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なぜ「グルキャン」というだけで嫌われる? 破られがちな5つのマナーとは

グルキャンのイメージ

周囲への配慮があってこそ楽しめる!
嫌われないグルキャンのススメ

 爆発的なキャンプブームで利用者が急増している昨今、予約を取ろうとしてもサイトの空きが見つからず、急にキャンプをしたいと思い立っても実行できないのが現実。キャンプ場は百花繚乱のテントが立ち並び、「密」を避けるべく始めたキャンプの方が混雑している……なんてこともあるようです。最近ではキャンプ場における『マナー』の低下により嫌な思いをすることも多く、そのなかでも「グルキャン」と呼ばれる大人数でのグループキャンプに対する風当たりが強くなっているようです。ここでは「グルキャン」を楽しむためのマナー講座として「基本」に立ち返って考えてみたいと思います。

グルキャンに抱くネガティブな印象の理由とは

 仲の良い友人たちが集って楽しむ「グループキャンプ」。通称グルキャンに対するイメージとして「うるさい」、「騒ぎすぎ」、「洗い場を独占する」、「声が大きい」、「夜中まで騒ぐ」、「威圧感がある」などネガティブな印象を持っている人も多いはず。しかし、グルキャンを楽しむ人たちのすべてが非常識なワケではなく、ソロキャンプやファミリーキャンプでも同様のことが起きています。

 これは「グルキャン=非常識」ではなく、人間としてマナーが守れない個人が増えているということ。そのなかでも大人数で楽しむグルキャンはヘイトの対象になりやすく、魔女狩りのように扱われているのかもしれません。ルーツやマナーを守って楽しんでいるグループキャンパーも多く、そんな人たちまで白い目で見る必要はないということです。

グルキャンのマナーその1「大人数だからこそ周囲への気遣いが必要」

 グループキャンプは参加する人数が多いため、それだけで威圧感を与えてしまいます。数の暴力ではありませんが、少人数で楽しんでいる人たちからすると脅威に感じてしまうこともあるようです。それだけにキャンプを始める前には周囲のキャンパーとコミュニケーションを取り、事前に挨拶をしておくことが必要です。引っ越しの挨拶ではありませんが、サイトを利用する近隣のキャンパーさんに声を掛けることで安心感を持ってもらいましょう。

グルキャンのマナーその2「施設を独占しないことを心掛ける」

 キャンプ場の洗い場や炊事場など、利用する人たちが平等に使えるよう心掛けてください。BBQやキャン料理の準備をするため、大人数で炊事場などを利用してしまうとほかの利用客が使えないということにもなりかねません。みんなで仲良く下準備や後片付けをしたい気持ちは分かりますが、ある程度の人数で施設を利用し「独占していないか?」を客観的に見るように気を配ってください。

グルキャンのマナーその3「荷物やガイロープがサイトから出ていないを確認」

 参加人数の多いグルキャンでは大きなテントやタープが必要になり、チェアやテープル、焚き火台を多く使うために自分たちのサイトからはみ出している人たちも見かけます。それは完全なルール違反。ガイロープ(テントロープ)が隣のサイトに伸びていたり、荷物が通路にはみだしていないかをしっかりと確認し、決められた敷地内に納めるように利用すること。少しだから……、人数が多いから……という言い訳は通用しません。

グルキャンのマナーその4「盛り上がる気持ちを抑えて、話し声は小さめに」

 グルキャンでは会話が盛り上がってしまい、ついつい声が大きくなりがちです。昼間であれば問題ない(必要以上に大きな声はマナー違反)のですが、とくに気をつけるべきは夜間。焚き火を囲んでの大声での会話や大きな笑い声は周囲への迷惑行為になります。キャンプ場には独自のルールがあり、消灯時間が決められているので厳守しましょう。夜間は声が響くため、消灯時間後の会話はほかのテントに声が届かない声量で行うこと。キャンプ場では昼夜問わず、周囲への気遣いをしっかりと持って会話を楽しんでください。

グルキャンのマナー違反その5「音楽や楽器、遊び道具はほどほどに」

 キャンプを盛り上げるためにギターなどの楽器を持ち込むことや、音楽を流す行為にも注意が必要です。昼間、自分のサイト内に流すBGM程度なら問題ありませんが、フェス会場と間違えているのか音楽をガンガンと流し、楽器を演奏するのは迷惑行為に他なりません。人の多い場所や通路での野球やサッカーなども迷惑行為になるので注意しましょう。また、可愛いからと他人のサイトを許可なしに撮影してSNSにアップする行為や、映えを狙ってのドローン撮影などもプライバシーを侵害する可能性があるのでやめておきましょう。

【まとめ】キャンプ場のルールと人としてもマナーを厳守!

 キャンプは楽しいものですが、キャンプ場は多くの人が集うパブリックな場所。キャンプ場で決められたローカルルールに従って利用しなければなりません。指定された場所以外にゴミを捨てない、焚き火の灰は決められた場所で処理をする、人のサイトを横切っての移動はいない、利用した施設はキレイに片付ける、チェックアウトの際は元の状態に戻す、利用時間を守るなど、一般人として当たり前の行為は必ず守ること。これはマナーやルールという前に持つべき「常識」です。

「キャンプは自由を楽しむもの」という理念は、好き勝手をすることではなく、すべての人が気持ち良くキャンプを楽しむための気遣いの上に成立していることを忘れないでください。これはグルキャンだけにいえることではなく、ソロキャンプであっても、ファミリーキャンプであっても同様です。気が置けない仲間とのグループキャンプは楽しいものですが、人数が多いほど注目を集めてしまうため、周囲への配慮と参加するひとりひとりが常識の範囲を越えないように自分を律することが重要です。

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