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「雪予報」が出てからでは遅すぎる! 「スタッドレスタイヤ」と「チェーン」の準備はなぜ「早すぎ」くらいが正解なのか

クルマライフに重要な冬支度

 夏が過ぎ去り2021年は早くも10月。スタッドレスタイヤのCMを多く見かけるようになり、冬に向けての準備をスタートさせるべき時期に入った。しかし初雪が降った日はカー用品店やガソリンスタンドは大行列、スタッドレスタイヤへの交換が夜中まで続くのが恒例行事だ。もっとも待ち時間が長い程度ならまだマシ。冬用のタイヤやチェーンが売り切れて外出をキャンセルしたり、出先で立ち往生し帰るに帰れなくなったら目も当てられない。本格的な冬を迎える前にやっておくべきクルマの準備、積んでおけばいざというとき役立つアイテム、要注意なシチュエーションなどを考えてみよう。

雪の予報前に『スタッドレスタイヤ』と『チェーン』

 セオリー中のセオリーは『早めのスタッドレスタイヤ』だ。舗装路で使うと減りやすいのは紛れもない事実だが、雪の降る時期が近付けば当然ながら需要も増えるため、いざ買おうと思ったら売り切れなんて話はいくらでも聞く。 昨シーズンと同じスタッドレスタイヤを使うにせよ、雪の予報が出ると多くの人が交換に殺到する。とくに週末や祝日はハンパではない混雑になるので、時間をムダにしないためにも早め早めの交換を心がけたい。

 スタッドレスタイヤまでは必要なくチェーンを積んでおけば十分という人も、雪が降れば売り切れてしまう可能性があるので早めの購入がオススメ。またチェーンをさほど頻繁に使わない人は、雪のシーズン前に練習がてら装着し、いざというとき戸惑わないようにしたい。

 続いては雪道でスタックしたときに役立つグッズを。雪かきに使うスコップは定番中の定番として、タイヤの下に敷いてグリップさせるラダーと、牽引ロープの3点があればかなり便利。スコップは折りたたみ式なら場所も取らないし、ラダーは古くなった大きめのタオルでも代用できる。あとは作業で汚れてもいい防寒着と、手袋もセットで積んでおこう。ココまでは『ハード』面の冬対策。

事前の交通情報や日ごろからの平坦ルート認識

 次は情報の活用やルートの選定といった、いわゆる『ソフト』面での対策を考えてみたい。あらためて説明するまでもないが、雪が降れば事故や渋滞の確率は高くなる。都内のような雪道の運転に慣れていない人が多い地域はとくにその傾向が強く、クルマで移動する必要がなければ公共交通機関を利用したり、時間に相当な余裕をみて出発したほうが無難だ。 高速道路が通行止めになれば一般道の混雑はさらに激化。2018年の1月に降った大雪では首都高速の本線が97時間に渡って通行止めとなり、規制路線20本と総延長距離230㎞と併せて史上最悪の事態を招いたことは記憶に新しい。

 雪の日にクルマで出かけるなら交通情報をマメにチェックしつつ、できるだけ交通量の少ない路線を選ぶなどの工夫をしたほうがいい。豪雪地帯ではいったん降り積もった雪が風で再び巻き上げられ、ホワイトアウトと呼ばれる視界不良を巻き起こす『地吹雪』にも注意しよう。

 高速道路で多くのクルマを巻き込んだ玉突き事故が発生すれば立ち往生だし、一般道では歩行者が視認しにくいなど危険なことだらけ。地吹雪が起きやすいエリアは調べればすぐ分かるので、自分の行き先に『危険地帯』がないかあらかじめ確認するのも大切だ。

 油断が禁物なのは遠出だけではない。毎日のように使っている通勤路でも坂道はスリップ事故が起きやすく、狭い道路は雪で幅が狭くなってすれ違いが難しくなったりする。通勤や通学にクルマを使っている人は事前にできるだけ平坦で広い迂回路や、電車やバスといった代替の交通手段をリサーチしておくことも忘れずに。

 雪道に限らず事故の確率をゼロにすることはできないが、事前の準備で危険を回避することは十分に可能だ。スタッドレスタイヤやチェーンを始めとするアイテムを早めに準備し、道路情報や事故の起きやすいポイントをあらかじめ把握しておけば、冬のドライブがより安全かつ快適になること間違いナシ!

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