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「紙」を燃やすのは実はNGだった? アウトドアの焚き火「7つの基本マナー」

焚き火のマナーを守ってアウトドアを楽しむ

 焚き火のありがたみを感じる季節がやってきた。

 冷たい空気に満ちた夜の森にゆらめくオレンジの炎は、冷えた指先をあたためてくれるし、暖を取りつつじっくり煮込んだスープも秋の夜の楽しみだ。暖かく、調理にも役立つ焚き火だが、扱いを間違えると火災ややけどなど大きな事故につながる。抑えておくべき焚き火のマナーについて解説をしていこう。

焚き火をする場所を考える

 焚き火台を使えば焚き火をしてもいいキャンプ場であっても、どこでも焚き火をしていいというわけではない。焚き火の熱は思いのほか高く届く。木の根元を避けるほか、垂れ下がった枝がないか上空にも気を配ろう。もちろんテントやタープ、クルマのすぐそば、張り綱の多い場所、電池や燃料のそばも避けたい。

焚き火シートで地面を保護し消火用の水を用意

 火床が地面に近い焚き火台は、草地やウッドデッキに焦げ跡をつけてしまうことがある。火床と地面に十分な空間がある焚き火台であっても、火が付いた薪が地面に落ちることを防ぎきれない。耐熱性・耐火性のあるシートに焚き火台を載せて予防しておきたい。 もちろん、焚き火シートを使っていても、少し離れた枯れ草や落ち葉に火がうつる危険はある。消火用の水をたっぷり用意し、焚き火から目を離さないことも大切だ。

焚き火のそばでふざけない

 焚き火のそばでむやみに走るのは危険。子どもたちにはよく言い聞かせておこう。大人も酔っ払って転ぶと大変なので、ほどほどに。

着火剤の追加やゴミにも注意

 薪が立ち消えしたと思って、着火剤を追加するのは待った。じつは熱がこもっていて着火剤を差し出すと大きな火が立ち上ることも。とくにジェル状着火剤は火が伝い上って大変危険だ。

 また、焚き火でいろいろなものを燃やしたくなるが、紙やビニールなどの包み紙は、灰だけでなく火が付いた状態で舞い上がることもある。やけど、火災の原因になりかねないので注意。生ゴミも異臭の原因となるので燃やさないほうがいい。細かなことだが、木くずや灰を地面に散らしたままにしないことも大切だ。 みんなで使う焚き火ピットでは、ゴミが残っているのを見るとがっかりする。アルミホイルや生ゴミ、そして薪の燃え残りがないよう片付けてから去ろう。

燃やし切ってから就寝

 すべての薪が灰になるまで燃やし尽くしてから就寝するのがお約束。写真のように熾が残っていると、風によって炎が復活して大変危険なのだから。

 薪の種類や熾の量によるが、就寝予定の1〜2時間前には薪の追加をやめて焚き火終わりに向けて調整。どうしても最後まで待てないなら火消し壺に入れるかバケツの水に1本ずつ薪をいれて確実に消火しよう。 まれに火が残った状態で灰捨場に持っていき、灰を捨てている人がいる。自分の焚き火台はスッキリ片付くが、灰捨場に熾がたまって危険。責任をもって最後まで燃やし尽くしてから灰捨場へ持っていこう。

手に余る炎はダメ

 焚き火はじめの小さな炎はほんの少し風を送るだけで消えてしまう。一方で熾になると、少しくらい水をかけても芯に熱が残っておりふとした拍子に復活する。またキャンプファイヤーのように燃え盛る炎はバケツ1杯の水ではとても消火できない。 写真のようなイベントでの大きな焚き火は複数の消火器を用意しており、目を離さないスタッフが複数いる。個人の焚き火も、自分でなんとかコントロールできる炎におさめておくこと、そして目を離さないが大切だ。

焚き火をあきらめ、消火する決断も必要

 写真のように炎がまっすぐ上がればいいが、風で炎が横に流れ始めたら注意が必要だ。キャンプは焚き火が楽しみだけれど、風によって火が大きくなりやすいし、炎が流れて思わぬものに火がつきかねない。風がで始めたら焚き火をあきらめて消火する。 焚き火のマナーを知らない人が増えると、トラブルを避けるためあらゆる場所で焚き火禁止となりかねない。7つの基本マナーを抑えて火災とやけどを予防し、ゴミを放置しないようにしよう。

 これが今後もキャンプ場で焚き火を楽しめる環境づくりの第一歩だ。そのほかの細かなルールはキャンプ場によって異なるのでチェックイン時に確認することも忘れずに。

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