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3分で設営、5分で撤収! キャンプ初心者にオススメの「ポップアップテント」が便利すぎた

さっさと設営&撤収! 浮いた時間で楽しもう!

 ワンタッチでポンと展開する「ポップアップテント」はお手軽に設営できるアイテムだが、いわゆる「映え」や「玄人感」にとぼしいせいか、あまりメディアではフィーチャーされていない。

 そこで「頑張らないキャンプ」歴10年、ポップアップテントで真夏も真冬もキャンプしている記者から、ポップアップテントでのキャンプの楽しみ方をご紹介したい。

「寝床」はさっさと確保して遊ぶ時間を増やしたい

 キャンプ場でときどき見かけるのが、アウトドア初心者と思しき人が、いきなり凝った構造のテントを持ってきて悪戦苦闘、連れはイライラ……というケースだ。広々と快適なドーム型テントや、お洒落なティピーテントに憧れる気持ちはよくわかるけれど、最初から背伸びした結果、ツラい思い出になってしまっては元も子もない。

 数年前ベルギーでクラシック・フォルクスワーゲンのキャンプ集会を訪れた際にビックリしたのが、圧倒的多数がワンタッチ式の「ポップアップテント」だったこと。

 で、ヨーロッパ中から集まってきたVWオーナーたちは「ポップアップテント」で寝床を手早く確保したら、あとはグループ共同で大きなタープやテントを張って、そこでバーベキューと宴会に明け暮れるという流れ。

 わが国ならもっと「凝った」テントサイトを志向しがちなのだが、それより「とっとと酒飲もうぜ!」と、割り切りまくったキャンプスタイルにヨーロッパ文化の合理性を垣間見たのだった……とはさすがに言い過ぎか。

フェスからソロキャン、寄生キャンプとステップアップ(?)

 記者がキャンプするようになったのは10年前に野外音楽フェスに参加したのがきっかけだ。生来モノグサなので「ケシュア」のポップアップテントと寝袋だけ買い、クレジットカードのポイントをアウトドアチェアに交換しただけの装備だった。

 フェス会場なので食べ物は屋台で調達することができ、まさしく単なる寝床のみでも快適。意外と通気性も確保されているし、土砂降りが来ても大丈夫だし、「1人ならこれで十分」と学習してしまったのだった。

 翌年の同じフェスでは、お湯だけでも自分で沸かせるとコーヒーやカップ麺など調達できて便利だと、ミニマムな折り畳みテーブルとガスバーナーを追加。熱源があることのありがたみを知る。

 さらに次の年、ついにタープを導入して、日光にも雨にもわずらわされない快適なキャンプサイトが実現した。このケシュア製ポップアップテントは2名用となっているが、大柄な成人男性ひとりだとかなり広々と寝ることができる。そこらのカプセルホテルより快適な気がする。2名であれば、3名用~4名用を選べば、寝床としては十分だろう。

 ソロキャンとしては必要最低限にして快適なアイテムを揃えて、これで冬季キャンプまで行くようになった記者。テントの中に敷くマット類や寝袋プラスアルファの毛布などを整えることで、寒さにはいくらでも対策できる。この辺は、荷物の制約がゆるいクルマ移動ならではのメリットだ。

 なおアウトドア料理については早々に向上心をなくし、酒やツマミを多めに持って行って知り合いのサイトに合流する「寄生虫スタイル」のキャンパーである。そこは個々人の趣味と人生観によるところだろう。

 また、冬キャンは上記の装備だけだと本当に寒くてツラいだけなので、知り合いの大型テントに身を寄せている。もちろん設営と撤収はお手伝い。友だちは大事だ。

設営:本当にカンタン! でもペグ打ちだけは手抜きNG

 ではポップアップテントの設営手順を見ていただこう。グラスファイバー製の弾力のあるポールが構造材で、丸く折り畳んで専用バッグに収納している。カメラが趣味の人なら、「レフ板」みたいなもの、といえばわかりやすいかもしれない。

 バイクや徒歩での移動には向かないサイズだが、クルマなら何の問題もない。

 このケシュア製テントは2年ほど前に買い替えたもので、以前のものより少しアップデートされている。

 展開は至ってカンタン。バッグから出したら、固定しているバンドを外し、プラスチック製の留め具を外せば、あとはポンっと開いてテントの形になるのだ。「2秒でOK」と謳っているが、たぶん「開く」だけなら本当にその程度の時間で終わりそう。

 風がなければこのままでも自立するが、アウトドアでは思わぬ突風や強風は付きもの。撮影時は穏やかな天気だったのでペグを最小限だけ打ったが、風の強いときやロングステイでは、やりすぎなほど念入りにペグでテントを固定しておこう。テントが飛んでいけば周囲にも迷惑だし、なにより危険だからだ。

 また、オートキャンプ場ではペグと固定ロープが隣のサイトにはみ出ないようにしたり、通行人が足をひっかけないように、しっかり配慮するのも忘れずに。

 テントの中にマット類を敷いて、寝袋を放り込んだら完成! バッグから出してペグ打ちして、ここまでトータルで3分もかかっていないのである。さあメシだ!

撤収:最初は動画を見てコツをつかもう

 このケシュア製ポップアップテント、いつの間にか改良されて、撤収の手間が大幅にラクになっていた。テント内側にあるオレンジ色の留め具を引っぱり出して、入口側の同じ色の留め具にパチンとはめると、スムースに丸く畳むことができるのである。

 いったん丸くなった状態から、さらに「8」の字型にひねって折りたたむことになる。このステップが一番難しかったのだが、ここも改良。黄色い留め具で固定してから、オレンジのバンドを引っ張ると、中央が締め上げられて「8」の字になる。

 最初は、本当にこのまま折り畳んでいいのか? ポールが折れるのでは? と心配になるだろう。だが幸いなことに、この手のポップアップテントはメーカーがYouTubeにハウツーの動画をアップしていることが多いし、国内外のユーザーが解説動画をアップしていたりもする。YouTubeで自分のテントの商品名で検索すれば、参考になる動画が見つかるはずだ。それを見ながら作業すれば、まちがいなくスムースに撤収できることだろう。グッドラック!

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