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一斗缶の「焚き火台」じゃダメなの? 絶対失敗したくない「ファイヤーピット」選び

SOLOSTOVEレンジャーシールド(イメージ)

失敗しない「焚き火台」選びはメインの用途を考えて選びたい

 今、キャンパーの間で注目されているのが「焚き火台」だ。別名「ファイヤーピット」とも呼ばれ、キャンプでは欠かすことのできない重要なアイテムになっている。各アウトドアメーカーは独自のデザインや機能性をアピールするモデルを世に送り出し、消費者としてはどのモデルを選ぶべきかと頭を悩ませてしまう。

 そこで重要なのは「自分は何を求めているのか」を明確にすることだ。純粋に焚き火を楽しむのか、調理器具として使うのか、携帯性を求めるのか、はたまたキャンプサイトを飾る演出に重きを置くのかなど、答えを明確にすることで選ぶべきモデルが見えてくる。

「考察:01」シンプル・イズ・ベストなファイヤーディスク

【Colemanファイアーディスク】

 純粋に焚き火を楽しむのであればコールマンからリリースされている「ファイヤーディスク」がおすすめだ。中華鍋のようなディスク本体に折り畳みの足を取り付けただけのシンプルなデザインが秀逸。 円形のディスクは方向性がなく、周囲を囲んでワイワイと焚き火を楽しむことができ、使用後の掃除が簡単なのも大きな魅力である。組み立ても簡単なのでキャンプ初心者でも安心して使うことができる。

「考察:02」焚き火とBBQを両立する一台二役の秀逸さが◎

【UNIFLAMEファイアグリル/LOGOS the ピラミッド TAKIBI】

 次に調理器具としての性能を重視するキャンパーは、ユニフレームの「ファイアグリル」やロゴスの「LOGOS theピラミッドTAKIBI」が重宝するはずだ。 焚き火の楽しさ、火力の強さはもちろんのこと、ロストルや五徳なども用意され、精度の高い本体は安定感に優れているので重量のあるダッジオーブンを乗せることもできる。 焚き火を楽しみながらバーベキューコンロとしての一台二役を担う。また、両ブランドともにオプションパーツが豊富に揃っているので、キャンプスタイルに合わせて自分だけの焚き火台を構築できるのも一流ブランドならではの特権だ。

「考察:03」クルマのトランクに常備できるコンパクトさが魅力

【Wanderlust Equipmentピコグリル398】

 コンパクトさを求めるのなら、爆発的な人気を誇っている「ピコグリル398」に軍配が上がる。収納時には薄いA4サイズのケースにスッポリと収まり、組み立ても至って簡単。2枚の薄いステンレス製の板を組み合わせ、専用の脚にはめ込めば作業は終了。 重量はネーミングの通りたった398gと軽量なので、バックパックのお供としても機能する。シートの下や荷物の隙間に収納できるので、クルマに常備していてもトランクスペースを圧迫することはない。

「考察:04」煙の少ない快適な焚き火を楽しみたい!

【snow peak焚火台L+フローガL/Solo Stoveレンジャーシールド/DODめちゃもえファイヤー】

 快適な焚き火を追求するキャンパーは、燃焼効率が高く煙が少ない二次燃焼システムを持つ焚火台を求めるべし。 このシステムは薪が燃え切らずに煙となった可燃ガスを再燃焼させることで、煙が少なく高効率の焚火ができるというものだ。 スノーピークの「フローガL」(焚火台Lに追加して使用する)やソロストーブの「レンジャーシールド」、DOD「めちゃもえファイヤー」など、機能性の高い焚火台がリリースされている。効率の良い燃焼により薪の燃え残りが少なく、灰の処理が簡単なのも大きなメリット。

「考察:05」安価に楽しむ元祖の焚き火「ガンガン」への誘い

【使用済みの一斗缶】

 手軽に焚き火を楽しみたいのなら「一斗缶」を使って自作するのもおすすめだ。一斗缶は業務用の油や洗剤、塗料などを入れる業務用の缶で、使用後には産業廃棄物となるので知り合いのお店にお願いすれば、無償で手に入れることができるはずだ。 作り方はボディ部分にドライバーなどで穴を開け、上部の蓋を缶切りやタガネで切り落とせば完成。煙突効果が高く薪を効率良く燃やすことができ、昔から建築現場などで「ガンガン」と呼ばれていた焚き火の元祖である。終わったあとに缶を潰して「使い捨て」にすることもできる。 100円ショップの焼き網が一斗缶にジャストフィットするので、ほど良く炭になったところを狙えばBBQも楽しめる。

 もちろん、使用後は河原やキャンプ場に廃棄するのは御法度。多くの自治体で「缶」として処分することが可能で、中身を空にしてしっかりすすぎ、お住まいの自治体が指定する方法で燃えないゴミとして収集してもらおう。

【まとめ】「安全」と「自然への配慮」を忘れずに焚火を楽しむ

 ここで紹介した焚き火台はほんの一部にすぎずない。世の中には数多くの焚き火台が存在し、キャンパーたちを翻弄する。焚火台選びで失敗しない唯一の方法は「自分が焚き火台に何を求めるのか」をしっかりと把握したうえで商品を選ぶこと。最近では焚き火台ブームに便乗して粗悪なコピー商品が数多く出まわっているので注意してほしい。 焚火は暖かく、揺らぐ炎が心を癒してくれるキャンプのメインイベントだが、火を使うだけに慎重に楽しむことが大切だ。燃えやすい枯葉や芝、山林の近くでは火事を起こさぬように注意を払い、万が一の場合を考えてバケツに消火用の水を用意しておくべし。

 また、地面や芝生にダメージを与えないためにも、焚火台の下にスパッタシート(防火シート)や灰受けのトレーを置く心遣いを忘れずに。

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