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「クルマ」にお金を使うならその分「走れ」! 本体も消耗品も安い「走り込み訓練車」5台

トヨタ86のサーキット走行

ランニングコストが安いサーキット練習機とは

 サーキットを走るためにはコストがかかる。各種油脂類/ブレーキ/タイヤなどの消耗品、周回を重ねるほどにガソリンも消費する。それらのお金をできるだけ安く済ませて、走行料金、つまり練習の回数を増やすには、果たしてどんな手段があるのだろうか。

 そこでオススメしたいのが小排気量の軽自動車やコンパクトカーだ。最近のクルマならスポーツモデルでも燃費はいいし、ボディも軽いためタイヤやブレーキの摩耗が少ないうえ、自動車税や重量税といった面でもメリットは大きい。ドラテク磨きにオススメすべき小排気量車を買うべき理由を紹介しよう。

ワークスじゃなくても鍛錬には最適「アルト(HA36S型)」

 まずは先ごろ新型がデビューし、ひとつ前の世代になったHA36型アルトだ。ホットモデルのワークスとターボRSは動力性能が高く、チューニングパーツやノウハウも豊富。ノーマルから始まってブーストアップやタービン交換まで、テクニックやタイムの向上に合わせてカスタムできるだろう。

 中古車の価格は初期モデルなら100万円を切っているが、現行型にワークスが登場する可能性が少ないと言われており、今後は付加価値が付いて高騰する可能性は十分にある。ちなみにHA36型アルトはNAも注目株。ターボに比べれば絶対的なパワーは低いが、それだけに運転にごまかしが効かず、それゆえに練習になる。

 パーツも大抵はワークス系から流用できるし、東北地方ではワンメイクレースも開催される予定だ。価格はMTが30万円~でAGSなら10万円台なんてケースもあり、車両本体にお金をかけたくないなら最高の選択肢だ。

10万円台の中古車価格が魅力「ミラ(L275型)」

 ダイハツのL275型ミラも10万円台で手に入る可能性があり、サーキットで人気な車種だけありパーツにも困らない。心臓部のKF型エンジンは58psのNAながら、低速トルクがあり失敗してからのリカバリーもラク。また長いホイールベースは高速コーナーの安定感に繋がるし、MTのほかに設定されていたCVTもスポーツ走行との相性は決して悪くはない。

 人気があるのは3ドアだがファミリーカーとして使うなら5ドアでもいいし、他人と差別化するならスバルにOEM供給されていた『プレオ』を選ぶ手もある。

100万円超でもコスパ最高「スイフトスポーツ(ZC33S型)」

 普通車の現行モデルならZC33S型スイフトスポーツだろう。エンジンは先代の1.6Lから1.4Lにダウンサイジングされたものの、NAからターボへと変更されてスペックは140ps/23.4kgf-mへと向上している。ボディも6速MT車同士で比較すると80kgの軽量化を果たしている。

 潜在能力の高さからチューニングパーツのメーカーや有力プロショップが精力的に開発し、サーキットのタイムアタックだけじゃなくジムカーナなどの公認競技でも強さを見せつけている。価格は新車が153.6万円~で中古車なら120万円~と比較的格安。コストパフォーマンスを考えれば国産車・輸入車を問わずトップと言えるだろう。

初期型なら100万円以下もある!「トヨタ86(ZN6型)/スバルBRZ(ZC6型)」

 エンジンが2Lで小排気量車と呼べるか微妙だが、先代の86/BRZもタマ数とパーツの豊富さでは狙い目だ。初期モデルは100万円を切っている中古車が増えてきており、NAで200psを達成したエンジンは過給器を後付けせずとも十分に楽しい。

 新型が登場したことで今後は中古車の相場が安くなると思われるし、車高調などが装着されているクルマが見つかればチューニング代も節約できる。

安全装備が元から付いてる「ヴィッツRSレーシング(NCP131型)」

 最後は変わり種でヴィッツのレースカー。初代のSCP10型からモータースポーツの登竜門として高い人気と長い歴史を誇ったが、2021年からヤリスにバトンタッチしたおかげで格安の中古車が出まわっている状況だ。価格は年式や走行距離よりスペアパーツの量や過去の成績、車両そのもののコンディションによって大きく左右されるが、ロールケージは間違いなく装着されており、お買い得感は高い。

 一般的なサーキット仕様として使うのであれば、レースでは規則により純正形状だった足まわりを、セッティング幅の広い車高調にアップデートするくらい。冬のオフシーズンは中古のレースカーが活発に売買されるので、レースに強いプロショップやオークションにアンテナを張っておくべし。

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