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臭い物も車外に積める! クルマの収納力を爆上げする「ルーフボックス」には少なからずデメリットも存在した

ルーフボックスのイメージ

春はアクティビティなどを楽しむのにピッタリで荷物も増加

 寒い冬も終わり待望の春がやってきました。春はキャンプに最適なシーズンであり、釣りやサーフィン、ロードバイクにトレッキングなど、楽しい趣味とキャンプが楽しめる季節の到来です。しかし、趣味の道具が増えることにより、キャンプ道具だけでも満載になっていたラゲッジルームが、さらに窮屈な状態になってしまいます。そこで、今回はオートキャンプの必需品として注目を集めている「ルーフボックス」について考えてみましょう。

ルーフの上を有効活用できる魔法の箱

 そもそもルーフボックスとはなんぞや……という基本的なお話から。ルーフボックスとはその名の通りルーフに装着するボックスのこと。日本ではTHULE(スーリー)、INNO(イノー)、TERZO(テルッツォ)などが有名で、ジェットバッグと呼ばれることもあります。このジェットバッグとはTHULEの登録商標なので、全体をまとめてルーフボックスと呼ぶのが正解。ルーフボックスは収納スペースを拡大するため、専用のボックスをベースキャリアの上に装着する画期的なアイテムということです。

 最近では「キャンプ=ミニバン」というイメージが先行してしまい、室内空間に余裕のある同モデルありきの記事や情報では、ルーフボックスが注目されることは少ないのが現実。

 しかし、現実的にはミニバンよりも一般的なファミリーカーを使ってキャンプを楽しんでいる人も多く、そんな人にこそルーフボックスは大きな味方になってくれるはずです。

仕様によっては重いテントやタープの収納可能

 ルーフボックスはハードシェル構造が採用され、室内やトランクとは別の収納庫として増設できるのがポイント。テントやタープなどのキャンプ用品も積載でき、荷物を分散させることで室内空間に余裕を作ることができるのが最大のメリットになります。

 ボックスによってはスノーボードやスキー板、釣り竿などの長尺なギアも収納でき、専用のロックが装備されているので盗難防止にも役立ちます。濡れたウエアやブーツ、テントなどをルーフ上に収納することで、車内に湿気を持ち込まずに済み、キャンプで出た生ゴミなどを持ち帰る際にも、ルーフボックスに入れておけば嫌な臭いを感じることなく快適なドライブが楽しめます。

 取り付け方法はルーフ形状に合ったベースキャリアを取り付け、その上に容量や好みのデザインを持つボックスを装着するだけ。容量別にボックスサイズが用意され大きなものなら500Lを越えるものありますが、ハッチバックモデルの場合にはリヤゲートの位置(開けた状態)とベースキャリアの取り付け位置により、装着できるボックスのサイズが制限されることもあるので注意しましょう。

車高や燃費などデメリットも少なからずある

 ここまではメリット満載のルーフボックスを語ってきましたが、装着することで発生するデメリットも存在します。それは「空気抵抗」による燃費の悪化で、一般的にはルーフボックスを装着すると走行燃費は10~30%程度も悪化すると言われ、速度域が上がるほどその傾向が強くなります。

 また、ボディ形状によっては風切り音が発生してしまい、車内の静音性が下がってしまうのもデメリットのひとつ。ですが最近ではベースキャリアやジェットバッグ本体も空気抵抗の少ないエアロ形状へと進化を遂げ、空気抵抗を少なくすることで燃費性能や静粛性が向上しているようです。そして、最大のデメリットは車高問題。ルーフボックスの厚み(高さ)とベースキャリアの合計により、利用できなくなる立体駐車場や通過できなくなるトンネル、高架下も出てくるので注意しましょう。

 ラゲッジ容量を増やすことでキャンプやアウトドアをより快適にしてくれるルーフボックスですが、燃費の悪化や車高問題などを考慮すれば、使用しないときには取り外しておくことが賢い方法になります。ただし、自宅に大きなルーフボックスを保管できるスペースがない場合には「外したルーフボックスをどこに保管するのか」に頭を悩ませることになります。そのため日常的なデメリットを覚悟した上で装着したままにしている人も多いようですが、まずは保管場所の有無、装着したままのデメリットを我慢できるかを熟考した上でルーフボックスを購入することをおすすめします。

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