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「災害時」にも役に立つライフハック! 真冬のキャンプでも「夏用寝袋」で快眠できる方法とは?

エマージェンシーシート(防寒)

寝ることも困難になる冬キャンプで実践したいプラスαの就寝術とは

 キャンプ初心者にとってシュラフ問題は避けられない「壁」であり、この壁を乗り切ることでステップアップが果たせるといっても過言ではない。通常、初心者のキャンプは春や夏から始めることが多く、寒さが身に染みる晩秋から冬はシュラフの最適温度が合わず、寒い思いをすることになる。そこで、夏用シュラフで冬キャンを乗り切る方法を伝授しよう。

夏用シュラフでの冬キャンプは寝られないどころか命の危険も……

 まず、最初に言えることは、初めてのシュラフを選ぶ場合には夏用ではなく最低限でも「3シーズン用」を選ぶべし。大雑把にいえば夏キャンプにシュラフは不要であり、しっかりとしたマットを敷けばタオルケットや薄いブランケットで十分だからだ。

 キャンプ場が避暑地であったとしても、標高の高い場所でなければ夏のキャンプで寒い思いをすることはほとんどない。本格的にシュラフが必要になるのは、冬明け後の早春や晩秋からとなる。今回のお題は「夏用シュラフで冬キャンプ……」だが、本来なら「冬用のシュラフを買いなさい」というのが本音であり、夏用のシュラフで冬キャンに参加することは危険を伴うことであることを忘れないでほしい。

 キャンプ初心者のなかには冬のキャンプでもシュラフに入れば暖かいと思っている人も多いようだが、ブルーシートに囲まれたベンチでダウンジャケットを着て寝るのと同じようなものであり、どう考えても温かいワケがないのである。

保温性の高いインナーの重ね着やダウン素材のアウターで対策する!

 夏用のシュラフは保温性に乏しく、体温を維持することができないことを頭に入れておこう。その上で冬キャンに挑戦するのなら、まずは下着から考えることが重要だ。保温効果だけでなく発熱・吸湿発熱性のあるインナーは必須。その上に体温を逃さないヒートテックを着込み、アウターとしてダウン素材や防寒の上着を着用すること。

 そして、夏用シュラフは布団カバー程度と考え、毛布や布団を内側に入れて使用することで冬用シュラフと同等の暖かさが手に入るはずだ。

簡易的な対策で効果抜群! 寝袋の中に空気の層を作り保温・断熱する

 暖かさを手に入れる秘訣は空気の層を作ること。梱包材のエアーパッキン(プチプチ)や丸めた新聞紙を入れ込むのも効果的だ。さらに、シュラフの下にはエアマットや反射熱の効果がある銀マットや発砲スチロール、段ボールなどを敷くのも保温・断熱効果が期待できる。

 また、簡単に体温を維持するのなら災害用としても注目されている「エマージェンシーシート」を用意しよう。同製品はサバイバルシート、アルミシートとも呼ばれ、薄いアルミのシートでありながらも体からの輻射熱を利用することにより、シート一枚で毛布3枚分の暖かさを確保するといわれている。

 このエマージェンシーシートを夏用シュラフのなかに入れ、体を包むように使用することでかなりの寒さが凌げるはず。ただし、体の表面から放出される赤外線を反射させるアルミシートは、使用することでシート内部に結露が発生するため、しっかりと結露を吸収してくれるウエアーや毛布を着用するべし。

 エマージェンシーシートは100円ショップでも販売されており、手軽に購入できるので災害時用やキャンプでの緊急時用として常備しておこう。

低温火傷に注意しながら湯たんぽやカイロを活用するのもアリだ!

 毛布やエマージェンシーシートだけでなく、湯たんぽやカイロを組み合わせることで効率的に暖かさを確保することができるはずだ。使用する場合には低温やけどに注意し、湯たんぽは専用の袋やタオルに包み、カイロは直接肌には貼らないように注意すること。

 また、就寝前に体温を上げる暖かい飲み物として発酵茶であるウーロン茶やルイボスティー、体を温める効果を持つジンジャーティーを飲むのもおすすめだ。

【総括】災害時や遭難などの緊急事態にも役立つので知識として蓄えておきたい!

 今回は「夏用シュラフで冬キャンプを乗り切る方法」というお題目ではあったが、紹介したアイテムや方法は緊急時や災害時にも役に立つライフハックでもある。また、キャンプ中の急激な冷え込みで困ったときにも使える裏技だ。

 キャンプは自然とともに楽しむ遊びであり、自然の厳しさにタイプする準備と心掛けが重要になる。自然は優しい顔だけでなく急に牙を剥き出しにすることもあるので、本来なら夏には夏用、冬には冬の用意をしっかりとしてキャンプに臨んでほしい!

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