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「気がつけばスマホの電池切れ」「ファスナーが凍る」 冬キャンプで陥りやすい「意外な失敗」とは

十分な冷え・濡れ対策をとって冬キャンプを楽しむ

 これまでデイキャンプや都道府県内のキャンプ場でリフレッシュしていた人も、初めてキャンプ場でクリスマスや年末年始を迎える計画を立てている人がいることだろう。冬キャンプで陥りやすい失敗について紹介しよう。

水気のあるものが全て凍り付く

 最低気温が氷点下となる場所では、当然、水気のあるものが凍り付いてしまう。テントのフライシートがパリパリになるのはもちろん、ファスナーが凍って開閉しづらくなるし、洗ったあと水分を拭き取らないまま重ねた食器も凍ってくっつのだ。このあたりは想定内だが、見落としがちなのが靴や首まわりを覆うネックウォーマー、グローブなどだ。

 これらは気づかないけれども汗で湿気を帯びていて、朝、冷え切った靴やネックウォーマー、グローブに愕然とする。翌朝の着替えは寝袋の足もとに詰めたり、枕代わりにしたりして予防しよう。靴も袋に入れてテント内に持ち込むと少しは防ぐことができる。

 また、水分の多い野菜も凍ってしなしなになる。どうしても朝、シャキシャキのサラダを食べたいなら凍り付き対策としてクーラーボックスを活用したい。

 ちなみに凍った水や雪でも溶かせば使えるが、凍った水をケトルに取り出すのは大変だし、ふわふわの雪を溶かして作る水は少量にしかならない。クルマ移動のキャンプであれば、断熱性の高いジャグを利用するかクーラーボックスに水を保管するほうが効率がいい。

雪中キャンプはテント内もスリップ注意

 地面からの冷えと濡れ対策で、テントの下にはグラウンドシート、テント内は厚手マットやブランケットを敷き詰めるのはお約束だ。

 さらに厚手のマットやコットの上で眠るわけだが、雪中キャンプの場合、マットだとだんだん寝ている場所がくぼんでそこが固まってしまう。連泊の場合は同じ場所に寝ないとデコボコが気になるし、地面が不安定で歩きづらい。マットの素材によっては盛大にスリップするので注意したい。寝室だけでなく、最近人気の2ルームテントのお座敷スタイルも同様に気をつけてほしい。

焚き火は夏より着火しづらい

 薪が燃えるには十分な熱が必要だ。冬は空気が乾燥しているので早く薪に着火しそうなものだが、気温が低いと薪の着火に時間がかかる。湿気を含んだ薪ならなおさらだ。

 放熱を抑えるために薪を並べた上に焚き付けを載せて着火するなど工夫が必要だし、夕方、寒くなってから焚き火を始めるのではなく、早めに準備しておきたい。

 なお、灯油ストーブや薪ストーブをテント内で使っているキャンパーがいる。だが、毎シーズン事故が起きているので「自分は大丈夫」と思わず、使用するなら換気と火災対策は万全に。

スマホのアラームはバイブも併用

 電池類は寒さに弱い。火器を扱えないテント内ではLEDランタンを使用するが、電池が切れて明かりがなくなれば眠りにつく時間だと考えればいいが、トイレや洗面など外に出るときに困る。連泊では乾電池は多めに用意し、充電タイプであれば昼間のうちに充電しないと電池切れになることがある。

 また、スマホも何の対策もせずテント内に放置すればあっという間に電池切れとなる。昼間はジャケットの内ポケットに、夜は寝袋に入れるのが定番の対策だがどちらも音が聞こえにくい。とくに就寝中のアラーム音は気づきにくいのだ。

 せっかく早朝にワカサギ釣りに出かけようとしたのに、気づけば陽が昇ってずいぶんたっていたなんてことも。着信、アラームなどはバイブ機能を併用しておきたい。AC電源サイトで電気を使う場合は、野外での使用に対応する延長コードを用意することも忘れずに。

 現在は新型コロナ感染者数が落ち着いているものの、今後の動向は不明だ。クルマで出かけて、家族のいるテントにこもるキャンプは比較的安心だが、準備不足で体調を崩すと「これは風邪? それとも……」と今まで以上に不安になる。

 キャンセル料が発生するかもしれないが、感染者数の動向や手持ちの道具によってはキャンセルを視野に入れてほしい。決行するなら感染予防に努めるとともに、十分な冷え・濡れ対策をとって楽しい冬キャンプを目指そう。

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