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ハズレを掴んで泣かないために「プロが教える」中古車のチェックポイント8つ

査定のイメージ

素人でも見分けられるポイントがある!

 新車の生産&納車遅延もあって、中古車の需要も高まっている昨今。価格も高騰傾向だったりする。一部ではタマ不足にもなっていたりするが、こんなときこそ限られた予算を有効に使っていい買い物をしたい。

 中古車購入で一番の関心事というか、気になるのはやはり補修歴で、いわゆる事故車かどうかということだ。「補修歴あり」というのは厳密には骨格部分までダメージが及んでいることを指すが、今回は大掛かりな補修をしてあるのか、その見極め方を整理してみた。もちろんプロにかかればなんとでもごまかせてしまうものだが、見ないよりは見たほうがまし。知らないよりは知っているほうがいいというのもまた事実だ。

ボンネットを開けて左右を比べる

 正面、そして前部左右を板金している場合、シールをやり直していることがある。シールとはボディパネルの境目に充填されているゴム状のもので、液体を塗って乾燥させている。見た目はウネウネとチューブから絞り出したような感じで、昔から言われるのは補修すると曲がっていたりするというもの。

 正しいといえば正しいが、じつは新車生産ラインのほうが下手で、上手な板金職人がやったほうがきれいなことがある。左右をよく見比べて同じかどうかを見るといいだろう。また、よく言われるフェンダーを止めているボルトの脱着跡も見ておいたほうがいいが、大きな補修でなくても外した跡がある場合がある。

タイヤの減り具合

 足まわりに問題がある場合もあるが、いずれにしてもタイヤが片減りしていないかを見る。つまり4本すべてのタイヤの減り方を確認する。フロントはどうしても内側と外側が均等に減らないが、極端に差がある場合や片方だけ減っている場合は注意したい。

下を覗いてみる

 汚れているとはいえ、問題ないクルマは下まわりがどこかスッキリしている。補修歴があると、アンダーコートの塗りにムラがあったり、サビが発生していることもある。しゃがむだけで簡単にできるので、見ないよりは見たほうがいいのが下まわりだ。

トランクやハッチを開けてゴムをつまむ

 リヤがぶつかっていて補修している場合、開口部を完璧に直していないことがある。だが、じつは完璧に直すのは難しかったりする。普通はゴムのウェザーストリップで全周カバーされていて、中身は耳状になっている。これをピンと一直線に戻すのが難しいものの、ゴムが被されているので一見するとわからない。ゴムはハマっているだけなので外して見られるとベスト。できない場合はゴムの上からつまんで確認してみるといい。

トランクの床も見る

 同様にリヤが当たっていると、床の状態に出やすい。最初に紹介したシールの状態や表面のうねりなど。さらにすき間が開いていて水が進入したことでサビが出ていることもある。事故でなくても、ランプまわりのシールの劣化でも浸水するので、見ておいたほうがいい。本当はシート下のカーペットもはがせるといいが、最近のクルマは無理なので、トランクだけでも見ておくといいだろう。

ガラスの刻印

 すべてのガラスには刻印が入っているのはご存知だろう。自動車メーカーのロゴやガラスメーカーの名前。ガラスの種類や規格などが記されているのだが、すべてのガラスで確認する。社外品に交換していると自動車メーカーのロゴがなかったり、純正品でもあるところだけきれいだったりする。ガラス自体もそうだが、刻印は経年で薄ぼんやりとした感じになってくるので、新品との差がわかりやすい。

パネルのチリを見る

 チリとはボディパネル同士のすき間のこと。ドアまわりやボンネット、トランク。そしてバンパーやグリルなど、あちこちにある。問題なければすき間も均一で、シュッとしている。チリ合わせというのは何度も脱着が必要だったりして調整が大変なだけに、補修しているとこのシュッとした感じがないことがある。気にしだすとキリがないとはいえ、ザッとでいいので、見ておくといい。

離れたところから眺める

 中古車のチェックというと、近づいてあれこれ見てみることに夢中になってしまうが、離れて見てみる。離れてしまうともちろん個々に細かくチェックはできないものの、全体の雰囲気を感じることができる。古い新しいに限らず、雰囲気というのは意外に重要だったりする。おかしな個体は漂ってくる雰囲気がなにか違うものだ。

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