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慶応大学発の「Humonii」のブースに注目集まる! トヨタ・モビリティ基金が「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」で体験型活動展示を実施しました

Humoniiの半自動車いすは、WHILL のモデルCに各種センサーやカメラを取り付けてあり、操作コントローラーを使わずに、操作が可能

誰もがモータースポーツ観戦を楽しめる環境に

トヨタ・モビリティ基金が「Mobility for ALL ~ 移動の可能性を全ての人に」の体験型活動展示を行った。この「Mobility for ALL」とは何なのか? を探ってみよう。

2023年度は国内外70件を超える応募があった

2023年11月16日(木)~11月19日(日)、「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」開催中の愛知県豊田市にある豊田スタジアムのイベントエリアには、WRCに参戦している各メーカーからオフィシャルグッズ、そして飲食までさまざまなブースが出展されていたが、その中にちょっと変わった展示があった。それがトヨタ・モビリティ基金のブースである。

トヨタ・モビリティ基金は渋滞対策、交通安全、地域の移動手段維持、水素基礎研究の助成、移動困難者の移動支援、アフリカ農村の支援、モビリティの楽しさを追求した取り組みなど、世界中のさまざまな移動課題の解決に取り組んでいる。その中で「もっといいモビリティ社会」を作るアイデアコンテスト「Make a Move PROJECT」を2022年6月から行っている。

このコンテストは3つの部門テーマでアイデア×ソリューションを募集しており、「Fun&Safety ~安全かつ最高に楽しい体験を」、「Good Life on Earth ~すべての生命が共存できる地球のために」、そして「Mobility for ALL ~ 移動の可能性を全ての人に」というテーマがある。

その「誰もがモータースポーツ観戦を楽しむ」をテーマにした「Mobility for ALL」のアイデアコンテストは、障がいの有無にかかわらず誰もがモータースポーツ観戦を楽しむためのアイデアやソリューションの社会実装を目指すコンテストで、サーキット場内およびサーキット場までの移動課題解決や観戦を楽しむためのアイデアを公募していた。2023年度は国内外70件を超える応募の中から12チームを採択し、実証実験も実施し最終選考を現在行っているという。

今回、「リアルタイム手話実況の実現(岡山放送)」、「視覚障がいのある方がSNS上の関連コンテンツのフィードバックにより没入感を得られる観戦体験の提供(JDSC)」、「肢体に障がいのある方がレーシングシミュレータを快適に操作する装置の体験(テクノツール)」、「体の一部のように乗りこなす半自動運転車椅子の体験(Humonii)」、「クルマのエンジン音やスピードを身体で感じる観戦体験の提供(Music Not Impossible)といった活動を紹介する機会となった。

このブースで積極的に試乗を行っていたのが、慶應大学発のスタートアップであるHumonii。複数のカメラやセンサーを使い、半自動運転が可能となる車いすを開発しており、実際に走行体験を行っていた。体験者それぞれの体重移動のキャリブレーションを取ることで、その個人の動きに合わせて操作ができるようになるというもの。手を使わずに、車いすを操作できるようになることで、車いすユーザーが両腕を使ってモノを持ってみたり、車いす操作以外の作業ができることにつながるという。

他にも誰もがモータースポーツ観戦を楽しめる環境が整っていく、その実現を期待したい。

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