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新車購入時の価格差はリセールに反映されず! ディーラーオプションが査定に有利にならないワケ

旧型インプレッサのディーラーオプション仕様

自分好みに仕立てたくなるのがクルマ好き

 新車購入に際しては悩ましいことだらけである。「どのクルマにしようか」から始まり、購入車種が決まれば、ボディカラーやグレード、そして値引き交渉などさまざま。そのなかで気をつけなければならないのがオプション選びだ。

ディーラーオプションはプラス査定にはならない

 メーカーの生産工場から出荷され、新車ディーラーに配車された段階で装着する、“ディーラーオプション”と呼ばれるものは残念ながら愛車の価値を高める効果は期待できない。

 そのため、アクセサリーカタログに掲載されているエアロパーツなどを購入して装着しても、その分愛車の価値がアップすることは原則的にない。ただし、汎用アクセサリーで有名ブランドのものならば、そのようなドレスアップモデルを中心に扱う中古車専業店などでは多少考慮されることはあるかもしれない。

 一般的に愛車の価値を高めるのはメーカーオプションとなる。メーカーが新車として生産するときにしかライン装着できないというのがその理由。車種によって標準装備ということもあるかもしれないが、サンルーフ、オプションカラー(パール系)、レザーシートなどは、愛車の価値を高める鉄板オプションといえよう。

ボディカラーも査定結果に大きく響く

 ホワイトやブラックのパール系オプションカラーは、どんな車種でも価値のアップは間違いないのだが、最近では個性的なオプションカラーが用意される車種も目立つ。オプションカラーだからといっても、個性の強いボディカラーでは、逆に愛車の価値をダウンさせてしまうこともある。

 例えば、いまやリセールバリューが安定した高さを見せるアルファードであるが、それを享受できるのは、ホワイトパールクリスタルシャインと、スパークリングブラックパールクリスタルシャインのふたつのオプションカラーのみとなっている。そのほかの色は標準カラーとなるのだが、パール系を選ばないと下取りや買い取り査定額が大幅ダウンすることは、ある程度覚悟しておかなければならない。というよりは、パール系のほうがより価値がアップすると考えたほうがいいかもしれない。

輸入車は売れ筋グレード&オプションを予め用意して販売

 車種によって選ぶべきオプションというのはだいたいあるので、セールスマンに聞いて納得できれば装着することをおすすめする。最近ではコスト削減の効果もあり、極端にメーカーオプションを設定しないモデルが日本車でも目立ってきた。輸入車は基本的に在庫車を販売することになるので、いままでの日本車のような細かいメーカーオプションは存在しない。というよりは、あらかじめ日本で選択の多いオプションを装着した仕様が在庫として管理されているのである。

 例えばメルセデス・ベンツならばAMGラインなど、必ずと言っていいオプションが装着されている在庫車がほとんどだが、これは日本の消費者の好みを反映させたもの。「あえてドイツで走っているスタンダードモデルでシルバーメタリック」にすると、納車に時間をかけて手に入れても、いまはAMGラインでドレスアップされたホワイト以外は、例えメルセデ・スベンツといえども、リセールバリューが芳しくないことは覚悟しなければならない。

 メカニカルなものでなく、個性を主張するようなオプションを選ぶと、万人受けしないので中古車として“売りにくいクルマ”となり、引き取り手が限られてしまって愛車の価値ダウンを招いてしまう。リセールバリューを気にするならば、オプション選びも慎重におこなってもらいたい。

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