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「晩飯なんて、出たとこでしょ」は絶対ダメ!「キャンプ飯」成功のカギ「漬ける」ってナニ?

まずはひとつだけでも事前に素材調達を

 キャンプで楽しいもののひとつに「食」の追求があります。普段の生活とは違った環境、アウトドアという場面で、人間として衣食住をどう取ってゆこうかの再確認に行き当たったりもする、自然を味わうキャンプ。やっぱり自然のなかで食欲が満たされていくと、生きているのだなあと、つくづく感じるかもしれません。

 出たとこ勝負のキャンプ飯の対応もできるとはいえ、ある程度の準備をして現場に臨みたくなるのも人間。そこで、キャンプ飯の準備のひとつ、料理素材の漬け込み準備などをご参考までにいくつか挙げてみました。

仕込み素材からのおもてなし

 海や川の近くのキャンプで、自分たちで釣った魚を食べることができれば、サバイバル色も出るようなキャンプにもなり素晴らしいことです。とはいえレジャーのキャンプですから、収穫なしのボウズで我慢するわけにはいきません。あらかじめ仕込んだ食材をクーラーボックスから取り出して、すんなりと料理に取りかかれたほうが無難です。

 素のままの肉や魚を持ち込み、そのままバーベキューというダイレクトな食事にはワイルドさも溢れ、簡単といえば簡単かもしれません。ですが、鮮度を考えて現地付近で手に入れようと算段していると、思わぬ売り切れにあってしまったりがあるかもしれません。やはり欲しくなる肉、魚などのタンパク源はキャンプ料理に欠かせない素材ですので、用意できる範囲内である程度準備しておいた方が賢明でしょう。

 そんなこともあり、あらかじめ塩、醤油、味噌、麹、ヨーグルト、酢、糠、酒などで数日間漬け仕込んでおく、意外とキャンプには便利な食材の仕込み方を役立たせてはどうでしょうか。 

 ただ浸けておくだけですが、古来からの素晴らしい食文化は、いろいろな効果を発揮してくれます。短いながらも保存性を高めながら肉を柔らかくしてくれたり、魚をすっきりと引き締めてくれたり、ひと味違うものを醸し出してくれたり。しかも人工的調味ではなく、乳酸菌、麹菌など善玉菌たちの自然の働きによる味ですから、キャンプ飯のフォローにはもってこいです。

塩、酢で締める魚素材いろいろ 

 例えば魚の素材はアジ、サンマ、ニシンなどを酢締めにして持ち込めば、現地調達の朝取れた野菜とのコラボでささっとサラダが作れます。スライスしたニシン、玉ねぎ、セロリに、切ったトマトを加えてざっくり混ぜ、バジルあたりを添えてサラダオイルをかけるだけ。もちろんサラダオイルも、オリーブオイル、酢(バジル)、塩少々でかき混ぜて作るだけ。

 大きな切り身であるカツオ、ブリ、鯖、など、塩麹につけておけば、これまたひと味まろやかなものになっており、フライパンで焼くだけのお手軽メインディッシュとなります。

 大豆発酵食品である味噌につけても、その味噌の上澄みを集めた醤油につけても、ちょっと長持ちし、麹菌が作用する伝統的な美味しい味を含んでくることになります。醤油と酒でつけ汁を作り鰹の切り身をつけて持ち込めば、漬け丼はいとも簡単に出来上がり。

 いずれも塩っぽさを考慮して程よい「塩梅(あんばい)」を試みるだけ。タッパーなどのパックに収めて仕込んだものを、保冷バッグでそのまま持ち込むといった具合です。

肉はヨーグルト、塩麹活用もあり

 肉つけとしても塩麹は威力を発揮します。豚肉、鶏肉、牛肉なんでも合います。醤油で麹をふやかして作る醤油麹につけるのも、また同じような効果があります。これまた塩梅が鍵です。

 肉をつけるものといえば、世界の筆頭とも言える、ヨーグルトにつけるタンドリーチキンがあります。カレーに使われるクミン、カルダモン、ガラムマサラなどのスパイスパウダーを定番のすりおろしニンニク、生姜とともにヨーグルトに混ぜ、チキンを丸のままでも、お好みの部位でも漬け込んでおくだけ。

 キャンプ現場に持ち込み焚き火の熾火や炭火の遠赤外線を使ってじっくりと焼き上げてもよし、厚手の鋳鉄フライパンで焼き上げてもよし、なんならチーズを上に乗せて溶かして加えたり。染み込んでいるスパイスがさらに食欲をそそる味わいになる素材ですから、色々と展開を考えればいいわけです。

 日本が誇る糠漬けもまた仕込みがいがあります。こちらは糠床を作ってからとちょっとひと手間ありますが、一般的な大根、人参、きゅうりなどの野菜をつけた御新香はもちろんそのままキャンプサイトに持ち込んで、頼もしい一品となります。浅漬けのシャキシャキ感を残しても、塩だけの一夜漬けでは味わえない植物性乳酸菌によるまろやかさを持った野菜が食せるのです。現地調達採れたての野菜のうまさを実感することも多いキャンプですが、ひるがえって御新香の奥ゆかしさに触れることになるかもしれません。

 肉、魚もまた糠床につけ保存性と味わいをアップして持ち込めます。糠漬けのサンマ、ニシンなどは北方の食文化の産物、市販されているものも見かけますが、つけ加減の味を独自に調整した自家製の持ち込みは、アウトドアでのおもてなしのひとつになります。

現地調達で地産地消へも参加

 何かしらの仕込み素材を持ってキャンプ現場に向かえば、道すがら食材を捜しあぐねて疲れるようなこともなく、ゆったりとドライブしながらキャンプ場に向かい、ときには地産素材をチェックしてゆく余裕も生まれてくることでしょう。

 海か山か季節にもより調達できそうな食材が異なってきたりします。キャンプ場に向かう途上で、道の駅などに並んでいる野菜、肉、卵を見ながら旬の料理の食材がひょっこりと現れれば、そのときのキャンプに彩りを添えられる食材となるわけです。

 冬の定番は鍋料理であるならば、途中に魚市場などあれば鮭の調達も可能かもしれません。鮭とともに特産のキャベツも大きくぶった切って、石狩鍋でもちゃんちゃん焼きでも。地鶏や鴨などが見つかれば、大量に白菜、ネギも投入しての鶏鍋、鴨鍋もあるでしょう。生姜、ニンニク、醤油、昆布と料理用酒さえ持っていけば、現地調達の旬の素材の大胆な投入にワクワクするキャンプならではの鍋が実演できます。

 とはいえ振り出しに戻れば、天候なども含め、自然界では何が待ち受けているかわかりません。その場で収穫自給自足する、あるいは購入し地産地消する鮮度の高いものを食する。これまた自然を痛感するのにはもってこいのものですが、さらに準備として何かに漬けて仕込んでおいた食材をひとつでも持っていけば、キャンプ飯での心強いアシスト素材となってくれるのではないでしょうか。

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