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「広けりゃOK」で損する人多数! アウトドアを120%楽しむためのクルマ選びのコツ4つ

アウトドアに適したクルマはラゲッジルームが広ければ◎ではない

 アウトドアに出かけるためのクルマ選び。そこにはいくつかの要件がある。そのなかで、多くのアウトドア初心者は荷物がたっぷり積めるラゲッジスペースや、広い居住空間が第一条件だと思っているかもしれない。だが、実際にはそれだけが重要ではない。

アウトドアに似合うクルマのキャラクター

 まず、気分として、アウトドアで映えるギア感のあるクルマであってほしい。ラゲッジスペースが、ヨーロッパの空港に常駐しているケースの多いタクシーで使われるほど広大なVWパサートセダンなんて、アウトドアに似合うはずもない。

 やはり、SUV、クロスオーバーモデルがアウトドアフィールドに似合い、映え、移動している間も盛り上がれるのではないだろうか。それこそ軽自動車だって、スズキ・ハスラー、スズキ・スペーシアギア、ダイハツ・タフト、ダイハツ・ウェイクあたりなら、ばっちりである。アウトドアで初めて会う人たちと、クルマ趣味談義で盛り上がれる可能性さえある。それがフォーマルなセダンに乗っていったとすれば、どうだろうか。

アウトドアフィールドまでのドライブを快適にこなせる走行性能&運転支援機能

 冒頭で、アウトドアフィールドはほとんどの場合、家から遠いところにあるはずと説明したが、わが家がよく行くアウトドアフィールドは那須高原。東京からなら東北自動車道を使って約3時間の距離にある。ゆえに、ロングドライブでも疲れにくい走行性能、乗り心地、車内の快適性が求められる。

 現地に着くまでに運転手も同乗者も運転、ドライブ疲れでヘトヘト……では、アウトドアを目いっぱい楽しめない。よって、長時間の運転、ドライブでも疲れにくいクルマを選ぶと、移動から現地でのアウトドアライフまで、より楽しく快適にエンジョイできるというものだ。

 基本的なクルマの快適性に加え、今なら先進運転支援機能のひとつ、ACC(アダプティブクルーズコントロール)やレーンキープアシストといった機能も欠かせない。クルマでの移動で、もっとも疲れるのは運転手。しかしACCやレーンキープアシストなどを駆使すれば、運転にかかわるストレスは最小限で済む。実際、筆者だってACCなどを駆使したロングドライブだと、現地に着いたときの運転疲労がほぼなく、絶好調のままアウトドアを楽しむことができている。

 そうしたメリットを享受するには、ACCなどの先進運転支援機能の装備も重要だが、クルマの動力性能のゆとりや静粛性の高さがかかわってくることはもちろんだ。

アウトドアの荷物の積み込みやすさ

 荷物の積載性に関しては、必要な荷物を積み込める容量はたしかに必要だが、アウトドアでは普段のスーパーマーケットでのお買い物とは、使い方が異なる点にも注目したい。そう、重い荷物の積み込みやすさや、汚れても気にならない仕様が不可欠だ。

 重い荷物の積み込みやすさでは、ラゲッジスペースの開口部地上高が高すぎないこと。そして幅方向というより奥行に余裕があること、そして後席を格納してラゲッジスペースを拡大して使う場合には、ラゲッジスペースのフロアと後席を格納した部分に大きな段差、角度がないことが挙げられる。ラゲッジスペースは低く、奥行きがあり、フラットだと、とくにアウトドアシーンでは使いやすいのである。

 例えば、トヨタRAV4などに代表される、アウトドアに似合うミッドサイズの国産SUVのラゲッジスペースの開口部地上高では、RAV4=695mm、ホンダCR-V=665mm、日産エクストレイル=730mm、スバル・フォレスター=730mmというように、各車、差があり、重い荷物の出し入れのしやすさという点では、もっとも低いCR-Vが有利になる。

アウトドアで汚れた荷物の積載も気にならないラゲッジルームの仕立て

 そしてアウトドアでは、クルマから下ろした荷物が、普段とは違って汚れる。突然の天候悪化による撤収ともなれば、なおさら、汚れ、水気をラゲッジスペースに持ち込むことになる。そこで、日産エクストレイルやスズキ・ハスラー、スズキ・クロスビー、ダイハツ・ウェイクといったクルマに用意される、汚れや水気(キズ)に強い防汚加工が施されているラゲッジスペースだと、過度な気遣いなく、どんな時でも荷物をガンガン積み込めるから、アウトドアでは便利なのである。

 もっとも、筆者のステーションワゴンのラゲッジルームは防汚加工が施されているわけではないが、純正のラゲッジカバー(フロア、側面、後席背面をカバー)を装着して対応している。好みのアウトドアに似合うクルマが防汚加工のラゲッジルームを持っていなくても、手を加えればなんとかなる項目ではある。

 というように、アウトドアに適したクルマとは、決してラゲッジルームが広ければよい、ということではないのである。自身のアウトドアスタイルにぴったりなクルマを、そうした要件を基本に見つけてもらいたい。

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