サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

240万円からの木製キャンピングトレーラーに注目! お洒落すぎるスタイルは「曲げわっぱ」の工法にあり

鉄板やFRP素材を使わずに、すべて木材を使用した構造

構造もすべて木材を使ったトレーラーハウス

 アウトドア好きなら一度は憧れるのがキャンピングトレーラーだろう。しかし、高額で維持費もかかりそうなイメージがあるが本当だろうか。じつのところ小型トレーラーであれば、維持費は税金等で年間約3万円程度しかかからない。しかも750kg以下ならば、牽引免許も不要なので、普通免許があれば問題なし。また、牽引するクルマについても小型トレーラーなら、1000ccや1600ccクラスの普通車でストレスを感じることなく牽引することができる。こうした点から、今、小型トレーラーの人気が高まっている。

杉の無垢材にこだわった工房がリリース

 キャンピングトレーラーを選ぶ際、トレーラーの王道と呼ばれるモデルも良いが、もし、自分のアウトドアライフに合うように自由設計によって思うがまま作れるなら、それこそが理想のトレーラーといえるだろう。

 九州・大分県で新建材を使わず、地元の杉の無垢材にこだわってタイニーハウスを提供する工房がある。天然木を使用して心地よい空間作りを提案する「タイニーハウスジャパン」が製作する木製トレーラーは、これまでのトレーラーとはまったく違うアプローチによって、とてもお洒落で「映える」モデルとして注目を集めている。

 木製トレーラーの名は「I’m Flicka」。このネーミングは、外洋を横断することができる世界最小のヨットに由来している。そう聞いて改めて眺めてみると、木製トレーラーであるFlickaの外壁が高級ヨットのデッキをイメージしていることに気がつく。

 鉄板やFRP素材を使わずに、すべて木材を使用した構造は、タイニーハウスジャパンが得意とする木材加工技術が存分に活かされていると言っていいだろう。

 このトレーラーに使っている杉は、木の中心部にある「赤身材」という稀少材料のみで組み上げられている。赤身材は堅くて丈夫、そして防虫効果も高い特徴を持つ。木材の良さを引き出し、見た目にも豪華で高級な質感を与えるコーティング塗装も施されている。まさに、木材のことを良く知る専門ハウスメーカーならではの処理といえる。ちなみに、屋根や床の耐久年数はおよそ50年だ。

曲げわっぱの技術を用いた構造

 フレームについては、日本の伝統工芸として知られる「曲げわっぱ」の技術が使われている。

 この技法は、薄い板を熱で曲げながら重ねて作っていく方法で、繊維を切断することなく、その形状に合わせて曲げられているので、しなりがあり、構造体の軽量化もできる。また、強度をしっかり確保できるので、重量と強度の問題が重要になる木製トレーラーにとって、この技法を使うことはベストなのだ。

 トレーラーのサイズは全長3382mm、全幅1500mm、全高1800mmで、装備は木製キャビン本体、木製ペアガラス窓、灯火類がセットになったベースモデルが240万円、キャンピング仕様として、L型キッチンキャビネット、シンク、ベンチ、ベット、電源設備、ポップアップ天井、充電器、インバーター、バッテリーを標準装備するモデルが340万円だ。

* * *

 総木仕上げで心地よい居住感の良さを確保した木製キャンピングトレーラー。Flickaが身近にあるライフスタイルは、想像するだけで充実したものになるだろう。

モバイルバージョンを終了