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HREタンドラ、他車のクラッシュに影響を受け悔しい結果に【2021NASCARトラックシリーズ第10戦】

ナスカーの聖地「シャーロット」の会戦

 アメリカの人気自動車レース「NASCAR(ナスカー)」。もっとも有名な「カップ」シリーズ以外にも、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「Camping World Truck(トラック)」というシリーズも開催され、カップと合わせ3大カテゴリーと呼ばれている。

 このトラックシリーズに、自らドライバーとしてだけでなくチームオーナーとしても長年参戦し、2018年にチームオーナーとしてタイトル獲得の経験を持つのが、服部茂章代表が率いるHATTORI RACING ENTERPRISES(HRE)である。服部代表は、ナスカー界では唯一の日本人オーナーである。そのHREチームは今シーズンも若手ドライバー、オースティン・ヒル選手を起用しゼッケン16を付けたトヨタ・タンドラでそのトラックシリーズに挑戦を続けている。

 HREの16号車は今シーズンは未勝利。そろそろ優勝という結果が欲しいところだが、着々とプレイオフに向けたポイントを獲得している。そして迎えたトラックシリーズ第10戦となる「North Carolina Education Lottery 200」。HREチームの本拠地であることはもちろん、多くのチームが拠点を構え、もちろん、ナスカーの協会本部や関連団体、ミュージアムなどもある、ノースカロライナ、シャーロットにあるシャーロット・モーター・スピードウェイで開催された。

 

高速オーバルコースを攻略せよ!

 シャーロットは、1周1.5マイル(約2.4km)のクアッド・オーバル。ターンには最大24度 、ストレートにも5度のバンクが付く高速オーバルコースである。今回も練習(フリー)走行、そして予選を走ることができる通常のレースフォーマットで進行するこの第10戦に、HREは今回もUNITEDレンタルのカラーリングを施した「#16 United Rentals TOYOTA TUNDRA」を持ち込んだ。

 5月28日の1日で開催となるこの第10戦は、午後にまずフリー走行が行われ、チームは、ピットインを繰り返しながら16号車のセッティングを詰めていく。最終的には30秒391のトップタイムをマーク。そして午後6時35分からの予選を待つものの、直前に雨が降り出してしまい予選セッションは中止。決勝グリッドはシリーズランキングからの抽選によりヒル選手は3番グリッドからのスタートとなった。

第1ステージは4位フィニッシュのヒル選手

 午後8時半、コースを30周ずつの第1、第2ステージ、そして74周の第3ステージからなる134周で争われる決勝レースはスタートした。直後に2番手にポジションを上げたヒル選手は、4台でのトップグループを形成しながらトップを追う展開となり、第1ステージは4位でフィニッシュ。このステージブレイクでは給油と4本のタイヤ交換、セッティング変更を行い、4番手から第2ステージをスタート。

 ヒル選手はこの第2ステージでもハイペースでトップに迫るが、ラップリードを取れないまま50周目にイエローコーションが出された。このタイミングでピットに向かうマシンもあったが、チームはステージ優勝を狙いコースに留まる戦略を取る。ヒル選手は残り1周のリスタートでトップに並びかけるも残念ながらこの第2ステージチェッカーを2番手で受けた。チームはブレイクでのピット作業を迅速に行ったものの、前のコーションでピットインした車両がトラックにとどまったため、後方12番手から最終ステージのスタートとなった。

 69周目、最終ステージのグリーンフラッグと同時にヒル選手は見事なスタート。7台を抜き5番手に順位を上げ、トップと変わらないラップタイムで走行を続けていく。チームは給油のタイミングをギリギリまで遅らせ、101周目にヒル選手にピットインを指示。給油とタイヤ交換を的確にこなし、2番手でコースに復帰させた。

 しかし終盤115周目のターン4の立ち上がりで3台のマシンが絡む激しいクラッシュが発生し、クラッシュしたマシンからのパーツがコース上に散乱、クラッシュ直後を走行していたトップの2台はマシンにダメージを負ってしまう。16号車はフロントから破片が貫通し、右フロントとフロントタイヤにもダメージを受けることに。

粘り強い戦いで次戦に望みを託す

 HREクルーチーフのスコットは無線でヒル選手からマシンの状態を確認して、ピットに戻すことを止め、優勝の可能性を考え、残り周回を走り切る選択を下す。レースは残り10周、今季初優勝を賭けたリスタートを最前列アウト側から迎えたオースティンは果敢にトップに出ようと試みるが、ダメージを負ったマシンはスピードが伸びず、一気に後続に飲み込まれてしまう。その後チェッカーまでオースティンは後続車の攻めに耐え続ける苦しい展開。何とか抑えきり9位でフィニッシュした。

 このレースでチームが見せた粘り強い戦いはステージポイント獲得と合わせ、シリーズチャンピオン争いでヒル選手を再びトップ3に返り咲かせる結果となった。続くトラックシリーズ第11戦は、テキサス・モーター・スピードウェイでの「SpeedyCash.com 220」(6月12日決勝)となる。

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