定員の2.7倍2700台が殺到したコペン愛の祭典
2026年8月、ダイハツの軽オープンスポーツカー「コペン」は現行モデルの生産を終えます。その節目を前に、コペンオーナー限定のファンイベント「OPEN DRIVE DAY」が5月16日、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。全国から集まった976台のコペンと、約2000名のオーナーが刻んだ熱気あふれる1日をレポートします。
約1000台の景色を前に社長が明かした24年分のコペンへの想い
イベントは12時の開幕式でスタート。ホームストレートにずらりと並んだコペンを前に、ダイハツ工業代表取締役社長の井上雅宏氏がマイクを握り、率直なエピソードを明かした。「企画段階で『1000台集まります』と聞いても、頭の中で勝手に200~300台に変換していました。昨夜は社員から『高速道路がコペンで埋まっていた』と聞いて驚き、実際この景色を見て思わずパノラマで撮影してしまいました」。
申し込みは定員1000台に対して2700台に達したという。「今日来られなかった1700名のことを思うと、本当に申し訳ない気持ちをずっと抱えてこの場を迎えました」と、来場できなかったオーナーへの想いも率直に口にした。
さらに井上社長は、2002年の海外駐在時にカナダ・バンクーバーの販売店スタッフがコペンを「台数が出る車でも儲かる車でもなく、乗って楽しく、手放したくなくなる車」と評したエピソードを披露。次世代コンセプト「ビジョンコペン」のランニングプロトタイプを自らテストドライブしたことにも触れ、「ものすごくいい車に仕上がる可能性を実感している。ただ法規制をクリアしながら軽自動車・オープンカー・手が届く価格を実現するには、まだ多くの課題がある」と、次世代モデルへの期待と現実的な課題を正直に語った。
累計11万台の絆とダイハツが語った生産終了後のコペンへの本音
コペンへの想いを語ったのは井上社長だけではない。営業CS本部長の福田昭夫氏や星加宏昌取締役をはじめ、この日は開発・生産・品質保証・商品企画の各本部長が会場に集結し、オーナーから直接声を聞く場としても機能した。
営業CS本部長の福田昭夫氏はコペンの累計販売11万台という実績に触れ、「8月の生産終了はひとつの節目。新たなコペンの登場をオーナーの皆様と一緒に待つ、その起点作りが今日のイベントです」と言葉を添えた。ダイハツ勤続46年の星加宏昌取締役は、早朝のパレードランを見守った感動を率直に打ち明けた。「7時前にコースを走るコペンに手を振ってもらって、本当に泣きそうになりました。ダイハツに勤めて良かった、コペンを出せて良かったと心から思いました」。
コペン偏愛を映す976台のグレード分布と会場を盛り上げたコンテンツ
イベント広場のハイライトのひとつが「DRESSFORMATIONショー」だ。コペンファクトリーのスタッフが手際よくコペンローブをコペンセロへと着せ替えるパフォーマンスを披露すると、集まったギャラリーから歓声が上がった。コペンならではの交換式ボディパネル「DRESS」の魅力を、オーナー自身が改めて体感できる見せ場となっていた。
WRC参戦車両のコペンに同乗できる「DAIHATSU GAZOO Racing同乗走行」は、事前抽選の当選者のみが体験できる特別枠として実施された。コペンの知識を競う「COPEN王決定戦」はイベントステージで開催され、会場を盛り上げた。初代から200台限定のCOPEN Coupeまで歴代モデルが一堂に会した「COPENメモリアルコーナー」では、往年のオーナーが懐かしそうに初代モデルをのぞき込む姿も見られた。横浜ゴムやBBS、HKSなど12社が出展する企業ブースコーナーも終日にぎわいを見せた。
参加976台のグレード別内訳を見ると、初代COPENが303台と最多で全体の約31%を占める。続いてCOPEN Ceroが259台(約27%)、COPEN GR SPORTが221台(約23%)、COPEN Robeが168台(約17%)と続き、COPEN XPLAYも21台が参加した。さらに200台限定で生産されたCOPEN Coupeは4台が顔をそろえた。初代から最新モデルまで、コペンの歴史がそのまま駐車場に並んでいるような光景だった。
夜には全員参加型企画「みんなで星を灯そう」でコースが光に包まれ、フィナーレ花火が富士の夜空に打ち上がった。第2弾・第3弾のイベントも予定されており、「Keep it OPEN.」の合言葉とともに、コペンの物語はまだ続く。
【詳しくはこちら】
◆Keep it OPEN. 特設サイト
https://copen.daihatsu.co.jp/life/special
