チームメンバー共に良い仕事をしたと思います」と服部茂章代表はコメントしている。