水曜日の大パレードから始まり決勝までスケジュールが目白押し
ドイツはミュンヘン在住のモータージャーナリスト・池ノ内みどりさん。2025年はヨーロッパ三大24時間レースであるル・マン、ニュルブルクリンク、スパが3週連続で開催という史上初の過酷なスケジュールを体験。最終戦のスパ24時間では、参加台数も超過激な76台のGT3マシンが次々に登場し、ファンとともに大興奮の24時間を過ごすことに!
サポートレースも盛りだくさんでファンも大忙しのレースウィーク
スパ24時間レースが始まったのは、ル・マン翌年の1924年。その長い歴史のなかには戦争や社会情勢などで休止期間もありましたが、昨年に100周年を迎えた伝統的なレースです。時代とともに参戦車両は変わりましたが、いまではすっかり世界最強のGT3マシンの24時間レースとして定着しています。
プロクラスのほかにさまざまなクラス分けがあり、世界的なトッププロドライバーから実力派のアマチュアドライバーまで参戦しています。今大会は76台ものGT3マシンがエントリーし、超ビッグフィールドとなりました。
スパ24時間のレースウィークには、サポートレースとしてGT4ヨーロピアン選手権、マクラーレン・トロフィー、ランボルギーニ・スーパートロフェオ、GT2ヨーロピアン選手権が開催されており、さまざまなレースが楽しめる週末ですが、かなりキチキチな盛り沢山のスケジュールでファンは大忙しです。
レースウィークの前夜祭となる水曜日の大パレード、木曜日の怒涛の長時間セッションを経て、金曜日は主催者であるSROのステファン・ラテル代表やパートナー企業の記者会見など比較的ゆったりとしたスケジュールで、決勝前に余裕ができホッとしています。
記者会見の後には予選の上位20台が栄誉あるポールポジションを争うスーパーポールが開催され、その後にファンお待ちかねのピットウォークと大サイン会が開催されます。
グッドスマイルのピットは怒涛のサイン会とノベルティ配布で戦場状態
グッドスマイルレーシングが6年ぶりにスパへ復帰したので、ファンで賑わうサイン会へ行ってみました。想像以上の人が押しかけ、会場はごった返していていました。チーム監督の片山右京さん、ドライバーの谷口信輝・片岡龍也・小林可夢偉の三選手が、押し寄せるファンの絶え間ないサイン攻めに応対している横で、チーム代表の安藝貴範さん自ら笑顔でファンへステッカーを配布。日本人チームスタッフ総出でポスターを配布していましたが、それでも追いつかないほどでした。
チーム代表の安藝さんが「コロナ禍を経て暫く海外レースを見送っていた間に、日本のサブカルチャーが世界へ一気に広がり、認知度の拡大や影響力をひしひしと感じますね」とおっしゃるとおり、現地ヨーロッパの初音ミクファンが多く応援に駆け付け、日本から応援に来ていたファンとも仲良しな様子を見て嬉しくなりました。モータースポーツを通して世界に仲間の輪が広がるのを実感できます。
この日は少し早い時間にホテルへ戻れることもあり、地元ベルギーの友人オススメの隣の町マルメディで一番おいしいフライドポテトのお店に立ち寄ることにしました。大好物だけど、太ること間違いなしのフライドポテト。所説ありますが、フレンチフライとも言われ、ベルギー発祥の国民食のひとつです。ベルギーや隣国オランダでは町のあちこちに揚げ物屋さんがあり、大阪でおなじみのタコ焼き屋さんのような感覚でしょうか。
もちろんフライドポテトはスパ・サーキットでも売っているのですが、イベント価格の割高で量は少なめ。私はいつも大きなサイズを買うのでサーキットサイズでは物足りません。友人おススメのこのお店ではLサイズが3.40ユーロ(約600円)でした。ずっと酷い円安が続き、円換算をすると高く感じますが、個人的な円換算で350円という感じです。さすが地元の方のおススメのポテト。メッチャおいしくてリピート通いしたのは言うまでもありません。
